2020年のクリスマスのテーマ。仏メゾン・デュ・ショコラが選んだのはこれ！

＜クリスマス用コフレ入りチョコレート, © la Maison du Chocolat＞

これからようやく秋本番の季節ですが、世の中には、すでにクリスマス一色となり始めた世界も存在します。たとえばショコラティエ（チョコレート専門店、チョコレート専門職人）の世界。フランスの老舗ショコラティエ、メゾン・デュ・ショコラは、毎年クリスマスに限定作品を創作していますが、今年のクリスマス・コレクションも先日お披露目されました。今日は、おいしくも美しいその作品群を紹介します。日本で購入できるものもあります！

メゾン・デュ・ショコラ初めてのオンライン記者会見

新型コロナの影響で、今年のメゾン・デュ・ショコラ、クリスマス・コレクションの記者発表はオンラインで行われました。クリスマスの雰囲気に満ちた部屋からの案内人は、同社のショコラティエ長ニコラ・クロワゾー氏。画面を通しての記者たちとの対面に「いつもと勝手が違って戸惑うなぁ」と言いながらのスタートでしたが、自身のアイデアを体現した作品の数々を紹介するうち熱が入り、最初の戸惑いもどこへやら。私たち記者側にとっても、試食こそ叶わないものの、チョコレートの魅力をシャワーのように浴びるひと時になりました。

＜クリスマスの雰囲気充ちた部屋からの会見＞

会見の様子を撮った画面キャプチャは画質も悪く本来なら公開できるような代物ではないのですが、珍しいオンライン記者会見の雰囲気が伝わるかもと、敢えて２，３アップしておきます。

今年のテーマはクラッカー

＜クラッカーのクリスマスツリーとニコラ・クロワゾー氏, © La Maison du Chocolat＞

さて、今年のクリスマス・コレクションのテーマは、パーティークラッカー。パン！と鳴らせば、その場がわっと盛り上がる"あれ"です。クリスマスのテーマを考えるのは、ニコラ・クロワゾー氏。毎年さま変わりするオリジナリティ豊かなアイディア。「一体どこからアイディアを汲み上げてくるのか？」という記者の質問に、氏は、毎年ひとつひねり出すわけではなく、頭の中には常にいろんな要素が詰まっていて、それが最適な材料に巡り合った時に、うまく形になって出てくるんだという意味の返事をしていました。パーティー・クラッカーも5，6年前にも一度取り上げようと思ったことがあったけれど、時期尚早だったのか、形にはならなかったとのこと。それでも頭の片隅にずっと残っていて、今年見事に花開いたわけです。

＜Sapin Crackers Noël 2020 © La Maison du Chocolat＞

今年の目玉作品はチョコレートのクラッカー形40本で作ったクリスマスツリーです。4色4味のチョコレートそれぞれにこれまた4つのサイズがあり、それらを組み合わせてツリーを表現します。4つの大きさの穴が5500も穿たれていて、芸術性を高めています。もちろん、穴を穿つのもすべて手作業。85kgのツリーは完成に30時間かかる作品だそうです。お値段は2,000ユーロで、今年は22体のみ製作する予定。見かける可能性は低いでしょうから、ぜひ写真でだけでもご鑑賞ください。

ビュッシュ・ド・ノエルとアドベント・カレンダー

＜ビュッシュ（右）の説明をするクロワゾー氏（左）＞

クリスマスの定番ケーキ、ビュッシュ・ド・ノエルもクラッカーを思わせるチョコレートの殻を被っています。その下には、つやつやのチョコレートムースとナッツを組み合わせたケーキが隠れています。12月21－24日の間だけフランスのお店で販売されるため、残念ながらこのビュッシュは日本では手に入りません。

＜ビュッシュを切ると..., © La Maison du Chocolat＞

クリスマスの一か月前から一日ひとつ窓を開けていくアドベントカレンダーは巨大なキャンディ型。明るいイラストでそこだけテーブルに日が差したように見えます。

＜アドベント・カレンダー, © La Maison du Chocolat＞

日本で手に入るのはコフレとクラッカー・デマン！

日本のメゾン・デュ・ショコラ店、あるいはオンラインショップで手に入るのは、チョコの詰め合わせコフレと、クラッカー・デマンと名付けられた大きなキャンディクラッカー型のナッツチョコです。クラッカー・デマンは結構大きくて、食後に出てきてもちょっと食べるのは難しそう。どちらかと言えば午後のおやつ向きでしょう。ドライフルーツとナッツの並べ方にもこだわった手作り商品です。

＜クラッカー・デマン © La Maison du Chocolat＞