あの曲もスペイン語圏発!家でも聞けちゃう名曲13選

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※サムネイル出典:Photo by sydney Rae on Unsplash

情熱の国・スペインといえば、パエリアなどのスペイン料理、世界遺産、サッカーなどを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。なかでも今回は、スペイン音楽にフォーカスし、さまざまなジャンルのスペイン音楽をご紹介したいと思います!

日本ではあまり馴染みのないスペイン音楽。しかし、スペインレストランやメキシコレストランに行くと、店内にスペイン語の音楽がかかっていて耳にしたことはあるはず。近年では中米発祥の「レゲトン」というジャンルの音楽が流行し、スペイン語の音楽が身近になり、音楽を通じてスペインに興味を持ったという方もいらっしゃるかもしれません。

本記事では、「太陽の海岸」と呼ばれるコスタ・デル・ソルに語学留学経験があり、ラテン語圏の友人もいるスペイン音楽大好き!な筆者が、スペインの伝統的な音楽からバラード、ポップス、クラブミュージックまで幅広くお伝えしたいと思います。

目次

1. スペインの音楽はどんなものがある?

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<写真はイメージです。Photo by Pixabay

スペインの音楽というと、フラメンコがまず思い浮かべられますが、フラメンコ以外にもスペインには幅広い伝統的民族音楽があります。最初の項目では、スペインにどんな種類の音楽があるのか、見ていきましょう。

1_1. スペインの音楽はラテンの系譜を含んでいる

スペインはラテン語圏であり、そこで使われるスペイン語は南米・中南米を含む、世界に4億人以上の話者がいると言われています。短い音節が繰り返され、抑揚のあるリズミカルなスペイン語の特性からか、言語そのものが音楽のようにさえ感じられます。そうした背景を持つスペイン語の伝統音楽には、下記のようなものがあります。

  • フラメンコ(アンダルシア・セビージャ):

15世紀頃に、南スペインのアンダルシア地方へ辿り着いたジプシーたちが作り上げた民族舞踊・音楽。

  • ロマ音楽(ジプシーのロマ民族):

北インドからヨーロッパへ移動してきた、ロマ民族(ジプシー)から生まれた音楽。

  • ガリシア(ケルト・ガリシア):

スペイン北西部のガリシア地方でケルト人から生まれた音楽。ガイタというバグパイプを使うことが特徴。

  • バスク(スペインとフランスの国境・バスク):

スペインとフランスにまたがるバスク地方で生まれた音楽。アルボカ(Alboka)と呼ばれる角笛など、様々な伝統楽器を使う。

  • ホタ(アラゴン):

アラゴン州で生まれたフラメンコのルーツと呼ばれる民族舞踊。

伝統舞踊であるフラメンコはセビージャ(セビリア)が本場で、本格的なフラメンコを見たい場合はぜひセビージャを訪れてください!タブラオと呼ばれるフラメンコショーが観られるステージで、間近にフラメンコショーを堪能することができます。

他にもスペイン語圏の音楽は、キューバ/プエルトリコのサルサ、ドミニカ共和国のバチャータとメレンゲ、プエルトリコのレゲトン、コロンビアのクンビア、アルゼンチンのタンゴなど、ラテンアメリカを発祥として、それぞれの国の民族性や文化背景を持って音楽が生み出されました。

ヨーロッパと中南米は距離的には離れていますが、同じスペイン語圏なので、スペイン語話者同士のアーティストがコラボレーションすることもとても多いです。ちなみに、ハリウッド女優で歌手のジェニファー・ロペスも両親がプエルトリコ系でスペイン語も堪能。スペイン語の歌もリリースしているので、興味のある方は聴いてみてくださいね。

1_2. スペイン人にとって音楽は大切な存在

スペインやラテンアメリカでは、生活と音楽は切っても切り離すことができないほど、その土地の音楽が根付いています。基本的にスペイン人はおしゃべり好き、パーティー好き、歌って踊るの大好き!な国民性。 パーティーは家族や親せきの小さな誕生日会から、セマナサンタ(スペイン版イースター)、クリスマス、友達の結婚式まで、毎週のようにイベントがあります。

