北欧生活、スウェーデンJönköpingの秋と冬の穏やかな暮らし

スウェーデン南部、ヴェッタネン湖に面した街「Jönköping(イェンショーピング)」。夏の賑わいが少しずつ落ち着きを見せ、秋の静けさが街を包むと、ここでの暮らしは一気に「穏やか」な時間へと変わっていきます。
この記事では、私が実際にJönköpingで体験した秋から冬にかけての生活を通して、この地域の季節の美しさと日常生活の様子をお伝えします。

目次

1. 秋の訪れと散歩の楽しみ

スウェーデンの秋は、空気が澄み、紅葉が一気に色づきます。Jönköpingの街を囲む森や丘、公園には黄色やオレンジ、赤の葉が舞い、まるで絵本のような風景に変わります。

スウェーデンの秋落ち葉

スウェーデンの秋の紅葉

スウェーデンの秋の夕焼け

湖沿いを歩きながら落ち葉を踏みしめる感覚はとても心地よく、季節の移ろいを足元から感じる時間でもあります。日が短くなっていくのは少し寂しいですが、そのぶん夕暮れの空が美しく、一日一日を大切に感じるようになります。写真は午後3時半の様子です。

2. ファーマーズマーケットとクリスマスの気配

秋の終わりが近づくと、ファーマーズマーケットにはキャンドル、チーズなどが並び始め、クリスマスに向けての準備も始まります。

トナカイの形のツリー

クリスマスリース

クリスマス料理

なんと、11月になると小さなクリスマスの飾りが売られ始めていました。クリスマスのリースやトナカイの形をしたリースが多様な植物で作られていて素敵でした。街の空気に少しずつクリスマスの温もりが漂ってきます。

Västra torget 毎週土曜日の朝から13時まで小さなファーマーズマーケットが開かれています。

Västra torget

  • 住所:Oxtorgsgatan 26, 553 19 Jönköping, スウェーデン
  • 電話:+4636105000
  • 公式サイト:Västra torge

3. 窓辺のあかりと、冬を迎える準備

スウェーデンの冬の風景といえば、家々の窓辺に飾られる灯り09.jpeg

スウェーデンの冬の風景といえば、家々の窓辺に飾られる灯りです。

キャンドルのような形をしたライトや、星の形の照明

電飾の派手さはなくても、キャンドルのような形をしたライトや、星の形の照明がそっと光り、寒い外とは対照的に、窓の内側からやさしい暖かさを感じさせてくれます。

こうした飾りはただのインテリアではなく、長くて暗い冬を少しでも明るく、あたたかく過ごすためのスウェーデンならではの工夫なんだなと感じました。

4. サンタルチアの日と教会の時間

12月13日はサンタルチアの日。キリスト教の伝統行事で、特にスウェーデンでは重要な文化の一つです。私はJönköpingの教会でこの日を迎えることができました。

サンタルチアの日

白い衣装をまとった子どもたちがキャンドルを手に聖歌を歌いながら登場

白い衣装をまとった子どもたちがキャンドルを手に聖歌を歌いながら登場し、静かな感動が教会全体に広がります。寒さと暗さの続く季節の中に、希望の光を見出すような行事でした。

Svenska kyrkan Jönköping

  • 住所:Östra Storgatan 45, 553 21 Jönköping, スウェーデン
  • 電話:+4636303500
  • 公式サイト:Svenska kyrkan Jönköping 

5. 凍った湖とスムラ(Semla)

1月から2月にかけて、ヴェッタネン湖の水面は少しずつ凍り始め、湖面の一部が氷に覆われます。

凍った湖

凍った湖

湖のオブジェ

美しい氷柱

氷柱

湖のそばを歩いていると、同じ場所なのに、凍った湖はまるで別の景色のように見えて、どこか不思議な感覚になります。そして、その静けさと美しさには心を惹かれるものがあります。

Vätterstranden

  • 所在地:Norra Strandgatan 84, 553 20 Jönköping, スウェーデン

Bryggan Café & Bistro

スムラ

スムラ販売のお店

そして、この時期に欠かせないお菓子といえば「Semla(スムラ)」。ふわふわのパンにアーモンドペーストとたっぷりの生クリームが挟まれたこの伝統的な菓子は、毎年1月頃からイースター前までの期間限定で販売されます。少し贅沢な甘さが、寒さの中での幸せを感じさせてくれます。

Bryggan Café & Bistro

  • 住所:Södra Strandgatan 8, 553 20 Jönköping, スウェーデン
  • 電話:+4636123060
  • 営業時間:8:00~22:00 土・日曜 9:00~22:00
  • 公式サイト:Bryggan Café & Bistro

6. 雪の森と春の予兆

年明け後、Jönköping周辺の森は雪に包まれます。

雪の森

雪の森の氷った道

サクサクと雪を踏む音、白銀の木々の静けさ...そんな森を散歩する時間は、まるで時間が止まったかのような、不思議な感覚になります。

雪の森の氷った道に陽の光

春の朝陽

そして、3月に入ると急に日没の時間が遅くなり始め、春の気配がふと訪れます。明るい時間が少しずつ長くなることで、自然と気持ちも明るくなるのが不思議です。

Hassafall

  • 所在地:Bårarp, 556 28 Jönköping, スウェーデン

最後に

Jönköpingの秋と冬は、派手さはないかもしれませんが、静かで深く、やさしい時間が流れていました。自然の変化や人々の暮らしの中にある季節の知恵、文化を通して、「寒さの中にも温もりがある」ということを改めて感じました。

これからスウェーデンを訪れる方、あるいは暮らしてみたいと思っている方には、ぜひこの秋冬のJönköpingの美しさを味わっていただきたいです。

※この情報は2024年10月〜2025年3月にかけての体験をもとにしています。

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キハル

小学校教師を4年間務めた後、英語の能力を高めるためにアメリカのサンフランシスコで2年オペア留学をしました。今も就学のため、海外に住んでいます。教育、福祉、ジェンダー、人権について興味があり、旅行も大好きです。海外に少しでも興味のある方に記事を読んでいただければ嬉しいです。

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