【奥武蔵で眺望の良い山】丸山・堂平山を縦走。最後に襲った悲劇とは・・・

こんにちは!

たびこふれ編集部の低山クライマー、シンジーノです。

新型コロナウイルスの影響で、山登りも自粛せざるをえないまま新緑の季節を見送り、梅雨に入ってぐずついた天候が続いていましたが、奇跡的に梅雨の晴れ間となった2020年6月20日、われらが山を愛するおっさん登山隊「チームK」は、いそいそと奥武蔵へ出かけました。

まるで運動会の前夜のこどものように、眠れない夜を越え、当日朝は4時起床という、はやる気持ちを抑えつつ、集合場所は西武池袋線~秩父線の「芦ヶ久保(あしがくぼ)駅」です。

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目次

奥武蔵で眺望の良い山といえばこのふたつ

今回われわれが選んだ山は、「丸山」と「堂平山(どうだいらやま)」。どちらも奥武蔵エリアが誇る「眺望の良い山」です。

眺望が良いという点では奥武蔵の雄「武甲山」もそうなのですが、武甲山は片側展望なのに対し、丸山、堂平山は奥武蔵には珍しく360度見渡すことができ、山頂が広い、これがなによりの魅力です。

ルートは西武線側から登り始め、東武東上線側に降りてくるという、奥武蔵を「ひとつぶで二度おいしい」的に楽しめる山なのです。

その他にも丸山、堂平山の魅力を挙げてみると・・・

丸山、堂平山の魅力

①歩きやすい

登山道が広い、極端な急登や急下りがないので初心者でも比較的簡単に登れます。(もちろん装備は山の物(特に靴)があった方がいいですし、ある程度の体力は必要です)

②アクセスが良い

丸山は駅から歩き始められます。堂平山はバスを使いますが、白石車庫バス停へのルートも豊富で利便性GOODです。

③水場、トイレが完備

奥武蔵には珍しく・水場・トイレがあります。特に山ガールにはうれしいですね。

逆にデメリットともいえるのは、

途中、林道や車道と交差して山登りの風情が薄れる、というのはあります。どちらも車で登れる山なので(笑)

コースタイム

  • 08:45 芦ヶ久保駅発
  • 09:20 登山道入り口
  • 10:20 県民の森 
  • 10:46 丸山山頂展望台着 
  • 11:00 丸山山頂展望台発 
  • 12:05 白石峠着
  • 12:52 堂平山頂着
  • 13:38 堂平山頂発 
  • 14:40 白石車庫バス停着

総歩行距離約12.8km 歩行時間 約5時間 累計標高差 約1000m

丸山・堂平山 道中レポート

西武秩父線 芦ヶ久保駅を南に下りて、車道を左側に少し進んだところに「果樹園、県民の森」方面の坂がありますのでそこを登っていきます。このルート以外に車道を右に進むアプローチもありますが、前回そちらを行ったので今回は果樹園周りルートを取りました。

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しばらく果樹園を見ながらアスファルトの坂を上ります。結構急坂です。この後の登山道よりもこの付近の方が急でした(笑)

ぐんぐん登っていきますので、じきに対面の山々がきれいに見えるようになります。

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実は駅から登山道に入るまでの果樹園付近は案内板が少なく、わかりづらいです。いくつかのルート(周り道、近道)があるようですが、GPSで現在位置を確認しながら行くことをおすすめします。

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奥武蔵の雄「武甲山」が見えてきます。武甲山は稜線が美しい山ですが、一面が掘削されて丸裸になり、痛々しい姿です。

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露天風呂もある「民宿ふるさと」の坂を上ります。

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芦ヶ久保駅から歩き始めて35分。ようやく登山道にたどり着きました。

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丸山・県民の森方面へ進みます。ここから2.5km。

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果樹園民家の門番ワンちゃんもわれわれを祝福してくれます。

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では登山開始~。

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このルートは道が広めで、さほどの急登もなく歩きやすい登山道です。

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来た道を振り返ると・・・

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どうです、いい感じでしょう?山登りはこの木漏れ陽の中を歩くのが気持ちいいんです。特に初夏~夏にかけ日差しが強い時期はこういう道は登山者にとってオアシスです。

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歩き始めて1時間半。「県民の森」に到着です。この中に丸山展望台があります。

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この山のいいところはトイレ、水道が「県民の森」に完備されているので安心なところです。こういう山頂はなかなかありません。特に女性に嬉しい点ですね。(トイレ、水道は「県民の森」内に複数個所あります。)

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向こうにはこの後に行く堂平山が見えます。(鉄塔が見える山)あそこまで行きますよ~

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さて駅から歩き始めて約2時間で丸山山頂の展望台に到着です。(標高960m)

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展望台から見える風景がこちらです。

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では約360度ぐるっと動画でご覧ください。

昼食にはまだ早いので、堂平山に向かいます。丸山から大野峠、白石峠といったん下っていきます。

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途中、車道を横切ってまた山道に入るということを繰り返します。これが山登りとしては少々興ざめですが・・・(笑)

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西武線エリアから東武線エリアに出ます。東秩父村の白石峠(しろいしとうげ)です。

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こちらには土日限定で白石峠名物の「やっちん茶屋」が出ています。冷たい飲み物やアイスが良心価格で売っています。この辺りはサイクリストの集まる場所でもあるので、いつも休息をとる人たちで賑わっています。

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ひと汗かいた後のガリガリくん(100円)最高です!

