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日本発着のクルーズ船で最大級を誇る"MSCベリッシマ"乗船記【2025年】

あなたはクルーズ船旅をしたことがありますか。
近年、日本でもクルーズ船旅を楽しむ人々が増えてきました。
一説によるとクルーズ船旅を経験した約9割の方がリピーターになるそうです。
それだけ魅力に溢れたクルーズ船旅。
クルーズ船旅をする日本人もこれからもっと増えていくことでしょう。
今回、大きなクルーズ船「MSCベリッシマ」に乗船してきましたので、その魅力をお伝えします。
目次
- MSCベリッシマはどんな船
- MSCベリッシマの魅力は?
- MSCベリッシマのおすすめポイント
- おすすめポイント①想像を超える大きさ
- おすすめポイント②全ての世代のニーズに対応している
- おすすめポイント③ワンランク上のヨットクラブ
- おすすめポイント④エンターテインメント
- 船内でのおすすめ過ごし方
- 持ってきてよかったもの、持ってくればよかったもの
- よくある質問
- まとめ
MSCベリッシマはどんな船
MSCベリッシマは現在、日本を発着するクルーズ船の中で最大級の規模を誇るクルーズ船です。
イタリア語で「最も美しい」を意味するベリッシマ。
船の命名式は、2019年3月にイギリスのリバプールで行われ、イタリアの大女優ソフィア・ローレンが名付け親(ゴッドマザー)を務めました。
総トン数は17万トン。全長315メートル(東京タワーとほぼ同じ)、高さ約65m(20階建てのビルとほぼ同じ)、客室数2217室。収容人員5655人。街にある大きなビルがそのまま動いているようです。想像できるでしょうか。
船内には12のレストラン、20のバー、4つのプールなど多様な施設があり、特に長さを誇るLEDドームのプロムナード「ガレリアベリッシマ」が特徴です。
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<ガレリアベリッシマ>
全長80mのLEDスクリーンのドームには24時間映像が流れています。まるでラスベガスにいるかのようです。
MSCクルーズ社は地中海をメインにクルーズを運航しており、2025年の取扱い予定人数は約500万人というビッグカンパニーです。
MSCベリッシマの魅力は?
MSCベリッシマの魅力をひとことでいい表すと「海上を移動する巨大なリゾート施設」でしょう。
船でありながら、ホテルであり、街であり、テーマパークでもあります。
船はもともと場所と場所を繋ぐ移動手段ですが、クルーズ船は船に乗ること自体が旅の目的になります。
「●●(目的地)へ旅する」というよりも「MSCベリッシマに乗る」ことが旅の目的となるのです。
MSCはイタリアの船なので船内の雰囲気、スタッフがフレンドリーで明るく親しみやすいのも特徴です。
MSCベリッシマのおすすめポイント
おすすめポイント①想像を超える大きさ
実際にMSCベリッシマを目の前にすると想像以上の大きさに驚かされます。
写真を撮ろうとしても収まらないのです。
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とにかくデカい!
「クルーズ船ってすることなくて退屈するんじゃない?」とはよく抱かれる質問ですが、MSCベリッシマはこれだけ大きいので、退屈する暇はないほど、施設、エンタメ、グルメ、アトラクションが揃っています。
その大きな船の中にはどんなものがあるのかご紹介しましょう。
インフィニティアトリウム&ガレリアベリッシマ
MSCベリッシマの顔ともいうべき、インフィニティアトリウム(エントランスロビー)とガレリアベリッシマ(ショッピングアーケード)。
とても船の中とは思えないダイナミックさに圧倒されます。
<ガレリアベリッシマ>
<インフィニティアトリウム>
レストラン
3つのメインレストラン、20時間営業のマーケットプレイスブッフェ、有料のステーキハウス、鉄板焼き&寿司バーなどゲストのあらゆる好みにマッチするハイクオリティーな料理と飲み物を8種のレストラン、20種のバーで提供しています。
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<メインレストランのひとつ>
またMSCベリッシマに乗ったらぜひ食べてみてもらいたいのが「モッツァレラチーズ」。
なぜって?
