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アメリカンなスイーツ代表「ドーナツ」をお祝いする日
以前、アメリカには「ナショナル○○デー」と名付けてお祝いする日が、毎日のように色々あるということをご紹介いたしました。その中からもう少し掘り下げて内容をご紹介してみようかと思います。今回は、アメリカンなスイーツの代表ともいえる「ドーナツ」に焦点を当ててみましょう。
>>前回の記事:『【アメリカ】「今日はなんの日?」特典いっぱい!ナショナル○○デー』はこちら
目次
なんと2回も祝っちゃうドーナツデー
アメリカのナショナルドーナツデーは毎年6月の第1金曜日に祝われます。ところが、なぜか11月5日も「ナショナル・ドーナツ・デー」と謳われています(6月の第1金曜日ほど広く認知されていない気もしますが)。なぜ、2つも存在するのでしょうか。それには、歴史的な背景と商業的な理由があるのだそうです。
歴史的背景のある6月
6月のナショナル・ドーナツ・デーの起源は、第一次世界大戦中の1917年に遡ります。この年、サルベーション・アーミーの女性ボランティアたちは、戦場でドーナツを配ることで、兵士たちの士気を高めたということです。これらの女性たちは「ドーナツ・ガールズ」として知られており、彼女たちの勇気と献身が称えられて1938年にシカゴで初めてナショナル・ドーナツ・デーが制定されました。この日は、サルベーション・アーミーによって始められ、現在も彼らによって祝われています。
11月は商業的理由
11月5日に祝われるもう1つの「ナショナル・ドーナツ・デー」はどうやら、商業的な理由で制定された可能性があるのだそうです。ドーナツ製造会社やマーケティング会社が「どうしたらもっとドーナツが売れるか?」と考え、この日を追加で設けたという背景があるんだとか。ですので、この日も多くのドーナツ店でプロモーションが行われています。6月ほど広く認知されていないものの、ドーナツ愛好者にとっては嬉しい日となっているのです。
どんなイベントやとプロモーションがある?
南カリフォルニア、特にロサンゼルスやオレンジカウンティでは、ナショナル・ドーナツ・デーを祝うためにさまざまなイベントやプロモーションが行われます。例えば、巨大なドーナツ型の看板でも有名な「Randy's Donuts」はこの日、無料ドーナツを提供することで知られています。この日は他に何も買わなくても、本当にタダでドーナツがもらえるとあって、長蛇の列ができるほどの人気。また、「Krispy Kreme」や「Dunkin'」などの大手チェーンも無料ドーナツや割引を提供し、この日を盛り上げます。
オレンジカウンティーの「Sidecar Doughnuts & Coffee」では、この日限定で、特製のフレーバードーナツが登場します。また、「The Donuttery」などの地元の人気店も特別メニューや割引を用意しており、地域のドーナツファンを楽しまています。
ドーナツを絡めたエピソード
<Photo:Rod Long / Unsplash>
南カリフォルニアのドーナツシーンには、ユニークなエピソードがたくさんあります。例えば、「Randy's Donuts」では、映画『アイアンマン』のロケ地としても知られています。映画ファンは、ナショナル・ドーナツ・デーにもこの地を訪れずにはいられないのだとか。また、「Donut Friend」は、バンドの名前を冠したドーナツを提供することで有名で、音楽ファンからも支持されているんだそうです。
そのほかの楽しみ方、参加方法
<Photo:Alexander Grey /Unsplash>
ナショナル・ドーナツ・デーは、多くの店舗が地元のチャリティーイベントを開催し、収益の一部を寄付するなど、社会貢献にも積極的です。例えば、「Krispy Kreme」は毎年、サルベーション・アーミーへの寄付キャンペーンを行い、地域社会の支援を行っています。この日ドーナツを買うことで、誰もが社会貢献に自然と参加できる環境を作ってくれています。
アメリカで1年に2回も祝われるナショナル・ドーナツ・デー。それぞれ異なる歴史的な背景や商業的な理由を知りながら、この日を楽しむことは、さらにドーナツの味わいを深めるかもしれませんね。次回のナショナル・ドーナツ・デーには、お気に入りのドーナツ店を訪れて、その魅力を存分に味わってみてはいかがでしょうか。
ドーナツのお店リスト
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SOLO
- ビーチ、青空、パームツリーのカリフォルニアに憧れて20年前に単身渡米、ロサンゼルス郊外オレンジ・カウンティー在住のライターおよび編集者。エクササイズ、新しいレストラン巡り、パーティー好き。最近の趣味は30年ぶりに始めたサクソフォーン。