バオバブにとどまらない!アフリカ最大の島・マダガスカルの世界遺産を満喫

マダガスカルはアフリカ大陸の南東に浮かぶアフリカ最大の島。ドリームワークスのアニメ映画『マダガスカル』でご存知の人も多いのではないでしょうか。マダガスカル島には首都のアンタナリボを始め、ビーチリゾートで有名な北西部「ヌシ・ベ」、南の「ベレンティー」、西部の「モロンダバ」と島の中にいくつか有名な観光地が点在しています。島自体が大きいので、観光地間は飛行機もしくは長距離バスでの移動が必要となるため、どの観光地を訪れたいか狙いを定め、計画を組むことがおすすめです。今回は、マダガスカルで有名な「バオバブ街道(Baobab Avenue)」や世界遺産にも登録されている自然浸食で生まれた針山「ツィンギー」のある、西部「モロンダバ」についてご紹介します。

目次

アフリカ・フランス・アジアの融合体、マダガスカル旅行のいろは

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マダガスカルはアフリカ大陸に近いものの、人種のルーツはアジア系、食文化やビジネススタイルは旧宗主国のフランスの影響を受け、独自の文化を育んできました。カラフルな町並みに、クラシックなフランス車が走っています。島は非常に大きいため、地域によって年間の気候は様々。首都のアンタナナリボは標高が高いので、アフリカといえども朝晩は肌寒く感じることも。

マダガスカル旅行で特に注意をしなければならないのがサイクロン。1月から3月はサイクロンによる被害を受けるため、この時期は渡航を避けたほうがよいでしょう。ちなみに、筆者が4月中旬に訪れた際には、直前に台風が直撃!道路のコンディションは最悪でした...。

言語はマダガスカル語とフランス語が使用され、通貨は「アリアリ」(1円=35.91アリアリ、2020年6月23日調べ)。日本人の場合、到着時に観光ビザを現地空港でとることができます。

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マダガスカル固有の自然を満喫するならモロンダバはマスト!

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モロンダバは首都アンタナナリボから650km離れているため、飛行機もしくはバスでの移動が必要です。飛行機だと1.5時間で到着するため、旅行日程が限られている場合におすすめ。他方で、マダガスカルの国内線は運航する航空会社が少なく、価格が高めであることや、キャンセルや遅延が多いというデメリットもあるため、頻繁に運行状況をチェックするなど注意が必要です。バスを用いた移動の場合12時間かかるというデメリットがあるものの、価格は15ドル程度と激安!現在は「Cottisse Transport」という会社が運営する、充電電源やインターネットのついた比較的快適なバスも運行されています。時間に余裕があれば、値段も安価で車窓からの風景が楽しめるバスでの移動も検討してみては?

筆者は飛行機で移動、モロンダバ空港に到着後は車を借りて移動をしました。バオバブのみの観光であればタクシーや公共交通機関を用いての移動も可能ですが、以下にご紹介するツインギーはドライバー付きレンタカーを用いなければアクセスが困難。ドライバーはアンタナナリボやモロンダバ空港付近にある旅行会社で手配できますが、筆者は政府運営のキリンディ森林保護区(Kirindy Forest Reserve)の観光案内所を通じてドライバー付き4x4とガイドを手配しました。

島固有の野鳥と哺乳類を探そう!キリンディ森林保護区

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モロンダバに到着後、空港でガイドによる出迎えを受け、一緒に街に繰り出します。ツインギーまでは距離にして180km以上、車で丸1日かかるため、初日は道中にあるキリンディ森林保護区を訪れ、併設されたロッジに泊まるのが定番コース。キリンディ森林保護区には、8種類のレミューをはじめとした哺乳類や野鳥を含む様々な地域固有種が生息しています。これらの哺乳類は夜行性のものも多く、筆者のように到着が日暮れ後になってしまっても、ガイドと一緒に懐中電灯を持ち散策が可能です。何匹の動物と出会えるかは運とガイドの力量にもよりますが、森林保護区のガイドは政府による認定を受けたプロたち。暗闇の中、フォサやレミューはじめとする様々な動物を見つけてくれます。保護区にはレストランとロッジも併設されており、1日の汗を流した後、おいしいご飯に舌鼓を打ちます。何と言ったって、マダガスカルは旧フランス領。筆者はアフリカ大陸内15か国以上訪れましたが、マダガスカルの現地料理は中でも1、2を争う美味しさでした!

