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世界でも稀!ベトナム人と少数民族が共存している村を散策
ベトナム南部のチャウドックと呼ばれる小さな町は、外国人旅行者の穴場の観光地として近年知られるようになりました。チャウドック市街中心部から車やバイクで15分ほど走ったところには、古くからこのチャウドックの地に根付く少数民族が暮らしています。今回は少数民族の中でもチャム族が暮らす町並みを散策してみました。
目次
- チャウドック市街地からの行き方
- 9つの少数民族の村があるチャウドック
- 主要民族と少数民族が共存するのは世界でも稀
- ベトナムでは希少なイスラム教信仰
- チャム族の暮らす高床式住居を見学しよう
- チャム族の民芸品をお土産に買おう!
- ホーチミンから行けるチャウドック。1泊2日プランで楽しもう!
チャウドック市街地からの行き方
チャウドック市街の中心にあるチャウドック市場を起点に出発するならば、川沿いに向かって走るのがおすすめ。バイクをレンタルしてもいいですし、バイクタクシーにお願いするのも。道中はご覧のようなフェリーで川を渡るプチイベントもあります。また、川沿いには手漕ぎボートの船主が観光客を相手に商売をしていて、500円~800円程度払えばボートに乗って対岸へ行くこともできます。
9つの少数民族の村があるチャウドック
チャウドック市街から対岸へ渡った先には、9つの少数民族の暮らすエリアが点在しています。チャウドックにはチャム族をはじめ、クメール族や華人も少数ながら暮らしています。今回町散策をしたのはチャム族の村で、同民族はベトナムにおける最大規模を誇る少数民族となります。
チャム族は古くは中部中南部を支配していた海洋国家のチャンパ王国の末裔と言われており、ベトナム人とは異なる独自の文化や言語を携えています。
主要民族と少数民族が共存するのは世界でも稀
チャム族の暮らすエリアには、実は彼らだけではなく、ベトナム人も隣り合わせで暮らしています。その国の主要民族と少数民族が文化交流を行い、同じスポットで共存しているのは実は世界でもそれほど多くない例となります。ちなみにチャム族はチャム語が主要言語となりますが、ここで暮らすチャム族の多くはベトナム語を流暢に話すことができます。
ベトナムでは希少なイスラム教信仰
チャウドックに暮らすチャム族は、実はご覧のようにイスラム教信仰。独特のスカーフは幾つかタイプがあり、中には真っ黒のスカーフで顔と身体全身を覆っているチャム族もいます。ただし、チャム族は基本はヒンズー教シヴァ派で、イスラム教はチャウドックに暮らすチャム族くらい。チャンパ王国滅亡から枝分かれして独自の信仰を発展させていったようです。
チャム族の暮らす高床式住居を見学しよう
チャム族は川沿いに多く暮らしていて、雨季の氾濫に備えて住居は高床式建築となっています。高床式といえば日本では古い建築技法と想像しますが、現在でもチャム族を含む多くの川沿い居住者は高床式建築が普通です。ただし、高床式は古くから伝わる建築ですが、実はかなり理にかなった技術となり、非常に合理的かつ確実とも言われています。
チャム族の民芸品をお土産に買おう!
チャム族のエリアでの観光方法は、1.町並みの散策、2.モスクの見学、3.イスラム教徒が食べるハラルの食事、4.民芸品のお土産、となります。民芸品を扱うお土産店は町中に幾つかあり、そこではスカーフを被ったチャム族が手作りの民芸品をお土産用に販売しています。もちろん彼らが被るスカーフも買うことができますので、女性におすすめできますし、定番のポーチやバッグ、アクセサリーも種類は豊富です。いずれも正真正銘彼らが作った手作りとなりますので、ホーチミンやハノイのお店にあるような偽物をつかまされる恐れもありません。
ホーチミンから行けるチャウドック。1泊2日プランで楽しもう!
チャウドックはホーチミンから寝台バスで5~6時間程度で行くことができます。チャウドックには少数民族の村以外にも格式高い仏教寺院や青空市場が見どころとしてありますが、1日かけて観光すればあらかた回ることができます。興味がある方は、ホーチミン発1泊2日のプランを計画してみてはいかがですか。
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古川悠紀
- ホーチミンに移住して自由気ままに生きています。ライター業と取材を生活の糧にしているためベトナム全土を駆け回っています。趣味はバドミントン!