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小休止後、今日ふたつめのピーク堂平山へ向かいます。ここも車道と並行していて、山の風情が・・・しかたありませんが(笑)

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途中、東京大学地震研究所堂平観測点がありましたが、やっている感じではありませんでした。。。

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白石峠から50分弱で堂平山山頂に到着です。この山頂が見えてくる直前の景色が個人的に大好きです。

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堂平山登頂!(標高876m)ここの天文ドームには食堂も併設されているんですよ(この日は休業中。7月より再開予定)

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お約束の記念撮影。

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堂平山はパラグライダーができるんです。

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この奇跡的な梅雨の晴れ間に多くのパラグライダー愛好者が集まっていました。われわれも空を飛ぶ彼らを見ながらランチ休憩です。

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お腹も心もくちて満足した気分で下山します。

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堂平山から白石車庫バス停までは約1時間です。

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途中、鮮やかな紫陽花が咲いていました。

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白石車庫バス停到14:40着。次のバスは15:10なので余裕です。ここで時間があればいつも立ち寄るのが「食堂やまびこ」です。ここは手打ちそば(うどん)やてんぷらを出してくれ、お酒も飲めるところで、白い三角巾をした地元のお母さんたちがやさしく接してくれる下山で疲れた者にはオアシスのような超昭和的空間なのです。

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「んんん?」

「がーん、休みかぁ!土曜日なのに・・・」

>>>白石観光農園直売所「やまびこ」を食べログで見てみる

最後にわれわれを襲った悲劇とは・・・

下山後の一杯を楽しみにしていたわれわれに追い打ちをかけたのはこれだけではありませんでした。

「まぁ休みなのはしかたない、トイレ行ってバスを待つことにしよう、ええと、バスは15:10発でよかったよな・・・」

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「な、なぬ!運休~っ!」「マ、マジか・・・(泣)」ここから東武東上線の小川町(おがわまち)駅まではバスで40~50分かかります。「しかたない、タクシー呼ぶか・・・」

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「ん?ちょっと待てよ。皆谷(かいや)まではバスが来てるな。皆谷までバス停の数は・・・7個か、歩けなくはないな。」「皆谷バス停を・・・15:18発か、次は16:10発、んにゃんにゃ、絶対15:18発に間に合わせなければ!」ロートル軍団5人組は最後の力を振り絞り、歩き始めます。まるでテレビ東京の「路線バスの旅」の蛭子さんや太川さんのようにひたすら小走りで進みます。

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なんとか間に合った!発車1分前。みんな青息吐息。「会いたかったぜ、イーグルバス!」

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こうして無事、東武東上線 小川町駅に到着しました。この後われわれはコンビニで燃料をチャージし、同じく東武東上線 上板橋の名銭湯「アクアセゾン」で汗を流し、上板橋の「お多幸支店」で反省会を兼ねた打ち上げに突入し、しあわせな休日を終えたのでした。

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奥武蔵エリアの丸山、堂平山を登り終えての感想

奇跡的な梅雨の晴れ間に決行した「丸山、堂平山縦走」。朝のうちは晴れてはいるもののやはり梅雨「湿気が多いな」と感じましたが、その後、風も爽やかになり、この時期にしては珍しい絶好の登山日和で気持ちよかったです。

改めて丸山・堂平山の良い点をおさらいすると、

  • 眺望が良い(360度見渡せる)
  • 歩きやすく初心者にもやさしい:道が広い、急登、急坂が少ない
  • アクセスが比較的良い:丸山は駅から直接歩き始められる
  • 水場、トイレが完備:これは山登りにはとてもありがたい

一方、要注意なのは、

  • 標識がない、または不親切なところがあるので、道に迷わないよう注意が必要
  • 帰りのバスの時間、運行状況はしっかり把握しておくべき

ともあれ、奥武蔵エリアで私がイチオシなのはこの丸山と堂平山がツートップです。(次点は棒ノ折嶺)

ぜひ一度お出かけください。

それではまた! 低山クライマーのシンジーノでした。

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シンジーノ

3人娘の父で、最近は山歩きにハマっているシンジーノです。私は「お客さまが”笑顔”で買いに来られる商品」を扱う仕事がしたいと思い、旅行会社に入って二十数年。今はその経験を元にできるだけ多くの人に旅の魅力を伝えたいと“たびこふれ”の編集局にいます。旅はカタチには残りませんが、生涯忘れられない宝物を心の中に残してくれます。このブログを通じて、人生を豊かに彩るパワーを秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきたいと思います。

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