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来春はオランダのチューリップで心を明るく
2022年に入って新型コロナウイルスの水際対策が徐々に緩和され、久しぶりの海外旅行を検討されている方もいるのではないでしょうか。オランダでも9月17日をもって入国制限が撤廃されました。
来春はぜひ、オランダのチューリップを愛でにいらっしゃいませんか。
目次
- 初春を彩るナショナル・チュリップデー
- 百花繚乱のキューケンホフ公園
- 街中で楽しめるチューリップフェスティバル
- チューリップを知る!球根を買う!
- 心躍るカラフルなチューリップ畑
- オランダ旅行のための検疫手続き
初春を彩るナショナル・チュリップデー
オランダのチューリップシーズンは、アムステルダムのナショナル・チュリップデー(Nationale Tulpendag)でスタートします。毎年1月の第3土曜日に、ダム広場に巨大なチューリップガーデンが現れ、凛とした冷たい空気に、色とりどりのチューリップが輝きます。
ナショナル・チュリップデーは、オランダ国内500以上のチューリップ生産者が組織するチューリップ・プロモーション・オランダ(Tulpen Promotie Nederland)が主催するイベントです。2012年に初開催され、近年は1万5千人の訪問者を数える人気イベントです。
人気の秘密は、セレモニーの後に無料で持ち帰ることができるチューリップです。訪問者はチューリップガーデンの花をつみ、思い思いの花束を作って楽しめるのです。チューリップの帽子やコスチュームを身につけて場を盛り上げる人たちもいて、春の訪れをお祝いするお祭りのような雰囲気です。
ただ残念ながら、コロナ禍においてはチューリップガーデンが中止され、2022年は代替イベントとして、チューリップを満載した運河ボートや自転車で、街ゆく人たちにチューリップの花束が配られました。2023年はチューリップガーデンの再開が望まれるところです。
ナショナル・チュリップデー Nationale Tulpendag
- 開催地:Dam 1012 JS Amsterdam
- アクセス:アムステルダム中央駅よりトラム2, 4, 12, 14, 17, 24番で2分Dam下車
- 開催日:2023年1月21日
- 公式サイト: ナショナル・チューリップデー
百花繚乱のキューケンホフ公園
オランダのチューリップといえばキューケンホフ公園 (Keukenhof) が有名です。32ヘクタールの敷地に700万以上の球根植物が植えられ、なかでもチューリップは800以上の品種が咲き誇ります。
毎年3月中旬から5月中旬まで開園し、2023年の開園期間は3月23日から5月14日です。天候にもよりますが、チューリップは4月半ばに満開になります。
ピクニックや写真撮影などをゆっくり楽しみたい方には、比較的空いている月曜から水曜の、11時前と15時以降がおすすめです。
私は庭園のチューリップやパビリオンで開催されているフラワーショー、風車からの眺めをひとしきり満喫した後、芝生の上に並べられた巨大クッションでお昼寝を楽しんできました。
チケットは現地またはキューケンホフ公園の公式サイトで購入(11月中旬に販売開始)できます。公式サイトでは、スキポール空港やライデン駅、ハーレム駅からのバス乗車券と合わせたコンビチケットも購入できます。
スキポール空港からはキューケンホフ・エクスプレス(Keukenhof Express) というバスが運行しており、約30分でキューケンホフ公園に到着します。新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、乗車人数が制限されることもありますので、チケットは事前予約がおすすめです。
キューケンホフ公園 Keukenhof
- 住所:Stationsweg 166A, 2161 AM Lisse
- アクセス:スキポール空港よりバスで30分
- 開園期間:2023年3月23日~5月14日
- 車いす無料貸出, 車いす用トイレ有り
- 公式サイト:キューケンホフ公園
街中で楽しめるチューリップフェスティバル
<Photo: John Lewis Marshall>
アムステルダムでは毎年4月にチューリップフェスティバル(Tulp Festival) が開催されます。街中の広場や公園、橋、ショッピングモール、博物館やホテルの庭園など85以上のロケーションで、カラフルなチューリップのアレンジメントを楽しめます。
<Photos: John Lewis Marshall and Richard Mouw>
アムステルダム国立美術館やダム広場の王宮、ムント塔、ハイネケン博物館、ヒルトンホテル、フォンデル公園など、様々な観光スポットでチューリップと一緒に華やかな記念写真を撮ってみてください。
チューリップフェスティバル Tulp Festival
- 開催期間:2023年4月1日~4月30日
- 公式サイト:チューリップフェスティバル
チューリップを知る!球根を買う!
