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【あきる野市・パン屋】朝焼きたてのパンを緑の中でほおばる幸せ「ブランジェリーカフェ ラ・フーガス」
東京の多摩西部に位置するあきる野市。
JR五日市線の秋川駅近くに雰囲気のとっても良いパン屋さんがあります。
この記事では、素敵なこのパン屋さんの魅力とオーナー夫妻の思いをご紹介します。
目次
どんなパン屋さんなの?
このパン屋さんの名前は「Le Fougasse(ラ・フーガス)」
フランスのアルザス地方を思わせるメルヘンチックな館です。
ドアを開けるとぷ~んと香ばしいいい香りが鼻に押し寄せてきます。
訪れた時のBGMはエンヤ。朝にぴったりの穏やかなヒーリング系。
焼きたてのパンがずらり並んでいます。
サンドイッチの具がパンから溢れ出んばかりに詰まっています。
近くに朝採れ野菜が並ぶ東京都内最大級の秋川ファーマーズセンターがあるので、野菜などはできるだけ地元あきる野産のものを使っているのだとか。
<都内最大級規模の秋川ファーマーズセンター>
焼きたてのパンをすぐお店で食べてほしいという願いから、カフェスペースは広めです。
都会の喧騒から離れ、館の奥のテラスそばには川が流れています。
朝に訪れたいパン屋さんです。
この笑顔がラ・フーガスを物語っています。
オーナーご夫妻は、フランスのアルザス地方が好きで旅行でよく訪れていたそうです。
店内のそこかしこにかわいらしさが溢れています。
なぜあきる野市でパン屋さんを始めたのか?
こちらが奥さまです。
オーナーがパンを焼いている真っ最中とのことでお話を聞かせていただきました。
ラ・フーガスは世田谷区梅ヶ丘でパン屋を始めて14年。
いつしかテレビでも紹介されるほどの繁盛店になりました。
パン屋がある場所は住宅街のマンションの1階。
オーナーはふと「自分の人生はここでこのまま終えるのか。。。今の場所に不満があるわけではないけれど『もっと自然に囲まれて一生この場所でやっていこう』と思えるような場所で再挑戦してみたい。」と考えるようになったそうです。
オーナーは東京港区生まれ。バリバリの都会育ちです。
山深い田舎で自分が生活できるかどうかわからない。物件を2~3年かけて探している内に、都会から比較的近いこの西多摩のあきる野市に在る良い場所と巡りあいました。
近くに川が流れているのが「ここにしよう!」という決め手になったそうです。
そんなお話を奥さんから聞いているうちに、パン作りが少し一段落したオーナーが顔を出してくださいました。
<職人気質のオーナー>
オーナーのストレートが言葉が心に響きます。
「若いころは繁盛店になりたい、売上げを上げたい、有名になりたいと思っていました。そしてそこそこ有名になってテレビの取材なども受けるようになった。でも今、あきる野に店を構えてから穏やかな気持ちでパン作りが出来ている。逆にその方が美味しいパンが作れるようになった気がします。」
オーナーに質問してみました。
なぜパン屋さんになろうとしたの?
パンは好きでよく食べていたが、パン屋になりたかったわけではないんですよ。
何かの職人になりたかったんです。
それで、靴職人とかいろいろやってみたんだけど、その中でパン作りが一番性に合っていた。
パン作りは大変だけど面白い。パンを作るのが苦じゃないんです。
もう30年以上やっているけど飽きない。
パンは発酵食品だから同じように作っても毎回違うものができます。菌という生き物を扱っているのだから。だから面白いんだと思う。
あきる野には都内最大規模のファーマーズセンターがあり朝採れの新鮮な野菜を買うことができるので、あきる野産の素材も使うけれども「すべて地元産の素材を使い、すべて自家製です」とことさらにアピールはしていないんです。
お客さんからすれば「美味しいパンが食べたい」それだけでしょう。それに応えられるよう手を抜かないでパンを作り続ける、それだけです。
こだわりがないところがこだわりかな。
う~ん、オーナーの職人気質がびんびん伝わってきました。
大人気のランチとは?
パンとスープとデザート、ドリンクのセットで1,400円。
パンはまず盛り合わせが共されます。ここにオーナーのこだわりがあります。
普段、自分では選ばないようなパン(例えばライ麦パンとか)を試してみて欲しいという思いがあるのだとか。
そこで新しい味と出会って欲しいと。
ちなみに、パンは食べ放題だそうです。この内容で1,400円はすごい!
では、ラ・フーガスのパンたちをご紹介しましょう!
サンドイッチは、写真を撮るためにビニールを外そうとしたところ、具が多すぎて倒れてしまう(笑)なのでまた包んでパチリ!野菜がフレッシュでジューシーです。
マロンのパン。右側は栗のイガイガをイメージしているのだそうです。
アップルパイ。皮がサクサクで軽い!リンゴの甘さがちょうどよい。個人的にはアップルパイはあまり得意ではないのですが、これは美味しかったです。
みんな大好きカレーパン!
衣薄めで中のカレーがたっぷり!ジューシーで旨みあるコク。これまで食べたカレーパンの中でベスト3に入ります。
フォッカッチャ。軽くてふわふわ。ドライトマトはあきる野産。
おやきの中はみそネギチーズ。かぶりつくと湯気がふわ~っ。やけど注意!
うまく撮れてなくてすみません。。。大ぶりのネギとチーズがたっぷり。
店名にもなったフーガス。
"フーガス"という音の響きが「どことなくパン屋っぽくていいな~」と名づけたそうです。
フーガスは葉っぱの形をしています。フランスプロヴァンス地方の伝統的なパンで、表面はカリカリ。食べ応えのあるパンです。
取材を終えて
オーナーの職人としての力強いこだわり、奥さまと二人三脚でしっかり歩いておられる姿を感じました。
パン作りは難しく大変だけれども、やってもやっても飽きない。それが面白いところだと。
もうこれでいいと見切るのではなく、どんどん工夫して前に進み続ける。
そのエネルギーと原動力は、妥協しない、手間を惜しまない頑固でしなやかな職人気質から来るのだと思いました。
若い頃は野心もあったけれど、今は純粋にパンと向き合って一心に作っている。
逆にその方が美味しいパンができるようになった。
オーナーの珠玉の言葉は、職人としてすごいレベルに到達しておられると感じました。
この自然豊かなあきる野の地に足をつけて生きていくご夫婦。
朝、ラ・フーガスのドアを開いた時の雰囲気、鼻に迫ってくる香ばしい香りをあなたにもぜひ味わっていただきたいと思います。
ラ・フーガスの基本情報
- 住所:東京都あきる野市草花3492-183
- 電話:042-569-6369
- 公式サイト:ラ・フーガス
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シンジーノ
- 3人娘の父で、最近は山歩きにハマっているシンジーノです。私は「お客さまが”笑顔”で買いに来られる商品」を扱う仕事がしたいと思い、旅行会社に入って二十数年。今はその経験を元にできるだけ多くの人に旅の魅力を伝えたいと“たびこふれ”の編集局にいます。旅はカタチには残りませんが、生涯忘れられない宝物を心の中に残してくれます。このブログを通じて、人生を豊かに彩るパワーを秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきたいと思います。