インドの人気神様、ガネーシャを見に行こう

インドにはたくさんの神様が存在しますが、いくつご存じですか?ポスターやブロマイドのような神様グッズは、見ていると不思議な感覚になります。たくさんある中でも特に親しまれているのがガネーシャという象の神様です。

ガネーシャをまつる寺院はインド中に存在しますが、中でも一番のガネーシャのお祭りといえば、プネで行われる「ガネーシャフェスティバル」です。

また、ムンバイ、マハラシュトラ州はガネーシャ寺院が特に多いです。今回は、湖の真ん中に建てられたガネーシャ寺院、サラスバーグをご紹介します。

目次

湖だったサラスバーグ

  • アクセス:プネ空港から車で約40分。プネ市街地の真ん中にあります。近くにはショッピングモールや、シュリスワミサムラトテンプルという有名なお寺もあります。
  • 開園時間:6時から21時まで
  • 料金:無料

ここはもともと庭園一体が湖だったといわれています。広さは約25エーカー、東京ドーム約2個分です。以前は湖が広がっていたのですが、干上がってしまい、現在は庭園になっています。この真ん中に小さな宮殿があり、政策の秘密の話し合いはボートを漕いで渡ったといわれています。

ガネーシャ寺院は湖の中にある

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プネの中心部に突如あらわれる庭園。周りには食べ物やさんや小さな手作り遊園地も並んでいて、ちょっとしたテーマパークです。サラスバーグは、もともと「大きな湖」の事をいいました。しかし、それが年々干上がってしまい、とうとう湖はなくなってしまったのです。当時の面影を残しておこうと、ここには庭園がつくられ、そして湖の面影を残そうと小さな噴水と池を作りました。

当時、ここを統治していたペーシュワー王は、湖のボート漕ぎに外国人を雇い、話し合いを聞かれてもわからないように配慮し、湖の真ん中にある寺院で完全秘密の談合をしたのだそうです。上の写真はその時代の背景を絵にしたものです。

現在は水をポンプでくみ上げ、ちいさな池をつくり、その真ん中に小さな祠が立ててあります。ここは、湖のガネーシャと呼ばれ、ガネーシャが祀られています。

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この写真は、当時の様子を絵にしたものです。手が4本ある青い人間の形をした人は、ヒンズー教の神様の、ヴィシュヌ神です。

プネは学術都市でもあり、古代から非常に賢い人が多かったといわれています。神様は時に、非常に腕のいい医者だったともいわれています。また、プネには歴史のある大学や研究所が数多く存在します。そのため、昔からインド人は平均的な学力が高く、同じインド人でもデリーのインド人とプネのインド人は気質がまるで違います。昔から独裁者や侵入者がひっきりなしに襲い掛かっていた北インドとは違い、豊かな土地があり治安がよく、民意が高い人達が集まっていたと思われます。

ガネーシャ博物館のおもしろさ

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このサラスバーグの中に、ガネーシャ博物館があります。ガネーシャ博物館は、1995年にサラスバーグに建てられました。ガネーシャ卿の寄贈品だったといわれています。実は、ガネーシャにいは様々な形のものがあります。ここでは、その中にあった珍しいガネーシャの写真をご紹介します。

まず、一枚目は「見ざる、聞かざる、言わざる」のガネーシャ版です。このことわざはインドではガンジーが同じ言葉を提言しており、インドの学校の教科書にも載っています。そのため、ガネーシャでそのモチーフを作ったのでしょう。

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次は、本を読んでいるガネーシャです。これは真鍮(しんちゅう)で作られています。手が4本あるので便利に使われてますね。神様、というと尊いものではありますが、こうしたモチーフも作ってしまうのがインドのおちゃめな点とも言えます。

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次は、凛々しいガネーシャ像です。戦いに向かう騎士のようです。いつもは座っているガネーシャも二本足ですっくと立っています。

足元にネズミがいるのがわかりますか?実はこのネズミは「ガネーシャの乗り物」なのです。神話によると、悪者がガネーシャによってネズミに変身させられたとも言われており、ネズミはインドでは暗闇や欲望といったネガティブな意味合いがあります。

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こちらの手前のガネーシャは楽器を持っています。シタールやタブラなど古典楽器を持ったガネーシャです。ガネーシャのお寺も非常に多いのですが、ほとんどのヒンズー教の寺院には、必ずガネーシャも祀られています。

これは、ガネーシャの父であるシヴァ神が、自分たちを参拝する前に必ずガネーシャを参拝するように指示したという神話が残っているからです。ヒンズー教の神話は非常に奥が深く、とても楽しい物語なので、ぜひ読んでみてください。

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左の像は、5つの面を持ったガネーシャです。5や3という数字は古代から非常に意味のある数字として考えられています。

6000年の歴史をもつアーユルヴェーダ(インド大陸の伝統的医学)の基本である元素は5つ(空・風・火・水・地)あります。日本でも5重の塔など、5の数字が関係する建物や仏教の教えは非常に多いです。インドと日本はこうした宗教と文化のつながりが非常に深い国です。

>>>日本におけるアーユルヴェーダの歴史について詳しくはこちら(日本アーユルヴェーダ協会)

サラスバーグにガネーシャを見に行こう

プネには、サラスバーグやガネーシャ博物館の他にもたくさんの神話に基づいた建物が残っています。それらは、ヒンズー教の歴史や内容を知るには非常に興味深いものです。もちろんお父さんのシヴァ神やお母さんのパールヴァティ神もゆかりのある場所がたくさんあります。

プネはムンバイ空港から車で4時間で、国内線の空港もあります。ぜひ一度訪れてみてください。

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田澤ともき

アーユルヴェーダがきっかけでインド在住。ハイテクから古代伝統まで、100人100色楽しめますよ。インドならではの出来事や、インド生活についてお届けします。

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