アムステルダム・チューリップミュージアム(Amsterdam Tulpenmuseum)は、アンネ・フランクの家の斜向かいに立つ、チューリップ専門のミュージアムです。
チューリップの球根生産会社が2005年に設立したもので、チューリップがオスマン帝国からオランダに伝わった経緯や、17世紀のオランダで、チューリップの価格が異常に高騰したチューリップ狂時代(Tulpenmanie)についてなど、オランダのチューリップの歴史が学べます。
1階のショップではチューリップのグッズや球根を購入することができ、栽培方法も教えてもらえます。チューリップの球根がお目当ての方は、ぜひシンゲルの花市場にも足を運んでみてください。
アムステルダム・チューリップミュージアム Amsterdam Tulpenmuseum
- 住所:Prinsengracht 116, 1015 EA Amsterdam
- アクセス:アムステルダム中央駅よりトラム17番で7分Westermarkt下車徒歩3分
- 開館時間:10:00~18:00, 定休無
- 入館料:大人5ユーロ、学生3ユーロ、ファミリー15ユーロ ※ミュージアムカードは使用できません
- 公式サイト:アムステルダム・チューリップミュージアム
シンゲルの花市場 Bloemenmarkt
- 住所:Singel, 1012 DH Amsterdam
- アクセス:アムステルダム中央駅よりトラム2, 12番で7分 Koningsplein下車
- 営業時間:9:00~17:30(日曜11:00-17:30)
心躍るカラフルなチューリップ畑
春のオランダでぜひ眺めていただきたいのは、果てしなく続くチューリップ畑です。抜けるような青空に、目の覚めるような赤や黄色のパッチワークは極上の景色です。
3月半ばから5月にかけてオランダを訪れると、色とりどりのカーペットを敷き詰めたようなチューリップ畑が、飛行機からも眺められます。満開のチューリップ畑を満喫したい方は、4月半ばにオランダにいらしてください。
デン・ハーグから ライデン、アルクマールを通り、北ホラント半島の北端のデン・ヘルダーまで延びる海岸線沿いの砂丘には、電車の窓からも眺められる美しいチューリップ畑が広がります。フレボランド州の北東ポルダーにも美しいチューリップ畑があります。
私もこれまで何度かチューリップ畑を訪れましたが、何度見てもその鮮やかさには感動します。遠くに赤や黄色がちらちら見え始めるだけで心が躍り、一面に広がるチューリップを前にすると胸がいっぱいになります。日本からいらした方に、ぜひ味わっていただきたい風景です。
春の風をうけながら、チューリップ畑をサイクリングするのもお勧めです。サイクリングのルートは観光案内所で入手できます。
※チューリップ畑は農家の私有地ですので、写真撮影の際に立ち入ることのないようお気をつけください
オランダ旅行のための検疫手続き
2022年10月11日現在、日本人がオランダへ入国するための特別な規則はありません。9月17日からは、事前のPCR検査やワクチン接種証明書の提示も不要になりました。オランダ入国後の待機や隔離もなく、到着してすぐに観光を楽しむことができます。
日本人がオランダから日本に帰国する際に必要な書類は、2022年10月11日より、検査証明書またはワクチン接種証明書と質問票の2種類のみになりました。
私が8月初めにオランダから帰国した際は、4種類の書類の提示を求められましたので、この2ヶ月間でかなり規制が緩和されたことになります。
渡航前に検疫手続きの事前登録ができるファストトラックを利用すると、空港で時間がかからず便利です。私も実際に利用しましたが、羽田空港ではアプリの画面を見せるだけで、待ち時間もなく検疫手続きが完了しました。
かつて一番のネックとなっていた帰国後の検疫措置もなくなりました。空港での検査、自宅・宿泊施設での待機、公共交通機関の不使用は求められません。帰国後は電車やバスなどを利用して帰宅することができます。
※日本、オランダの水際対策は新たな措置が更新されることがあります。厚生労働省や在オランダ日本大使館、オランダ政府のホームページで、渡航前に最新の情報をご確認ください
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Kayo Temel
- オランダ在住。アムステルダムの美術アカデミーで絵画を学び、イラストレーターとして活動中。20年の在蘭経験を活かして、オランダを満喫するためのローカルな情報をお届けします。