スペインの結婚式に至ってはオールナイトが基本。夕方から始まり、後半にはクラブのようなダンスパーティーになるので、お開きになるのは翌朝。招待客も体力勝負ですね!筆者がスペイン語圏の友人に「ダンスを教えて」と頼んでみたら、「教えるのは難しいよ、だって体が勝手に動くから!」と言っていました。考えるな、感じろ!ということなのでしょう。

小さな子供からお年寄りまで(年配の方もスペインでは元気に踊ります!)、まるでコミュニケーションを取るかのように踊るのは、日本では見られない面白い文化ですね。

2. スペインの音楽紹介:伝統音楽編

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<写真はイメージです。Photo by Pixabay

踊り、ギター、歌が融合したフラメンコ。約200年前にアンダルシア地方で始まったと言われています。フラメンコはギター(toque / トケ)、歌(cante / カンテ)、ダンス(baile / バイレ)、掛け声(Jaleo / ハレオ)などで成り立っている芸術です。

19世紀に入ってからは、ギターのみの独奏曲も創られました。ここでは日本人にも人気のあるジプシー・キングスをはじめとした、フラメンコの曲をご紹介します。

2_1. 【フラメンコ】Gipsy Kings(ジプシー・キングス) - Volare(ボラーレ)

ジプシー・キングスは、日本でも度々コンサートが行われる人気グループです。もともとは南フランスで音楽活動を開始しましたが、彼らのルーツはスペインのロマ民族で、フラメンコをベースとした音楽が人気。この曲は日本でもコマーシャルに起用されたので、ご存知の方が多いと思います!

2_2. 【フラメンコ】Gipsy Kings(ジプシー・キングス)- Djobi, Djoba(ジョビ・ジョバ)

こちらも日本のコマーシャルで起用されたので、聞いたことある!という方もいらっしゃるかもしれません。タイトルの「ジョビ・ジョバ」はスペイン語ではなく、フランスの方言である「Live, life」という意味ではないかという説があります。軽快なギターがかっこよく、人生を楽しもうという気持ちが伝わってきます。

2_3. 【フラメンコ】 Marina(マリナ) - Los lunares de tu cuerpo(ロス・ルナレス・デ・トゥ・クエルポ)

若干19歳ながら、フラメンコシンガーとして活躍するマリナ。彼女はフラメンコ発祥の地、アンダルシア出身です。幼いころからフラメンコに親しみ、18歳のときにインターネットに投稿した歌の動画で人気となりました。 若い人が伝統的なフラメンコを歌うと、よりフラメンコを身近に感じられますね。かわいらしい外見と力強い歌声のギャップが魅力的です。

3. スペインの音楽紹介:バラード・ポップス・ロック編

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<写真はイメージです。Photo by Anderson W Rangel on Unsplash

スペイン語の音楽に馴染みがない方は、バラードやポップスから聴き始めるのがおすすめです。特にスペインのバラードは日本のそれとは雰囲気が違い、好意や悲しみ、嫉妬心などを明確に、情熱的に表現することが多く、国民性を感じられる歌詞が特徴。

スペイン語には愛情表現ひとつとっても様々な表現があるので、歌詞も吟味して聞くのがおすすめです。

3_1. 【バラード】Ricky Martin (リッキー・マーティン)- Tu Recuerdo ft. La Mari De Chambao(トゥ・レクエルド フィーチャリング ラ・マリ・デ・チャンバオ)

リッキー・マーティンは、日本では郷ひろみさんがカバーした「GOLD FINGER '99(原曲のタイトルはLivin' la Vida Loca」で知られていますよね。彼の出身はスペイン語圏のプエルトリコ。英語も堪能ですが、個人的には英語で歌っているときよりもスペイン語で歌っている曲の方が母国語だからか、より深く感情が伝わってくる気がします。

こちらの曲は、南スペイン・マラガ出身のアーティスト、ラ・マリ・デ・チャンバオとのフィーチャリング曲で、別れた男女が交互に気持ちを歌うドラマチックな音楽です。

3_2. 【バラード】Alex Ubago (アレックス・ウバゴ)- Míranos(ミラノス)

