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【拝仏記】兵庫・浄土寺の阿弥陀三尊様はまさに極楽浄土のよう
目次
- 僕にとっての『ほとけ様』
- 浄土寺へのアクセス
- 浄土寺の境内
- 浄土寺の国宝・浄土堂(阿弥陀堂)
- 浄土寺の国宝・阿弥陀三尊様
- 西方極楽浄土よりの来迎の姿として浮かび上がる阿弥陀三尊様
- 極楽浄土の阿弥陀三尊様を拝みに8月初旬に訪問
- 浄土寺でいただいた御朱印
- 浄土寺の拝観について
僕にとっての『ほとけ様』
僕が寺院を拝観する際、最も楽しみにしているのが、御本尊様をはじめとする『ほとけ様』を拝むことです。寺院によっては秘仏であったり、期間限定の公開であったりしますので、毎回、毎回、必ず御本尊様や『ほとけ様』を拝むことはできません。また、『ほとけ様』によっては、国宝や重要文化財であると、本堂とは別の場所に宝物殿など特別な場所を造って安置していたりします。素晴らしい『ほとけ様』を後世へ残していかないといけないので、仕方ないことだと思い、またその特別な場所は逆に本堂では見ることができない角度や光加減で拝むことができるので、それはそれで楽しみにして拝観しています。
『ほとけ様』は見るもとではなく拝むもの
もう20年近く前のこと。東北のとある寺院で重要文化財の薬師如来坐像様を拝みたく、寺務所で「ほとけ様を見せてください。」と申し出たことろ、ご対応いただいたおばあちゃんに「ほとけ様は見せ物ではない、拝むものだ。」と叱られたことがあります。なので、それ以降は、『ほとけ様』は「見る」ではなく、「拝む」と表現するようにしています。確かに寺院では「拝観」と表現しますからね。常に正しい日本語表現を意識しなければいけないと思います。
僕がオススメする拝んでいただきたい『ほとけ様』
僕もそれなりに『ほとけ様』を拝んできました。その中でも兵庫県小野市の極楽山・浄土寺の浄土堂(阿弥陀堂)にいらっしゃる御本尊様の阿弥陀如来立像と両脇侍立像はあまりの美しさにしばしお堂の中で座り込んでしばらく手を合わせて拝んでいたほど強烈な印象を持ちました。『ほとけ様』の画像はありませんが、浄土寺に誘って参りましょう。
浄土寺へのアクセス
浄土寺は兵庫県小野市にあります。
住所:兵庫県小野市浄谷町2094
公共交通機関で行くとなると少し大変。最寄駅は神戸電鉄・粟生線の小野駅下車。そこからタクシーで約10分(約4km)。JRだと加古川線の粟生駅からタクシーで約15分(約6km)かかります。
車だと山陽自動車道の三木小野インターから約10分。駐車場は完備(無料)されています。この縦長の看板が目印です。
浄土寺に到着。駐車場にある「浄土寺塔頭寺院跡」の説明書きを読みましょう。昔はいかに大きな寺院だったのかがよく分かります。
駐車場から浄土堂を見ることができます。
この灯籠を右または左に曲がり、浄土寺の壁沿いを歩いていくと境内へと続く階段があります。
このような境内案内図があります。ここから右または左へ壁沿いを進みましょう。
周囲には田園風景が広がります。
浄土寺の境内
境内に入りました。浄土堂を背に本堂(薬師堂)が正面に見えます。
境内中央にお地蔵様がいらっしゃいます。その後ろには八幡神社の鳥居が見えます。
境内を時計回りに見ていきましょう。鐘楼堂です。
境内にある八幡神社の拝殿です。奈良の東大寺に鎮守の手向山八幡宮があるように、ここ浄土寺にも鎮守の八幡神社が鎮座しています。この八幡神社は1235年に建てられたそうです。
八幡神社の拝殿を正面から撮影しました。
境内の中央には八幡神社の参道が横切っています。
八幡神社の後ろに立つ本殿です。
左手前が収蔵、右後方が不動堂です。
薬師堂(本堂)です。この薬師堂は浄土堂とほぼ同形同大の建物で、浄土堂と相対し、浄土寺の根本道場になっています。重源上人によって建立されましたが、室町時代の中頃に焼失し、今の建物は1517年に建てられたそうです。
本堂(薬師堂)の右後方には開山堂があります。
経蔵です。
文殊堂です。
浄土寺の国宝・浄土堂(阿弥陀堂)
そして国宝の浄土堂(阿弥陀堂)です。
この浄土堂は、奈良の東大寺南大門と並んで大仏様建築を代表する最も大切な建物です。創建は1192年です。
この浄土堂は、奈良の東大寺南大門とともに全国にただ二つしかない大仏様式です。
浄土寺の国宝・阿弥陀三尊様
浄土堂の本尊で、浄土寺創建当時に造られ安置された『ほとけ様』です。堂内に入ると中央部に国宝・阿弥陀如来様(立像:5.3m)がいらっしゃいます。向かって右側の脇侍が国宝・勢至菩薩様(立像:3.7m)、左側の脇侍が国宝・観世音菩薩様(立像:3.7m)です。いずれも仏師・快慶作です。阿弥陀三尊様は、雲形の台座にお立ちになり、堂内にそびえ立つように威容をはなっています。
堂内で疑問に思うことがあります。それは、どうやってこの『ほとけ様』を堂内へ入れ安置したのか?
