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南仏の人々に愛される小さな港町。白い断崖絶壁と葡萄畑に囲まれた美しい入江の町、カシへ。
Bonjour!
フランスでも長引くコロナ禍。今年の夏休みは、国外旅行が難しくなったため国内の小旅行が大人気でした。フランスの夏の旅行の人気ナンバーワンといえば、やはり地中海側、南仏プロヴァンス地方です。今回はそんなプロヴァンスの街の中でも特に地元の人々が好きな街として挙げる事の多い、海辺の小さな街「カシ(Cassis)」をご紹介します。
ちなみに、「Cassis」は英語では「カシス」と発音しますが、フランス語では最後のSは発音しないので「カシ」と読みます。
目次
- カシが南仏の人々に愛される理由とは?
- まずTGVでパリからマルセイユへ。その後電車に揺られ約30分で到着
- カシ周辺には泳げる浜辺がいっぱい!海のアクティビティも充実
- カランク国立公園をボートで散策するクルージングツアー
- お酒好きは是非!カシの名産ロゼワインのワイナリー巡り
- 港町ではやっぱり魚介がハズせない!南仏名物「魚のスープ」に舌鼓
カシが南仏の人々に愛される理由とは?
南仏の小さな港町カシ。この小さな街が南仏の人々に愛される一番の理由はその海辺の景観の美しさです。マルセイユとカシを結ぶ海岸線は石灰岩の断崖絶壁が入り組んでカランクと呼ばれるいくつもの入江となっており、この入江を含むエリアは国立公園に指定されています。
松に彩られた白い断崖とエメラルドの海とのコントラストは息を飲む美しさ。カシの最大の魅力はこの野性味溢れる自然の風景と言えるでしょう。
<カランク(入江)のひとつ。それぞれ表情の違う入江が連なる>
<カシの別荘地から入江とポワント・デュ・コルトンと呼ばれる断崖を臨む風景>
カシの街は、ヨットやクルーザーの並ぶ港の周辺が小さな市街地となっています。勾配があり古い路地が入り組んた街並みは小さいながらもとても可愛らしく、観光客は南仏の名産品の並ぶ可愛らしいマルシェやレストランの並ぶ狭い路地をのんびりと散策しています。
エネルギッシュなマルセイユの隣町でありながら、独特の上品な雰囲気をもつ事もこの街の大きな魅力ですね。
<アイスクリーム屋さんには長蛇の列>
<地元の野菜や乳製品の他、マルセイユ石鹸など南仏の特産品が並ぶマルシェ>
まずTGVでパリからマルセイユへ。その後電車に揺られ約30分で到着
パリからカシまでは、まずTGVでマルセイユまで南下し、その後、電車で約30分。TGVは日本の新幹線に当たる列車で、パリからマルセイユまでは約3時間半で到着します。マルセイユからの電車の本数は特に少ないという事もなく、地方の街としては比較的アクセスしやすいです。
TGVのチケットは安い席から売れていきますので予定が決まったらなるべく早めに予約しましょう。格安TGVのOUIGOも数年前まではパリ郊外の発着で使いにくかったのですが、最近はパリ市内発着のものがあり利用しやすくなっています。
カシ駅に到着し、電車を一歩降りた瞬間、セミの声と咲きこぼれる夾竹等の花が迎えてくれました。さあ、夏休みのはじまりです。
フランス北部にあるパリでセミの声を聞くことはできませんが、南仏では日本と同じように夏の風物詩として愛されています。
カシ周辺には泳げる浜辺がいっぱい!海のアクティビティも充実
カシは海辺の街ですので、観光客の一番の目的はまず海水浴。港の浜辺はいつも人でいっぱいですが、周辺には徒歩で簡単にアクセスできる浜辺がいくつかあり、白い砂利とエメラルドの海で海水浴やシュノーケリングが楽しめます。
勾配の大きい街のため、浜辺へは松林を抜けて降りていく独特のワクワク感があります。カヌーやサーフィン、ボートでのクルージングなどシースポーツやアクティビティも充実しているのでお好みのツアーに申し込むのも一興です。
<美しい景色を眺めながら浜辺でのんびりするだけでも楽しめる>
カランク国立公園をボートで散策するクルージングツアー
カシのアクティビティの中で最もオススメなのが、断崖絶壁のカランク(入江)国立公園をボートで海側から巡るクルージングツアーです。オススメ、というよりも、これなくしてはカシに来た意味がないのではと思うほど、マストなアトラクションです。ボードは一日に何本も運行しているのでチケットの予約等は不要です。港のチケット売り場で直接チケットを購入し、時間に指示された船着場に行くシステムです。
ツアーはカランクの数と時間の長さでいくつかのコースに分かれていますので好みや体調に応じて選べます。カランク巡りだけではなく、ボートから泳げるツアーもあります。
<カランクを巡るクルージングツアー。乗船時に手の消毒、マスク着用が義務です>
クルージングツアーのチケット売り場
お酒好きは是非!カシの名産ロゼワインのワイナリー巡り
カシは有名なロゼワインの産地です。ロゼワインの他に白ワインも生産されており、南仏名物ブイヤベースに最も合うと言われているのはカシの白ワインなのだとか。徒歩や車で行けるワイナリーもいくつかあり、ワイナリー巡りも楽めます。
現在は衛生上、試飲や見学を中止しているワイナリーもあるようですが、直売はしているので行ってみる価値ありです。
<滞在先から徒歩3分の素敵なワイナリーでカシワインを購入しました>
<ワイナリーではかわいいわんちゃんが愛想よく出迎えてくれました>
カシのワイナリー 「クロ・サント・マグドレーヌ」
港町ではやっぱり魚介が食べたい!南仏名物「魚のスープ」に舌鼓
さて、旅の一番の楽しみといえばやっぱりグルメです。海辺ではやっぱり魚介類がハズせませんよね!「レストラン・ル・ボナパルト(Restaurant Le Bonaparte)」は小さな路地にある気取らない雰囲気のシーフードレストランです。
メニューは生牡蠣、ムール貝、オマール海老、魚のスープ、ブイヤベースなど、美味しそうなシーフードがいっぱい!愛想の良いおじいちゃんシェフがオマールの食べ方を教えてくれたり、家庭的で飾らない雰囲気も素敵でした。高級食材オマール海老の入ったコースは56ユーロ。カシのロゼワインや白ワインで乾杯!
<オマール海老は水槽で活きているものを丸ごとグリル。バターとエストラゴンのソースで>
レストラン・ル・ボナパルト(Restaurant Le Bonaparte)
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N.L.Paris
- パリ在住約10年。美味しいものとお酒が大好き。超B級グルメから高級店まで地道に研究しています。グルメ情報メインのブログ&インスタも。→→→ nightlifeparis.hatenablog.com
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