アレックス・ウバゴは、スペインのバスク州出身のシンガーソングライター。その感情に訴えかける声で歌い上げるバラードが人気です。この曲「ミラノス」は英語で「Look at us(私たちを見て)」という意味で、恋人と別れてしまった男性目線で悲しみや怒り、悔しさを歌っています。

3_3. 【ポップス】Carlos Vives, Shakira(カルロス・ヴィヴェス, シャキーラ)- La Bicicleta(ラ・ビシクレタ)

La Bicicletaは自転車という意味のスペイン語。こちらはカルロス・ヴィヴェスとシャキーラがコラボレーションしたラテンポップ。シャキーラはコロンビア出身ですが、母親がスペインのカタルーニャ州出身でルーツはスペイン。夫であるジェラール・ピケはサッカーのFCバルセロナの選手です。

カルロス・ヴィヴェスとのテンポの良い掛け合いと、シャキーラの切れのあるヒップダンスがとってもセクシー! さらに同じコロンビア出身であるMaluma(マルーマ)も加わったバージョンもあるので、こちらもぜひ聴いてみてください。

Carlos Vives, Shakira - La Bicicleta ((Remix)[Cover Audio]) ft. Maluma

3_4. 【ロック】Jalabe De Palo (ハラベ・デ・パロ)- LA FLACA(ラ・フラカ)

ハラベ・デ・パロはスペイン・アラゴン地方出身のロックバンド。1996年のデビューアルバムのタイトルとなったこの曲は、CMにも起用されて大ヒットしました。ロックバンドではあるものの、この曲はスローテンポで耳に残るメロディです。筆者が南米・ペルーに旅行へ行ったときにも、ストリートミュージシャンの方がこの曲を歌っていました。長く愛されていることが伺えますね。

4. スペインの音楽紹介:ヒップホップ(レゲトン)編

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<写真はイメージです。Photo by Jacob Mejicanos on Unsplash

続いて、スペインのヒップホップ、レゲトンをご紹介します。レゲトンとは、アメリカのヒップホップに影響を受けたプエルトリコ人から生まれたジャンルで、レゲエとヒップホップが合わさったような音楽。リズムが抜群で踊りやすいため、スペイン語圏では大人気です。

4_1. 【レゲトン】Daddy Yankee (ダディ・ヤンキー)- Gasolina(ガソリーナ)

ダディ・ヤンキーは「キング・オブ・レゲトン」とも呼ばれるほどの超人気レゲトンラッパー。強面かと思いきや、サングラスを外すと意外にも優しそうな甘いフェイスで女性から人気があるのも納得です。この曲は彼の代表曲と言っても過言ではありません。

4_2. 【レゲトン】Pitbull, Daddy Yankee & Natti Natasha (ピットブル, ダディヤンキー & ナッティ・ナターシャ)- No Lo Trates (ノ・ロ・トラテス)

日本でも大人気のキューバ人ラッパーであるピットブル。アメリカを中心に活動しているため英語の曲が多いですが、スペイン語の曲も数多くあります。こちらは先程も紹介したダディ・ヤンキーとドミニカ共和国出身のナッティ・ナターシャとのコラボレーション。歯切れの良いスペイン語ラップがかっこよくて注目です!

4_3. 【レゲトン】Daddy Yankee (ダディ・ヤンキー)- Sígueme y Te Sigo (シグエメ イ テ スィゴ)

こちらもダディ・ヤンキーのナンバーですが、ゆっくりとした曲調でレゲトンを聴くのが初めてという方にはおすすめです。レゲトンはこのようにゆっくりとしたテンポの曲が多くて聴きやすいのも特徴です。

5. スペインの音楽紹介:クラブミュージック編

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<写真はイメージです。Photo by David Švihovec on Unsplash

スペイン在住の友人によると、スペイン国内のクラブではレゲトンが一番人気でよくかかるそう。ここでは日本のサルサバーなどでもよく流れる、人気の3曲をご紹介します。

5_1. 【レゲトン】Don Omar (ドン・オマール)- Danza Kuduro ft. Lucenzo(ダンサ クドゥーロ フィーチャリング ルセンソ)

ドン・オマールはダディ・ヤンキー同様、レゲトン発祥の国でスペイン語圏でもあるプエルトリコ出身の大スター。この曲は映画「ワイルド・スピード」でエンディング曲として起用されているので耳にしたことがあるかもしれません。

「ダンサ・クドゥーロ」は、スペイン語とポルトガル語で歌われています。夏を思わせるようなミュージックビデオは、見ていて踊らずにはいられません!

