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新型コロナウイルスが猛威を振るうメキシコから現状リポート(2020年7月24日現在)
いまだ収まる気配のない新型コロナウイルス。メキシコは現在、感染者数が世界ワースト7になってしまいました。いまだに国内で猛威を振るうメキシコの現状や観光地であるカンクン地方の観光情報をお伝えします。
目次
メキシコの新型コロナウイルスの現状(7月24日現在)
メキシコの現在の累計死亡者数は42,645人。累計確認済み感染者数は37万8千人です。現在の一日の新規の死者数は、低くて300人くらいから、多い日で1,000人近くになることがあります。また、ここ数週間は新規感染者数が5,000人~7,000人をさまよい続けている状態で、感染者数はいまだに増加傾向にあります。
4月から感染者が増え始め、すでに3ヵ月。学校もビジネスも休止し続けているのに、いまだ感染者数が増え続けているのはどうしてでしょうか。その大きな理由に、国を閉鎖していないことや、州への行き来も自由とであることが挙げられそうです。
カンクン地方の感染者数は急激な増加見られず
世界中から観光客を魅了してきたビーチリゾート、カンクン。カンクンだけでなくプラヤ・デル・カルメンやトゥルムなども6月半ばからホテルが営業再開し、外国人観光客の受け入れを始めました。世界でも感染拡大が最悪のアメリカからの観光客が多い中で、地元民は受け入れに不安を持っていたことは確かです。
しかし、今のところホテル営業再開後に、この地方で急激に感染者数が増えたという傾向は見られません。カンクンやプラヤ・デル・カルメンの位置するキンタナ・ロー州ではカンクンなどの北部よりも、首都であるチェトゥマルなどの南部での感染が悪化しています。ホテルはそれぞれのプロトコルを守り、従業員も宿泊客もホテル内で感染することがないように、できる限りのことはしているようです。
子供達は8月に新学期を迎えられない可能性も
3月中旬から休校に入ったメキシコの学校。現在、新学期開始予定日は8月10日です。しかし、メキシコは州ごとに新型コロナウイルス対策を行っており、州によっては来年度はすべてオンライン授業を決定している州もあります。キンタナ・ロー州では、新型コロナウイルスの感染状況の目安となる緑・オレンジ・赤の信号が緑になるまでは、子供を学校に戻さないと決定しています。
現在のキンタナ・ロー州の信号はオレンジ。必要最低限の経済活動が許可されていますが、学校再開はできません。そのため、子供がいつ学校に戻れるのか予想が付かず、最悪のケースは年内中に戻れないことも起こりえます。
メキシコ人は食べ物を売って乗り切っている
いまだに深刻な状況のメキシコですが、観光業で成り立つカンクン地方でも、ホテルが営業再開してもいまだに仕事に復帰できない市民を多くいます。ホテルの稼働率は30~50%ですし、この状況でそれほど従業員を必要としない部署もありますので、誰もが仕事に戻れているわけではありません。
そんな中、手作りの食べ物を売ることでこの状況をしのいでいるメキシコ人が多く見られます。ゼリーやプリン、ドーナッツやパイ、蒸し料理のタマレスなど簡単に作れるお菓子や軽食を自宅で作り、近所を歩いて販売します。メキシコでは仕事がない時には、このような方法で皆昔から乗り切っていたようです。早く皆が元の生活に戻れるように日々願うばかりです。
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Yu Larraz
- 2009年よりメキシコ在住。カリブ海のキレイな町で英語教師、日本語教師の傍らWebライターとしても活動中。