アフリカの最西端、ポルトガルを彷彿とさせる緑の岬カーボベルデ

サル島

アフリカの北西沖に浮かぶ火山群島の国「カーボベルテ」。今回は、国際空港が位置するカーボベルデの玄関口・サル島と、ハイキングを楽しめる火山島サント・アンタオ島をご紹介します。

目次

カーボベルテってどんな国?

カーボベルテ

アフリカ最西端の国カーボベルデは、15の島から成る旧ポルトガル領の国ですが、日本から遠くあまり馴染みがないかもしれません。16世紀には奴隷貿易の中継地として繁栄していました。旧ポルトガル領としてサンバやカーニバルといった音楽文化が強く根付き、また美しいビーチにハイキングに適した山など、1年を通して様々なアクティビティが楽しめます。公用語はポルトガル語ですが、観光地では英語やフランス語も通じます。

アクセス

日本からアクセスする方法としては、ヨーロッパの都市(パリやリスボン)を経由して、国際空港のあるサル島に入る方法が比較的安価でアクセスしやすいでしょう。筆者は西アフリカ在住なので、セネガルを経由してサル島へ渡りましたが、アフリカ大陸内の飛行機移動は直前のキャンセルや遅延、荷物の紛失が多く、値段も高いためお勧めできません。日本旅券保持者は空港到着時に短期滞在ビザを発行してもらえます(2019年時点、ビザ+空港保安税で計51ユーロ)。国内の移動は主にタクシーになりますが、カーボベルデ人の運転手は正規の値段を要求するケースが多く、ぼったくられたり、交渉する必要は少ないでしょう(カーボベルデ人は値段を安く交渉されることを嫌うので要注意!)

気候と通貨

熱帯サヘル乾燥地域に位置しているため、降水量が多い8〜9月の雨季を除けば、年間を通じて過ごしやすい気候です。また、12〜3月にかけては、ハルマッタンと呼ばれる季節風が吹きます。この季節風に乗って砂塵が舞うため、肌の乾燥などや喉の痛みに注意が必要です。通貨はカーボベルデ・エスクード(CVE)を使い、1ユーロ110.265エスクードの固定相場制となっています。

1. 青い海と白い砂浜が揃うビーチ、サル島

国際空港のあるサル島は、カーボベルデでも指折りの美しいビーチがあるため、多くの観光客で賑わいます。

南部のサンタ・マリアでは白い砂浜が8km続き、ヒルトンホテルなどの高級リゾートホテルが揃います。南西にはポンタ・プレタビーチがあり、季節によってはカイトサーフィンの名所になります。

サル島

サル島の名前であるSalとは、ポルトガル語で塩という意味。1833年の発見から1985年の閉鎖まで、この島では塩の採掘が行われており、現在でも塩田の跡地が残っています。島の首都エスパルゴスから東に5kmいったところには、Pedra de Lumeと呼ばれる旧塩田があります。現在は観光地として開かれており、非常に高い塩分濃度により、水面にプカプカと浮かぶ体験ができます。また、ソルトマッサージなどのリラクゼーションもあります。

サル島

サル島

カーボベルデの街並みはまさに古き良きポルトガル。アフリカとポルトガルの文化が融合し、奴隷貿易にも多く影響された音楽は、カーボベルデの日常生活に密接に関わっています。毎年音楽祭が頻繁に開催されるほか、夕刻には多くのレストランや街中でライブバンドなどを楽しめます。

サル島

Pedra de Lume

2. ハイキングで大自然を楽しむなら、サント・アンタオ島

サル島からサント・アンタオ島に向かうには、サオ・ビセンテ島までナショナルフラッグのTACVで飛び、そこからフェリーに乗る手段が一般的です。サオ・ビセンテ島からのフェリーはオンラインでの購入が困難なため、到着後に港まで行き、購入する必要があります。購入にはパスポートが必要なので、お忘れなく!

翌日朝のフェリーを予約したら、大西洋に沈む夕焼けを満喫。サオ・ビセンテ島は毎年1〜2月にかけて行われるミンデロ・カーニバルも有名だそう。

サント・アンタオ島

サント・アンタオ島は火山から成り、山がちな絶壁が並びます。島内最大の山、Tope de Coroaは1,979m。本格的な山登りから、気軽なハイキングまで、希望に応じたプランを作ることが可能です。

サント・アンタオ島

筆者は5日間サント・アンタオ島に滞在し、うち4日間をLima toursのガイド・エドソンとハイキング&トレッキングをして過ごしました。おすすめのルートはFormiguinhasという小さい村を通る5〜6時間のハイク。この村はナショナルジオグラフィックの選ぶ、最も美しい眺めを持つ村トップ10に選ばれています。

サント・アンタオ島

Lima Tours

サント・アンタオ島にも、ポルトガルを彷彿とさせるカラフルな家が並びます。自然の緑とのコントラストがとても象徴的!

カラフルな家

ラム酒の産地としても有名で、醸造場を見学・テイスティングすることも可能です。そのほか、コーヒーやワイン、ゴートチーズなどの名産品も揃います。

ラム酒

カーボベルデでは、カチュパ(ソーセージやトウモロコシ、豆を煮たもの)や干し鱈など、ポルトガルやブラジルの家庭料理に似た伝統料理が食べられます。

しかし、筆者のおすすめは、新鮮な魚介類!特に、日本や欧米諸国で珍味として高値で取引される「亀の手(フジツボの仲間)」がとても安価に食べられます。筆者はクラシックなクレオール料理とフレンチを融合した料理を提供してくれるGato Pretoを訪れ、亀の手に舌鼓を打ちました。その他、港で取れたマグロや鱈など新鮮な魚介類をぜひ堪能してみて!

Gato Preto 亀の手
<見た目は少し抵抗があるけれど、とても美味な亀の手>

CIV2106_13.jpg
<ゴートチーズのフライ>

Gato Preto

  • 住所: Rua Maria Violante、11202 Ponta Do Sol, Santo Antao, Cabo Verde
  • URL: http://www.gato-preto.org
  • 営業時間:18:00-21:00(日曜日は12:00-14:00のみ)
  • 定休日: 土曜

まとめ

今回は、アフリカ最西端の国、カーボベルデの自然を紹介しました。ポルトガルの文化を色濃く残しつつも、独自のクレオール文化を育んだ、自然あふれる観光大国です。治安も良く、インフラが整い、比較的英語が通じるため、アフリカを訪れたことのない方々にもおすすめの観光地です。毎年カーニバルなどのフェスティバルも多く開催されるので、それに合わせて渡航するのも良いでしょう。それぞれの島が独自の文化・自然を持つため、アクティビティごとに自分のツアープランを組んでも良し、長期で滞在しても良し。欲張りができる旅行になること間違いなし!

カーボベルデ

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Saori K. Courtois

西アフリカ在住の国際公務員。アフリカの日常的観光スポットから~旅行に役立つ情報まで幅広くお届けします。

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