⇒ぜひ拝観受付の方に聞いてみてくださいね!
★浄土寺の国宝・阿弥陀三尊様はFacebookに載っています!
>>浄土寺のFacebookはこちらから
西方極楽浄土よりの来迎の姿として浮かび上がる阿弥陀三尊様
この阿弥陀三尊様の後ろは西側になります。阿弥陀三尊様の背後(西方)の蔀戸(しとみど)から西陽の入る時刻になるとうしろの床に陽が落ちはじめ、蔀戸の形が徐々に映っていきます。蔀戸全面の形が映る頃には、屋根裏にその先が反映し、朱色がより映えてまさに極楽浄土から来迎されるかの様な光に満ちた美しい堂内になるそうです。なお、季節や天候により、光の入り具合や西陽の入る時刻も変化しますし、冬季は南より西陽が入る為、反射率がやや衰えます。
雲形の台座に立たれ朱色の屋根裏いっぱいまでの重量感で西陽が浮かび上がる来迎の御姿を拝むには?
⇒夏場の7月中旬から8月中旬にかけての快晴の16時から閉堂の17時にかけてがベストだそうです。
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極楽浄土の阿弥陀三尊様を拝みに8月初旬に訪問
天気は薄っすら太陽が見える薄曇り。浄土堂の入口で拝観受付を済ませ、阿弥陀三尊様に手を合わせ、正面に座ります。阿弥陀様は5.7mありますので、真上から見下されている感じ。薄っすらと開いた目から僕の心に語りかけてきます。心を「無」にして、阿弥陀様を見つめ返します。西陽になるほど、阿弥陀三尊様が金色に浮かび上がってきます。『ほとけ様』の美しさもさることながら、極楽浄土の世界に導かれていくようです。晴れていればもっと浮かび上がるのだと思います。西陽、阿弥陀三尊様、建物が三位一体となって作り上げた究極の世界が広がっていました。
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浄土寺でいただいた御朱印
浄土寺に初めて拝観したのが平成28年(2016年)9月。浄土寺は新西国霊場の客番です。新西国霊場の専用の御朱印帳に直書きでいただきました。
こちらも新西国霊場の専用の御朱印帳です。これは令和元年(2019年)6月に四天王寺で開催された「大阪・霊場巡拝(おまいり)いこか」でいただきました(直書き)。
令和2年(2020年)6月(水無月)にいただいた月替り限定御朱印「阿弥陀佛」【書き置き】です。紫陽花が描かれています。
令和2年(2020年)6月(水無月)にいただいた月替り限定御朱印「無量寿」【書き置き】です。紫陽花が描かれています。
令和2年(2020年)6月にいただいた特別御朱印「阿弥陀三尊(金紙)」【書き置き】です。
この御朱印をいただくと専用の散華をいただけました。
令和2年(2020年)6月にいただいた特別御朱印「重源上人(白印)」【書き置き】です。
この御朱印をいただくと専用の散華をいただけました。
令和2年(2020年)6月にいただいた特別御朱印「子安地蔵尊」【書き置き】です。
この御朱印をいただくと好きな散華を2枚いただけました。
令和2年(2020年)6月にいただいた特別御朱印「大日如来」【書き置き】です。
この御朱印をいただくと好きな散華を2枚いただけました。
令和2年(2020年)8月にいただいた通常御朱印「瑠璃光殿」【直書き】です。
令和2年(2020年)8月にいただいた通常御朱印「御詠歌」【直書き】です。
令和2年(2020年)8月(葉月)にいただいた月替り限定御朱印「阿弥陀佛」【書き置き】です。蓮が描かれています。
令和2年(2020年)8月(葉月)にいただいた月替り限定御朱印「光雲」【書き置き】です。宝相華が描かれています。
★浄土寺では、通常の直書きの御朱印以外に、月替り御朱印や特別御朱印【いずれも書き置き】をいただけます。
★御朱印に関する詳細はFacebookにて確認してください。
https://www.facebook.com/gokurakusan.jyodoji/
浄土寺の拝観について
拝観時間
●4月1日から9月30日:9時〜12時/13時〜17時まで
●10月1日から3月31日:9時〜12時/13時〜16時まで
※12時〜13時までは閉堂
※12月31日と1月1日は堂内の拝観ができません。
拝観料
浄土堂のみ必要になります。大人500円です。
※当記事は2020年6月と2020年8月に拝観した際に感じたことを書きました。
※お堂やほとけ様の説明はパンフレットから一部引用しています。
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中尾勝
- 旅が大好き!国内海外を問わず飛び回っていますが、海外へは2011年に渡航して以来、出国していません。今は原点に戻り国内を旅しながら日本の良さを体感中。