キリンディ森林保護区

自然生み出すの彫刻、ツインギー

早朝にキリンディ森林保護区を出発後、向かう先は大本命の世界遺産ツインギー!ツインギーは石灰岩でできた地層が地殻変動により隆起し山となったものが、雨に含まれる酸で剣山のように浸食されたもの(ちなみに、北部には赤色土が浸食されたレッド・ツインギーも存在するそう)。

マダガスカルはバオバブやアイアイ観光が定番となりつつありますが、ツインギーのような息をのむ風景は、ほかの国では見ることのできないユニークなもの。ツインギーに向かう道中には川があり、2本の木製ボートを並行連結した船に車を乗せて川を渡るといったユニークなトランスポートを経験します。

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筆者の場合、台風直撃後に訪問したため、道路状況が芳しくなく予想以上の時間がかかったものの、夜には無事にツインギー国立公園に併設されたホテルに到着。翌日のツインギー登頂に胸をワクワクさせながら眠りについたのでした。

ツインギー登頂は軽い登山~岩登り程度で半日でも足りますが、おすすめは途中でピクニックをする1日コース。安全ロープを腰につけ石灰岩の山を登っていく途中では、ところどころ石灰岩の隙間から花が生えており、生命の力強さを感じます。

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頂上につくと、目の前には念願のツインギー!圧巻の風景が広がります。

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石灰岩でできた洞窟でランチを取った後は、ロッジに戻り、目の前に広がる大自然と夕焼けを鑑賞。1日の体験を振り返ります。

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ツィンギー・ド・ベマラハ厳正自然保護区

アフリカの生命力を感じる、圧巻のバオバブ

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ツインギーを全力でお勧めする筆者ですが、マダガスカルに行ったからにはバオバブも抑えなければ...。

かの有名なバオバブ街道を訪れるため、モロンダバに向け車を走らせます。バオバブ街道へはモロンダバからタクシーを時間貸し切りするか、現地に多くあるツアー会社でも手配可能です。特にガイドによる説明は必要でないため、日本語を話すガイドを雇う必要もないでしょう。

バオバブ街道は夕暮れ時がおすすめされることが多いですが、筆者のおすすめは日の出。日の入り時には観光客が多く、また、街道沿いにあるお土産屋さんの勧誘がどうしても気になってしまいます。筆者は日の出に合わせて訪問したところ、観光客0。また、お土産屋さんも開店準備中で私には目もくれることもなく、バオバブ街道を独占したのでした。バオバブ街道付近にはローカルの朝食(小さなパンケーキとコーヒー)も売られており、観光後には現地の朝食も楽しめます。

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バオバブ街道を後にし、次のバオバブまで20分ほど車を走らせます。このバオバブはフランス語で「Baobab d'Amour」、すなわち愛のバオバブと呼ばれ、2本のバオバブが絡み合ったユニークなもの。横でお土産を売っていたアフリカン・ママは「この木を触ると、私のように愛と子宝に恵まれるのよ」と言っていたけれど、本当かしら...?

バオバブ街道

  • 住所:RT 8, Morondava 619, Madagascar

まとめ

今回はマダガスカル西部モロンダバを中心とし、キリンディ森林保護区、ツインギー、バオバブといった様々なアクティビティを堪能するコースを紹介しました。筆者はこのコースを5日間で回りましたが、日程にゆとりをもたせてモロンダバのビーチを楽しむことも可能です。マダガスカルは、大自然、動物、アクティビティ、食事と様々な楽しみを提供してくれ、今後さらに観光の地として人気になること間違いなしのデスティネーションです!

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Saori K. Courtois

西アフリカ在住の国際公務員。アフリカの日常的観光スポットから~旅行に役立つ情報まで幅広くお届けします。

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