公開日:
最終更新日:
ベトナムのベストシーズンは何月? 季節ごとの特徴など
LCC(格安旅行会社)の就航により、近年ますます身近になったベトナム。街歩き、グルメ、ショッピング、自然など、旅の目的に応じて多彩な楽しみがあるのも魅力です。
「せっかくならベストシーズンに訪れたい」と思っている方も多いのではないでしょうか。南北に長い国土をもつベトナムは地域によって気候が異なるため、各エリアの特徴を把握しておくことが大切。また、旅の目的によって狙い目の時期が変わってくることもあります。
そこで、「気温、天気を元にしたベトナムのベストシーズン」「安く行きたい場合のベトナムのベストシーズン」など、目的別のベトナム旅行のベストシーズンを解説します。
目次
<4. 南国フルーツをおいしく食べたい場合のベトナムのベストシーズン>
<6. 有名イベントに参加したい場合のベトナムのベストシーズン>
1. 気温、天気を元にしたベトナムのベストシーズン
せっかくのベトナム旅行なら、気候の良い過ごしやすい時期に訪れたいと考えている人も多いはず。気温、天気を元にしたベトナムのベストシーズンはいつなのでしょうか。国土が南北に長いベトナムは地域によって気候が異なるため、この問いに一言で答えることはできません。
「天気が安定していて雨の少ない時期」をベストシーズンとすると、北部(ハノイ周辺)は11月~4月、中部(ダナン周辺)は3月~8月、南部(ホーチミン周辺)は11月~4月がベストシーズンといえます。ただし、ベトナム北部には冬があり、12月~2月は肌寒く感じられることもあります。エリアごとの気候を把握したうえで目的地や訪問する時期を検討してみてください。
ここからは北部(ハノイ周辺)、中部(ダナン周辺)、南部(ホーチミン周辺)のエリアごとのベトナムの気候を解説します。
北部(ハノイ周辺) は四季
<出典元:写真AC>
「ベトナム=年中暑い」というイメージがあるかもしれませんが、ベトナム北部(ハノイ周辺)には四季があり、3月~4月が春、5月~10月が夏、11月が秋、12月~2月が冬にあたります。また、ベトナム北部には四季だけでなく乾季と雨季もあり、11月~4月は乾季、5月~10月は雨期にあたるため、雨季は暑く、乾季は肌寒いという特徴があります。
その中でベストシーズンといわれているのが、4月と9月~11月。4月は春の終わりにあたり、30℃前後の暑い日が続くものの晴天率の高い月です。また、雨季の終わりから乾季にかけての9月~11月は25℃前後と過ごしやすく、晴天の日も多くなります。
雨季の中でも5月と8月は特に雨が多く、6月~8月は西南から暑い風が吹くと日中の気温が40℃にのぼることも。反対に、12月末~3月頃までは最低気温が15℃前後となるため、ジャケットなど羽織れるものが必要です。
タインホアの平均気温
- 3月~4月:20.6~24.3℃
- 5月~10月:25.4~29.8℃
- 11月:22.5℃
- 12月~2月:17.6~18.9℃
タインホアの降水量
- 3月~4月:40.7~62.9mm
- 5月~10月:115.5~360.8mm
- 11月:83.7mm
- 12月~2月:17.5~38.9mm
※気象庁の平年値による平均気温、月降水量を参照
中部(ダナン周辺)は雨季と乾季
<出典元:写真AC>
ベトナム中部(ダナン周辺)は、3月~8月の乾季と9月~2月の雨季に分かれています。ベトナム中部のベストシーズンとされるのが、乾季の3月~8月。その中でも比較的涼しい3月~4月が特に過ごしやすいといわれています。
ただし、南国らしい暑さの中、ベトナムのビーチを満喫したいなら、乾季の中でも気温の上がる5月~8月がベストシーズンといえるかもしれません。