5_2. 【レゲトン】Shakira (シャキーラ)- Chantaje ft. Maluma(チャンタへ フィーチャリング マルーマ)

こちらはコロンビア出身同士のシャキーラとマルーマのコラボ曲です。2016年のリリースで2020年4月現在、YouTube再生回数25億回というメガヒットを記録。タイトルである「チャンタへ」はスペイン語で「恐喝」を意味しており、男女の騙し騙されというちょっと危険な駆け引きの香りがするナンバーです。

フィーチャリングしているマルーマは、ラテンミュージック界で若い女の子に超人気の男前レゲトン歌手。デビュー当時は「pretty boy」と評されることが多かったのですが、最近では髭を生やしてワイルドに移行してきました。インスタグラムのフォロワーは5,000万人を超え、今ではワールドツアーを催行するほどの人気です。

5_3. 【ダンスミュージック】Enrique Iglesias(エンリケ・イグレシアス) - Bailando ft. Descemer Bueno, Gente De Zona(バイランド フィーチャリング デセメル・ブエノ、ヘンテ・デ・ソナ)

エンリケ・イグレシアスはマドリード出身の歌手で、この曲もYouTube再生回数28億回を超えるメガヒットを飛ばしています。「バイランド」=Dancingの通り、ミュージックビデオでは歌い踊りながら愛を表現しています。真っ赤なドレスでフラメンコを踊る女性が美しくて目を奪われます!

フィーチャリングしているヘンテ・デ・ソナはスペイン語圏のキューバ人グループで、彼らの曲も独特なハスキーボイスでかっこいいため、ぜひこちらも聴いてみてくださいね。

6. スペイン人に聞いた! ダンスミュージックの楽園・イビザ島の人気クラブ

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<写真はイメージです。Photo by Pixabay

毎年6~9月に世界中の有名DJがパーティーに集うイビザ島。スペイン・マジョルカ島(イビザ島の隣の島)在住の筆者の友人に、イビザ島で有名なクラブを2つ聞いてみました。

6_1. Amnesia Ibiza

イビザ島では老舗中の老舗クラブ。毎年夏に国内外から多くの有名DJが集い、イビザ島でもずば抜けたパーティーホールと泡パーティーが有名です。泡パーティーが行われる期間は毎年限定されているそうなので、事前に公式サイトで確認を。

▼Amnesia Ibiza 基本情報:

  • 名前:アムネシア(Amnesia Ibiza)
  • 住所:Carretera Ibiza a San Antonio Km5 San Rafael 07816 (Ibiza) España
  • 公式サイト:https://www.amnesia.es/

6_2. Pacha

1973年オープンでアムネシア同様、老舗のクラブ。イビザ島でナイトライフを楽しむならマストゴーなクラブです。世界展開するパチャですが、イビザ島のパチャは1967年にオープンした老舗。常に超満員で、数多くのイベントを開催しています。他のクラブに比べ、女の子はバッチリおしゃれして行く人が多いそう!

▼Pacha 基本情報:

  • 名前:パチャ(西:Pacha)
  • 住所:Avenida 8 de Agosto 07800 Ibiza Islas Baleares
  • 公式サイト:https://pacha.com/

今回ご紹介したものの中で、気に入った音楽はありましたか?スペインの音楽は、言葉が分からなくても口ずさみたくなったり、踊りたくなってしまう曲ばかり。スペイン語は日本人でも発音がしやすい言語なので、音楽からスペイン語の勉強をするのも良いでしょう。

そしてスペイン語圏では、人が集まればコミュニケーションを取るように歌って踊ります。彼らにとって音楽やダンスは人生において切り離せず、大切な娯楽なのです。スペイン人は朗らかで楽しい人が多いので、まずは音楽から親しんでみてください。

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