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次の万博はどこ? いつ? サウジアラビアのリヤド開催情報まとめ

2025年の大阪・関西万博が盛大なフィナーレを迎えましたが、「次はどこで世界がひとつになるのだろう?」と気になる方も多いのではないでしょうか。
そんな次回の舞台は、ダイナミックな変革が進む中東の新拠点――サウジアラビアの首都・リヤドです。2030年開催のリヤド万博は、約200の国と地域、延べ4,000万人が来場する見込みのグローバルイベント。アラビア文化、未来都市、最先端技術、環境課題まで、多彩なテーマと見どころが満載の祭典となる予定です。この記事では、その開催情報や注目のポイントをわかりやすくご紹介します。
目次
- 万博(国際博覧会)ってそもそも何?
- 万博は何年に1回開催される?
- 次の万博はどこ? サウジアラビアのリヤド!
- 次の万博はいつ? 2030年10月1日〜2031年3月31日開催予定
- サウジアラビアのリヤド万博はどんな内容?
- サウジアラビアはどんなところ?
- 認定博覧会は2027年セルビア共和国ベオグラードにて開催
- 次の万博を楽しみに待ちましょう!
万博(国際博覧会)ってそもそも何?
万博(国際博覧会)は、「国際博覧会条約」に基づいて世界各国が参加し、技術・文化・社会の進歩をテーマに展示や交流を行う国際的な催しです。主な目的は、公衆の教育を促し、人類が築いてきた文明や未来の展望を共有することにあります。
万博では、1851年のロンドン万博を皮切りに、これまで世界中で革新的な建築や発明が誕生しました。たとえばエッフェル塔は、1889年のパリ万博の目玉モニュメントとして建設されたもの。フランス革命100周年を祝う象徴として作られました。またテレビは、1939年のニューヨーク万博をきっかけにして一般に広まりました。
時代ごとに人類の歩みと創造力を映し出してきた万博は、未来へのアイデアが交差する"地球規模の祭典"と呼べるでしょう。
万博は何年に1回開催される?
万博には、博覧会国際事務局(BIE)の規定に基づく「登録博覧会」と「認定博覧会」の2種類があり、それぞれ開催間隔や規模が異なります。
登録博覧会は少なくとも5年以上の間隔を空けて開催
「登録博覧会(World Expo)」は、世界最大規模の国際博覧会で、開催には少なくとも5年以上の間隔を空けることが必要とされています。
開催期間は6週間以上6か月以内、広大な会場が用意され、各国がパビリオンを出展します。展示テーマは「地球の未来」や「人類の進歩」など普遍的な課題を扱い、例として2020年のドバイ万博、2025年の大阪・関西万博が挙げられ、2030年のリヤド万博へと続きます。
認定博覧会は登録博覧会の間に行われる
「認定博覧会(Specialized Expo)」は、登録博覧会の間(5年の間隔期間)に1回だけ開催できる比較的小規模な博覧会です。
開催期間は3週間から3か月以内、会場面積は25ヘクタール以内と定められており、テーマは環境、科学、エネルギーなど特定分野に焦点が当てられます。直近では、2027年にセルビアの首都ベオグラードでの開催が予定されており、「人を未来につなぐ遊び心」をテーマにした展示が準備されています。
このように、万博はおおむね数年おきに"登録"と"認定"が交互に行われ、世界が未来へ向けた知恵とビジョンを共有する舞台として続いています。
次の万博はどこ? サウジアラビアのリヤド!
2030年の登録博覧会(World Expo)の開催地は、サウジアラビアの首都リヤドに決まりました。
選考では韓国・釜山やイタリア・ローマなど強豪都市を大きく引き離し、圧倒的多数票を獲得し、開催地として正式決定しました。リヤド万博は、中東で初めて開催される本格的な国際博覧会としても歴史的な意義があります。
リヤドは、アラビア半島のほぼ中央に位置するサウジアラビア最大の都市にして首都。砂漠の中に整然とした都市計画に基づく高層ビル群が立ち並び、「近未来都市」と「伝統文化」が融合する独自の魅力を放っています。
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その発展は目覚ましく、ビジョン2030政策のもとで観光・テクノロジー・教育・環境分野が急速に成長中。古代から交易の要衝として栄えた歴史を背景に、今では中東経済の心臓部、そして国際会議や芸術イベントの舞台としても存在感を増しています。
万博の開催によって、リヤドは"未来への交差点"としてさらに世界の注目を集めることでしょう。
次の万博はいつ? 2030年10月1日〜2031年3月31日開催予定
リヤド万博(Expo 2030 Riyadh)は、2030年10月1日から2031年3月31日までの約6か月間開催される予定です。気候が穏やかで砂漠地帯でも過ごしやすい秋から春にかけて実施されるため、快適な環境の中で世界各国の来場者を迎えることができます。
約197か国・29の国際機関が参加予定で、想定来場者数は4,000万人を超える見込みです。会場はリヤド北部の新都市開発エリアに建設され、キング・サルマン国際空港にも近く、都市交通とアクセスの利便性を両立させた設計が進められています。
総面積はおよそ600万平方メートル(大阪・関西万博の約4倍)とされ、5つの主要ゾーンで、未来技術やサステナブル社会を体感できる展示が予定されています。6か月間の会期後も、会場は恒久的な"グローバル・ビレッジ"として再利用され、持続的な都市の象徴となる計画です。
サウジアラビアのリヤド万博はどんな内容?