それは、MSCベリッシマのモッツァレラチーズは船内で作られているからです。
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<MSCベリッシマ船内で作られているモッツァレラチーズ>
975席の大劇場「ロンドンシアター」
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MSCベリッシマ自慢のエンターテインメントが上演されています。本格的な大劇場でとても船の中にあるホールとは思えません。
3種のウォータースライダーを備えたアクアパーク
なんとクルーズ船上にウォータースライダーがあるんです。
子どもたちだけでなく、大人も存分に洋上のウォーターパークをエンジョイできることでしょう。
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<ウォータースライダーのあるアクアパーク>
カジノ
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洋上は外国ですので、カジノも楽しむことができます。
アウレアスパ
広さ1,100㎡の本格的なバリ式スパ。
サウナや最新のハイテク技術を使ったビューティートリートメントを取り揃えています。
ジム
MSCベリッシマには570㎡の専用ワークスペースと328mのパワーウオーキングトラックを備えた専用ジム「MSCジム by テクノジム」があります。
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などなど、ひとつひとつが独立した施設といえるほどの充実ぶり。まさにビル1個分のアトラクションが揃っていました。
おすすめポイント②全ての世代のニーズに対応している
老若男女、全ての世代のニーズに対応している点もMSCベリッシマの特徴です。
クルーズ船旅というとシニア層のご夫婦、というイメージがあるかもしれません。
しかしMSCベリッシマは、若い夫婦、お子さん連れ、三世代ファミリー、友人グループ、そしてひとり旅など、すべての層に心地よいサービスと施設を備えています。
「2018~2019年クルーズクリティックス誌」ベストクルーズを受賞(ファミリー部門、エンターテイメント部門)
キッズ向けエンタメインメントプログラムや、専用のキッズスペース、託児所もあるので、親は子どもさんを託児所に預けて大人だけの船上ライフを楽しむことができます。
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<ボーリングレーン>
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<バスケットボールやテニス、バレーボール、サッカーなどもできる390㎡の広さを誇るスポーツレックス>
おすすめポイント③ワンランク上のヨットクラブ
クルーズ船には大きく3つのカテゴリーがあります。
ラグジュアリー船、プレミアム船、カジュアル船。
MSCベリッシマは、カジュアル船クラスなのでさほど敷居が高くないのも魅力のひとつです。
またMSCには「ヨットクラブ」というワンランク上のカテゴリーがあります。
「船の中にある特別な船」と呼ばれ、バトラー&コンシェルジュサービス、専用ラウンジ、レストランなど特別なサービスを受けることができます。カジュアル船でありながら上質の大人の空間も兼ね備えているのです。
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おすすめポイント④エンターテインメント
さすがはイタリアの会社(現在の本社はスイス)と思わせるほど、上質のエンターテインメントが連日上演されます。
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<ロックンロールショー>
個人的にはこのMr.ペンギンのジャグリングがすごく面白かったです。日本人の笑いのツボを心得ていて、笑って笑って盛り上がりました。
※イベントの内容は時期とコースにより変わります。
船内でのおすすめ過ごし方
私が実際に乗船して体感したおすすめの船内での過ごし方をご紹介しましょう。
あなたも乗船されたらぜひ試してみてください。
洋上で迎える気持ちいい朝、風に吹かれてデッキを歩く
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クルーズ船で夜を越え、夜明けを迎える。そこは昨日までとは違う場所。
これはクルーズ船でしか味わえない特別な朝です。
生まれ変わった地球が生み出す空気は新鮮で爽やか。
クルーズ船旅ではぜひ朝デッキを散歩してみてください。
最高に気持ちいいですよ
航跡を、ただぼーっと眺める
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これも船旅ならではの「至福の時間の過ごし方」。
何もしません。
ただぼーっと航跡(波の跡)を眺めます。
無心で波のゆらぎをみつめると、ストレスがほどけ、気持ちが落ちついてきてとてもリラックスできます。
<航跡>
海に沈む太陽を見つめる
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海に沈む夕日を眺められるのもクルーズ船旅の魅力。
自分が映画の主人公になったかのようにロマンチックな気分になれます。
乗船前に抱えていた悩みや心配事がたいしたことではなかったように感じることでしょう。
ブッフェ(20時間営業)をテイクアウトし、プールサイトで食べる
20時間も営業しているブッフェレストラン。これが悪魔の誘惑なんです笑。
時間帯によって提供されるメニューも変わるので、行く度に新しいメニューに出会えます。
あ~目の毒。。。
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ブッフェのメニューはテイクアウトもできます。
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ソーセージドッグとフライドポテトとコーヒーをプールサイドに持ち込んでリラックスタイムです。
・・・これいったい今日の何食め?