なお、雨季であっても1日中雨が降り続くわけではありませんが、9月~11月は毎年洪水になるほど降水量が増え、11月以降は台風を伴うこともあるため注意が必要です。
ダナンの平均気温
- 3月~8月:24.4~30.0℃
- 9月~2月:21.7~27.9℃
ダナンの降水量
- 3月~8月:34.4~143.1mm
- 9月~2月:16.5~692.5mm
※気象庁の平年値による平均気温、月降水量を参照
南部(ホーチミン周辺)は雨季と乾季
<出典元:写真AC>
ベトナム南部(ホーチミン周辺)は常夏で、11月~4月が乾季、5月~10月が雨季にあたります。ベトナム南部のベストシーズンといわれているのが、乾季の中でも湿度の低い11月~3月。4月はまだ降水量は少ないものの、年間を通して最も暑い月です。
一方、雨季といっても1日中しとしとと雨が降るわけではなく、お昼頃から夕方にかけて1~2時間程度のスコールが1日1回または複数回ある程度。雨が降っていないときは晴れることも多いので、スコールに遭ったときはカフェやショッピングセンターに入ったり、ホテルでくつろいだりと、屋内で過ごす前提であれば、雨季でも観光は十分可能です。
ホーチミンの平均気温
- 11月~4月:26.8~30.0℃
- 5月~10月:27.5~29.7℃
※気象庁の平年値による平均気温を参照(月降水量はデータなし)
2. 安く行きたい場合のベトナムのベストシーズン
「ベトナムにできるだけ安く行きたい」という場合、どの時期を狙えばいいのでしょうか。
一般的に、ベトナム旅行のハイシーズンとされるのは、雨が少ない乾季と休暇シーズンです。夏休みや年末年始などは気候的な観点では必ずしもベストシーズンとはいえませんが、世界的に旅行機運が盛り上がるため、航空運賃や宿泊費が高騰する傾向にあります。また、春休みやゴールデンウィーク、シルバーウィークなどの連休時期も日本発着の航空券が高騰するため、安く行きたいなら避けたほうが無難でしょう。
以上のことから、ベトナムに安く行ける可能性が高いのは、北部・南部はゴールデンウィーク以降の5月~6月または9月~10月頃。中部は9月~12月中旬頃といえます。日本・ベトナム路線にはLCC(格安航空会社)も就航しているため、安くベトナムに行きたいならLCCのセール時期を狙うのも有効です。
3. ビーチで過ごしたい場合のベトナムのベストシーズン
<出典元:写真AC>
近年ビーチリゾートとしても注目されているベトナム。ベトナムのビーチで海水浴やマリンスポーツを楽しみたいなら、いつがベストシーズンなのでしょうか。
中部のダナンなら、乾季の中でも気温の上がる5月~7月がベストシーズン。南部のニャチャンなら3月~8月が乾季にあたり、中でも晴天が増える4月~8月が最適です。ベトナム最後の秘境と言われるフーコック島は、11月~4月にベストシーズンを迎えます。
エリアによってベストシーズンは異なるため、地域ごとの気候を把握した上で旅の計画を立てるようにしましょう。
4. 南国フルーツをおいしく食べたい場合のベトナムのベストシーズン
<出典元:写真AC>
熱帯性気候で育つベトナムの南国フルーツは、糖度が高いのが特徴。とりわけ旬の時期には、おいしくて栄養価の高いフルーツが格安で楽しめます。
フルーツによって旬の時期は異なりますが、ドラゴンフルーツ、マンゴー、マンゴスチン、ロンガン、ランブータン、ライチなど定番のフルーツは4月~6月頃に旬が重なっており、狙い目の時期といえるでしょう。
5. 世界遺産を巡りたい場合のベトナムのベストシーズン
<出典元:写真AC>
ベトナムには全部で8つの世界遺産があり、北部にあるハロン湾、中部にあるフエの建造物群、古都ホイアンの3遺産が特に人気です。
ハロン湾観光なら、雨季から乾季に移行する10月下旬から4月頃までがベストシーズン。中でもまだ暖かく、晴天が多い10月下旬~11月がおすすめです。