サウジアラビア政府は「国家改革の集大成」として掲げる国家プロジェクト「ビジョン2030」に基づき、リヤド万博を国づくりの象徴に位置づけています。
開催テーマは「The Era of Change: Together for a Foresighted Tomorrow(変化の時代を共に:より良い未来への行進)」。
急速に進化する都市開発、持続可能な環境、共生社会の実現を中心に据えた壮大なビジョンが世界に提示される予定です。気候変動への取り組みや最先端のテクノロジー、人々の生活や教育の向上につなげる構想が、大規模な展示やイノベーションの発表を通じて展開されます。
サブテーマは、「変革の技術(Transformational Technology)」「持続可能な解決策(Sustainable Solutions)」「人々の繁栄(Prosperous People)」の三本柱。
AIやロボティクス、再生可能エネルギー、気候変動対策、教育・ヘルスケアの平等などが一体となった展示が予定されており、未来社会のビジョンを来場者が体感できる構成です。
また、会場は五つの主要ゾーン(持続可能性・人間の可能性・文化交流・サウジアラビア・エンターテインメント)に分かれ、デジタル技術と自然を融合させた都市設計が特徴です。メインパビリオンでは「地球と人の再接続」をテーマに、臨場感あふれるデジタル演出や体験型展示が展開されるほか、アラブ世界の芸術・文化の魅力を伝える発信拠点としての役割も果たすとされています。
サウジアラビアはどんなところ?
中東最大の国・サウジアラビアは、アラビア半島の約8割を占める広大な砂漠の王国です。長らく石油輸出によって経済を支えてきましたが、近年は国家ビジョン「Vision 2030」のもと、観光・テクノロジー・再生エネルギーといった新産業への転換を進めています。首都リヤドはその象徴で、近未来的な高層ビル群の中に、古代アラビアの伝統文化が息づく対照的な魅力をもつ都市です。
また、以下のスポットも有名です。
キングダムセンター・タワー
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リヤドのランドマークである「キングダムセンター・タワー(Kingdom Centre Tower)」は、高さ302メートル・99階建てを誇る超高層ビルです。2002年に完成し、その"栓抜き"のような独特のフォルムが一目で分かるデザイン性から、リヤドの象徴的存在として親しまれています。
タワー内にはフォーシーズンズホテルや高級ショッピングモール、オフィスなどが入り、多層的な複合施設として機能しています。最上階には展望デッキ「スカイブリッジ」があり、360度のパノラマでリヤドの街並みを見渡せる絶景スポットです。鉄とガラスの光が夜空を彩り、写真愛好家にも人気があります。
アル・マスマク要塞
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リヤド旧市街の中心に佇む「アル・マスマク要塞(Al Masmak Fort)」は、19世紀後半に建てられた歴史的建造物。サウジアラビア建国の象徴として知られています。1902年、建国の父アブドゥルアジーズ・イブン・サウードがこの要塞を奪還し、リヤドを統一したことが国家の礎となりました。
粘土と泥レンガを用いた厚い壁、四隅の見張り塔、重厚な木製の門など、ナジュド地方伝統の建築様式が今も残り、外観からも当時の防衛拠点らしい風格が漂います。現在は博物館として一般公開され、王国の統一戦の史料や武具、当時の生活を描いた展示を見ることができます。
古代と現代が共存するリヤドでは、このように未来都市の輝きと歴史の重みの両方を体感できるのが魅力です。訪れる人々は、砂漠の大地に築かれたダイナミックな都市の"過去と未来"に出会えるでしょう。
認定博覧会は2027年セルビア共和国ベオグラードにて開催
次の認定博覧会(Specialized Expo)は、2027年5月15日から8月15日までの約3か月間、セルビア共和国の首都ベオグラードで開催されます。旧ユーゴスラビアおよび西バルカン地域で初となる国際博覧会で、開催地はニコラ・テスラ国際空港近郊に整備される新会場です。
テーマは、「人類のためのあそび〜すべての人のためのスポーツと音楽~(Play for Humanity: Sport and Music for All)」。
このテーマは、国境や世代を超えて"あそび"を通じて人々をつなぎ、健康・創造性・文化多様性を育むという理念を込めたものです。サブテーマとして「遊びの力(Power of Play)」「進歩のための遊び(Play for Progress)」「共に遊ぶ(Play Together)」が設定され、人間の活力と社会の調和を目指す構成となっています。
会場は約25ヘクタールの敷地に、7つの大型展示パビリオンや多国間共同施設が整備され、120か国以上が参加を表明済みです。セルビアが生んだ発明家ニコラ・テスラにちなんだ「テスラ・スクエア」が中心に位置し、ここに象徴的な国立パビリオンが建設される予定です。
この博覧会は、地域の再生と国際的存在感を高める国家的プロジェクトとして進められており、2030年リヤド万博に向けた次のステップ、そしてヨーロッパと中東を結ぶ文化的架け橋としての役割も期待されています。
次の万博を楽しみに待ちましょう!
2030年に開催されるリヤド万博は、中東で初めて開催される大規模な「未来志向型万博」です。会場ではAIやエネルギー分野などの最先端技術に直接触れられるだけでなく、アラビア文化や、新たな都市開発の息吹、持続可能な社会像が体験できます。
世界の課題解決へ向かう"地球規模の祭典"が、サウジアラビアという新たな舞台でどのような驚きと感動を生み出すのか――大阪・関西万博で得た感動やインスピレーションを糧に、次の未来を創る国際博覧会を心待ちにしましょう。
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