ピアノ生演奏(トワイライト時にぴったり)
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アトリウムでは、ピアノ、歌など生演奏をソファに沈みながら楽しむことができます。
高級ホテルのバーラウンジのような雰囲気です。特に夕食前の時間がおすすめです。
ゆっくりするなら船尾がおすすめ
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船尾は広いデッキになっていて、プールサイドほど混雑しておらず、航跡を見ながらゆったり時間を過ごすことができます。
<船尾デッキ>
イベントに参加
ガッレリアで行われる参加型イベント。
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ヨガ、朝のストレッチ、ダンス、エアロビなど。時間によってテーマが変わります。
DJも参加してノリノリの音楽が流れたりします。知らない人でも気持ちがひとつになり仲良くなれますよ。
朝食は「ライトハウス」のセットメニューも良い
朝食はブッフェレストランで好きな時間に食べても良いのですが、おすすめはデッキ6にある「ライトハウス」。
こちらはセットメニューで気分を変えて朝食を楽しむことができます。
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<ライトハウスの朝食セットメニューの一例>
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<ライトハウスの和朝食メニュー>
疲れたらキャビン(部屋)で休む
クルーズ船旅最大の良い点は「疲れたら部屋で休める」ということです。
普通の旅ではこうはいきません。
存分に遊んで疲れたらいつでも好きな時に部屋で休める、最高の旅のスタイルではないでしょうか。
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<今回泊まった内側キャビン(窓無し)>
ジムで運動する
デッキをウオーキングするのも良いですが「う~食べ過ぎてしまった!しっかりカロリー消費したい!」というそこのあなた!(私か!)
安心してください。MSCベリッシマには本格的なジムがあります。
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しかも無料で使えます。これは使わない手はないですね。
持ってきてよかったもの、持ってくればよかったもの
実際に乗船して感じたあったら便利グッズをご紹介しましょう。
防寒の衣類
デッキは強風が吹いていることがあります。また船内も場所によってはエアコンがしっかり効いていますので、上に羽織るもの、ストールなどを準備していった方が安心でしょう。
スリッパ
キャビンに備えつけはありません。
歯ブラシ、コンディショナー
こちらも備え付けはありません。普段使い慣れているものを持参しましょう。
予備のクレジットカード
船内での支払いはクレジットカードを登録しておいて下船時に引き落としされます。
船内にこのようなクレジットカード登録機があります。
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<クレジットカード登録機>
まれにお手持ちのクレジットカードが読み取られない場合があります。私がそうでした。
クレジットカードが使えない場合、現金(ドル)でデポジットを払いそこで精算します。
私が乗船した時の換算レートは1ドル=167.80円。
クレジットカードの方が絶対おすすめです。
また乗船前にスマホに専用アプリ「MSC for me」をダウンロードしておくことをおすすめします。
各種手続きがスムーズに行えます。
>>MSC for me アプリ for AppStore(i phone)
>>MSC for me アプリ for Google play
また、参考情報ですが、船上は外国扱いですので、スマホは機内モードにしておくことをおすすめします。
クルーズ船旅でよくある質問
船酔いが心配です
大型船なので揺れの心配はほとんどありませんが、酔いやすい人は酔い止め薬を持参した方が安心です。
ドレスコードって?
クルーズ船では、夜のひとときを「時にはドレスアップして楽しみましょう!」という考えでドレスコードを設けている場合があります。エレガント、カジュアル、テーマ(ホワイトナイトなど)がありますが船によって変わります。ベリッシマは比較的緩やかであまり堅苦しく考える必要はありませんが、予約の際に確認した方が良いでしょう。今回私が乗船した区間ではドレスコードはありませんでした。
船内でインターネットは使えますか?
船内で使えるWIFIサービスがあります(基本的には有料ですが、旅行会社のツアーなどでは、代金に含まれる場合もあります)
部屋のコンセントや電圧は日本と同じですか?
ベリッシマは日本に対応していますので日本の電気製品がそのまま使えます。
クリーニングや洗濯はできますか?
