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オーストラリアのOPショップとは?~普通のお店で手に入らないものを見つけよう!~
オーストラリアで暮しているとOPショップはとても身近な存在です。特に私のような田舎暮らしだとOPショップという単語はよく耳にしますが、知らない人にとったら読み方さえもよく分からない存在かと思います。
OPショップには楽しいものがたくさんあるのです。普通の旅に飽きた人やローカルな買い物がしたい人はOPショップに行ってみるのがおすすめです。
OPショップの存在が気になってきましたか?では、OPショップ巡りが好きな私があれこれ解説します!
目次
オーストラリアはセカンドハンド大国
OPショップの説明の前に、まずはオーストラリアがいかにセカンドハンド大国かを理解していただきたい。セカンドハンド、つまり中古品の売買が盛んなのです。
セカンドハンドのお店があるのはもちろんですが、個人間での売買も盛んです。日本だと、フリマアプリを通じて入金や発送がされているのかと思いますが、オーストラリアでは広告はアプリを通して出しても、商品の受け渡しや金銭のやりとりは対面式が基本です。
家庭の不要品を個人宅の庭先や車庫で売る『ガレージセール』も、週末によく見かける風景です。
<我が家のガレージセールの様子>
また、まだ使えそうな不要品を家の前の公道の芝生エリアに置くと、無料で誰でも持っていってもいいという意味になり、大型家具なんかをたまに見かけます。
このように、オーストラリアでは中古品を使うことが特別なことでもなく、ごく普通のことなのです。
OPショップとは
やっとここで今回の主役のOPショップの登場です!OPショップは『オプショップ』と読み、これは中古品を売るセカンドハンドショップのことを指します。
しかし、OPショップはただのセカンドハンドショップではありません。OPショップは何かしらの慈善団体に運営されており、売られているものは地域の人々から寄付されたもの、そして売上金は団体の活動費や寄付金になることが前提なのです。つまり、OPショップはチャリティー目的のお店で利益重視ではないので、とにかく安い!
このようなお店は他国だとチャリティーショップやスリフトショップと呼ばれるかと思いますが、オーストラリアではOPショップと呼ばれることがほとんどです。
この『OP』とは『Opportunity(機会)』の略で、これは『物にとっても、人にとっても良い機会』という由来だそうです。
私はOPショップが大好きなのですが、それはなんといっても安い!そして、1点ものならではの魅力があり、中古品だからこそ痒い所に手が届くような生活感あふれるアイテムに出会えたときのうれしさは半端ないのです。
OPショップの店舗
オーストラリアで有名な大手OPショップと言えば、Australian Red Cross、Vinnies、SALVOS(The Salvation Army)、Good Sammyなどがあります。
Red Crossは赤十字ですが、それ以外の大手OPショップはだいたいキリスト教系のものです。これら大手は大きな街へ行けば必ずありますし、小さな町でも観光地であれば高確率であります。
商品は寄付されたものなので基本的に中古品ですが、使えないような壊れたものや汚いものは売られていません。なかには新品やブランド品もあり、それらの値段は少し高めに設定されています。
商品の1つずつに値段タグが付けられており、状態やブランドによって値段が変わることが大手の特徴です。また、支店間で商品を入れ替えることもあるようです。
それに比べて、田舎でコミュニティーによって展開されているOPショップの場合は、売り上げを地域に還元するものが主流です。
働いている人は地域のボランティアで、とてもフレンドリーな人が多い印象です。ただし、開店しているのは週に数日のみのであることがほとんどです。
田舎のOPショップでは商品の状態に関わらず『大人服2ドル、子ども服1ドル、ジャケット・コート5ドル』のように値段が種類別で一律であるところがほとんどです。なので、掘り出し物を発見することも!
地域の人からの寄付されたものが売られているので、その地域性がもろに出るところもOPショップの醍醐味です。やはり都市部だと若い人向けのものが多く、そのぶん大手で扱われることが多く少し高値です。
その点、田舎だと落ち着いた雰囲気の商品が多いですが、オーストラリアでは年齢に関係なく好きなデザインや色のものを使用する傾向があるので、商品のラインナップはあまり気になりません。
むしろ上質な物が多くあります。そして値段が一律なので、私は俄然田舎OPショップ派です。
OPショップでお買い物
私のお気に入りOPショップでの、ある日のお買い物の様子を紹介します。我が家から60km離れたところにあるJerramangupのKOKODA OPショップ。
<KOKODAとはお店のある道の名前>
地域のボランティア運営の田舎のOPショップですが、ここはとにかく規模が大きいのです!
<外観>
どこのOPショップでも主に女性の洋服が中心となりますが、ここはキッチン用品や家具家電、子ども・男性物の洋服も多く、とにかく楽しいです。
スプーン1本とか中途半端なサイズのお皿が1枚とか、タッパーの蓋だけなんかで売られており、『誰が買うの?』と思ってしまったこともありましたが、これが案外役に立つことも。
これらの普通のお店では買えないものが、ちょっとしたアイデアで生活に役立つアイテムに変身することもあるので侮れません。
この日の私のお買い上げ商品は、ジャケット、トップス、グラス4個、DVD2枚、グラインダー、クリーム絞り機、照明器具。
これ全部合わせて20ドルです。しかもジャケットはKathmanduなのに4ドルと掘り出し物!やっぱりOPショップはやめられません。
さいごに
たまに買って失敗したものもありますが、そのお金は誰かの助けとして渡るのだし、使わないならばOPショップへ寄付してまた誰かの手に渡ればいいという、まさに人にも物にも新たな『opportunity(機会)』を与えてくれるOPショップ。
中古品は苦手だという人は買わなくてもいいので、一度OPショップをのぞいてみてください。ローカルの人々の暮らしの温かさを感じる空間です。普通のお店では買えないような変わった物に出会うかもしれませんし、旅の思い出の良いアクセントになることは間違いなしです。
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- 西オーストラリア州南部のド田舎でヤギとアルパカの世話をしながら建築業を営む兼業農家。都会のオシャレな情報よりも、僻地のクセある情報に強いです!