一方、フエのベストシーズンは2月~8月の乾季の中でも、まだ暑さがさほど厳しくない3月から6月。ホイアン観光には、1月~7月の乾季の中でも特に過ごしやすい2月~4月が最適です。フエとホイアンはダナンとセットで訪れることが多いため、ベトナム中部を周遊するなら、3~5月頃がいいでしょう。
6. 有名イベントに参加したい場合のベトナムのベストシーズン
おもなベトナムの有名なイベントに次のようなものがあります。イベントの開催時期に合わせてベトナムを訪れれば、旅がより一層思い出深いものになることでしょう。
ランタン祭り
<出典元:写真AC>
観光客に最も人気のあるベトナムのお祭りのひとつが、中部の古都ホイアンで開催されるランタン祭り。月に1度、旧暦の14日の夜、ホイアン旧市街の照明がランタンの灯りのみになります。
世界遺産にも登録されているノスタルジックな街並みに、色とりどりのランタンの光が浮かび上がる光景はなんとも幻想的。リバーサイドのレストランからゆっくりと景色を眺めたり、名物の灯籠流しをしたりするのもおすすめです。
テト
<出典元:写真AC>
ベトナムの人々にとって最も大切な年中行事が旧正月のテト。日本同様、ベトナムでも新年を迎える際は事前に家の大掃除をしたり、特別な食事を準備したりして、家族や親戚一同が集まってお祝いします。
この時期にベトナムを旅行すると、主要都市やリゾート地で新年を迎えるカウントダウンの花火に遭遇したり、街が色鮮やかな装飾で彩られていたりと、お正月を迎えて華やぐベトナムを感じることができるでしょう。ただし、テト期間中は飲食店やスーパーも含めた多くのお店が休みになるため注意が必要です。
テトの日は1月下旬頃から2月中旬頃のあいだで毎年変わるので、冬のベトナム旅行を考えている場合はその年のテトの日程をチェックしてみてください。
フン王祭り
ベトナム東北部のフート省で開催されるベトナム最大のお祭りが、ユネスコの無形文化遺産に認定されている「フン王祭り」。フン王は、ベトナム史上初の国家とされる「バンラン」を治めた18代の王の総称で、今も「ベトナム建国の祖」として敬愛されています。
毎年旧暦3月10日のフン王の命日には、フン王を祀る「フン寺」に400万人もの人々が訪れ、歴代王に線香を手向ける儀式だけでなく、獅子舞や銅鼓の演奏といったさまざまなイベントが執り行われます。フン王祭りは旧暦のため、毎年日程が変動することに注意してください。
ベトナム一口メモ
従来のベトナム旅行は、グルメやショッピングが楽しいホーチミンを擁する南部、街歩きが楽しいハノイを擁する北部が人気でしたが、近年はビーチリゾート・ダナンを擁する中部の人気が急上昇中。ダナンを起点に世界遺産の街ホイアンやフエにも足を延ばせるうえ、成田~ダナンは約5時間30分、大阪~ダナンなら約4時間40分と、飛行時間が短く、気軽に行けることも人気の理由です。
できるだけ安くベトナムに行きたいならLCC(格安航空会社)を利用してもいいですし、効率よく見どころを周りたいならツアーの利用を検討してもいいでしょう。ベトナムを縦断するツアー、世界遺産ハロン湾クルーズ付きのツアーなど、さまざまなツアーがあるので、ご自身に合ったツアーを探してみてください。
<時間と費用>(目安)●飛行時間:6時間30分前後(成田~ハノイ)●旅行日数:4~8日間●ツアー費用:約49,800円~約629,000円
エリアによって気候が異なるベトナムは「1年中がベストシーズン」といっても過言ではありません。行きたいエリアのベストシーズンを狙うもよし、旅行ができる時期にベストシーズンを迎えるエリアを選ぶもよし。お好きな時期にベトナム旅行を楽しんでください。
関連記事
Rankingベトナム記事ランキング
-
旅の基本情報お届け部
- 旅が「楽しく」「お得に」「快適に」なる情報をお伝えします!