コインランドリーはありませんが、有料のランドリーサービスは利用できます。
まとめ
今回はMSCベリッシマに乗船し、魅力をお伝えしましたが、いかがだったでしょうか。
最後に「クルーズ船旅で感じるであろう嬉しいポイント」をまとめました。
安全、安心、手間いらず
普通の旅行なら交通機関に乗って降りて、現地に着いたらバスに乗り換えて降りて、レストランに入って、ホテルにチェックインして、荷物を広げて、翌朝荷物をまとめてチェックアウトして、またバスなどに乗って・・・と移動が常に伴います。
クルーズ船は、移動手段の中にホテルもレストランもトイレもショップもエンターテインメントも付いていますので、一度乗ってしまえば楽ちんです。キャビン(部屋)に入ってしまえば荷物は出しっぱなしでOK。旅の途中で荷造りする必要がありません。これは大きなポイントです。支払いも登録したクレジットカード一括なのでいちいち財布を持ち歩く必要もなく、セキュリティ面でも安心です。
割安感
今円安ですので、海外旅行は割高感が強く、参加を躊躇してしまうこともあるかもしれません。
今回乗船したMSCベリッシマでの旅行も、基本は海外扱いで使用通貨はドル建てとなりますが、一般の海外旅行と比べ比較的割安感がありました。もちろん船のカテゴリーやコースによりさまざまなのですが、特にカジュアル船の場合、コスパが良いように感じることでしょう。
以前は「クルーズ船旅は割高」というイメージがあったかもしれませんが、今は必ずしもそうとはいえません。
クルーズ船旅、行くなら今がチャンスです。
同行者とずっと一緒でなく自分の好きな過ごし方ができる
例えば、ご夫婦でツアーに参加した場合、移動も観光もホテルもずっと同一行動となります。
クルーズ船旅では、乗船した後は、自由です。食事だけは決められた時間に決まった席で食べることになりますが、それ以外の時間は別行動することが可能です。
どんなに仲が良い夫婦(お友だち)でも四六時中一緒だと疲れてしまうこともあるのではないでしょうか。
クルーズ船旅ではその心配は不要です。
もちろんずっと一緒に居ることもできますが。。。
クルーズのすごさは体験しないとわからない
日本人のクルーズ旅人口は約22.4万人(2024年)で前年比約14%アップだそうです。
以前よりクルーズ船旅はポピュラーになってきましたが、まだ伸びしろがあるように思います。
クルーズ旅は高い、船酔いが心配、船上で退屈するのでは?という先入観がまだ根強いと思います。
実際に一度乗ってみると「クルーズ旅の面白さ」を体感することができるでしょう。
ショートクルーズ(私も今回1泊2日の行程でした)でも魅力が伝わりますので、まずは気軽に試してみることをおすすめします。
きっとこう思うことでしょう。
「クルーズ船旅は初めてだったけど、なんだ、もっと早く乗ってみればよかった」と。
ぜひ、クルーズ船旅の面白さを体感してみてください。
旅行会社のツアーに参加するのもおすすめ
クルーズ船旅に参加するにはいろいろな方法があるのですが、旅行会社企画のツアーに参加するのもおすすめです。
その理由は、旅行会社のツアーには独自のメリットがあるからです。
例えば別料金のドリンクパッケージ(ほぼ飲み放題)やWIFI料金がツアー代金に含まれているお得なコースもありますし、何よりツアーデスクがあるのが助かります。
海外船籍のクルーズ船はハード面は充実していても、日本人向けのソフト面の細かなニーズに対応しきれていない船もあります。
その点、旅行会社企画のツアーであれば、日本人の細かなリクエストや質問に丁寧に親身になってヘルプ、フォローしてくれます。
これは心強いです。ぜひ選択肢のひとつに加えてみてください。
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<困った時の駆け込み寺、頼りになる旅行会社のツアーデスク>
>>今回乗船したMSCベリッシマのツアー情報はこちら(阪急交通社)
>>2026年ゴールデンウイーク発のMSCベリッシマツアーはこちら
>>阪急交通社のクルーズツアートップページはこちら
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シンジーノ
- ローマと北京に駐在歴あり。海外渡航歴は36か国。日本は47都道府県踏破。「お客さんが”笑顔”で買いに来る商品」を扱う仕事がしたいと旅行会社に入って三十余年。今はその経験を基により多くの人に「旅の魅力」を伝えるべく“たびこふれ”にいます。モットーは「その土地の温度が伝わるような血の通った記事を書く。」旅はカタチには残りませんが生涯忘れられぬ宝物を心に残してくれます。たびこふれを通じて、人生を豊かに生きる力を秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきます。




























