お土産を通して、ブラジルの森林保全に貢献しよう。

ブラジルと言えばアマゾンがすぐに思い浮かぶと思いますが、このほかにもセハード、マタ・アトランチカ（大西洋岸森林）、パンパ、パンタナルという大自然があります。こういった大自然において、保護する活動もある一方で、森林伐採や不法な資源採掘などによる森林破壊が日常的に行われているのも事実です。また、その時々の政権によって自然保護に力を入れるときもあれば、今のボルソナロ政権のように森林開発を支持する政府もあります。ただ、現政権になってから自然破壊は深刻で、とどまることを知らず、国際社会までもが懸念を表明しています。

森林破壊は温暖化を加速させます。温暖化問題は他人事ではなく、地球に住む私たち全員の問題です。そこで、観光客でもできる森林保全への貢献方法をご紹介したいと思います。

森で暮らす先住民たちが作る商品や持続可能な商品をお土産にする

不法採掘により土地と生命が脅かされているヤノマミ族の方が、あるイベントで「先住民が自分たちの土地（森林）と文化を守っていくためには、経済的な自立が必要。そのためには自らが特産品を作り、それを社会で消費してもらわなければならない」と訴えていました。

個人が環境保全のためにできることは、決して大きいことではありません。ですが、旅先でお土産を購入する際、意識して商品を選ぶことによって、ブラジルの森林破壊防止に一役買うことができるのではないでしょうか。

サンパウロのお薦めのショップ

サンパウロだけではなく、ブラジル全国各地でサステナブルな商品を取り扱うお店があります。そういうところを活用してみることをお薦めします。

サンパウロにある私のお気に入りのショップは、ピニェイロス市場にあるアタ協会（Instituto Atá）が運営するもの。ブラジルの森林、湿地、高原でできる特産品を4店舗に分けて販売しています。スーパーでは決してお目にかかれないような珍味もたくさん売っており、ブラジルの食文化を知ることもできてとても楽しいです。

基本情報

施設名：アタ協会（INSTITUTO ATÁ）
住所：Rua Pedro Cristi, 89 - Pinheiros, São Paulo - SP
営業時間：8:00～18:00
定休日：日曜
ウェブサイト：http://www.institutoata.org.br/pt-br/index.php
Facebook：https://www.facebook.com/institutoata/

では、ここで販売している商品で、お土産に適していそうなものをご紹介します。

先住民の村で作られている商品

熟成蜂蜜

ブランド名：トゥピグア（TUPYGUA）
価格：41レアル（約810円/2020年8月11日現在）

エスピリト・サントス州アラクルス市にあるグアラニ族とトゥピニキン族の村で作られている蜂蜜。同地に生息する刺さない蜂、ウルス・アマレラが大西洋岸森林に生息する花から集めてできています。この蜂が作る蜂蜜は、市場に出回っているものより液状で酸味が強めです。
私が選んだ熟成蜂蜜は、6カ月～8カ月ほど熟成させたもので、濃厚な香りと酸味が特徴。サラダやチーズ、肉料理との相性が抜群です。