たびこふれ

チェルノブイリ原発事故の初期消火に従事し、亡くなった英雄のお墓とロシアの祝日について

記事投稿日:2020/03/20最終更新日:2020/03/20

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今回は、2015年にノーベル文学賞を受賞したスヴェトラーナ・アレクシエーヴィッチさんが書いた「チェルノブイリの祈りー未来の物語」の冒頭に出てきたミーチノ墓地を紹介します。

目次

どこでこのお墓のことを知ったのか

日本に住んでいたころ、電車の中で、「チェルノブイリの祈りー未来の物語」を読みました。電車の中で読み始めたものの、涙を抑えるのが大変で、自宅で読めばよかったと思うほど、この冒頭は衝撃的でした。チェルノブイリ原発事故の消火活動に従事した方々は、ひどい被ばくをし、モスクワの病院に運ばれました。そして、亡くなりますが、その後、ご遺体はモスクワ市北西部とモスクワ州の境のミーチノ墓地に埋葬されました。住所はモスクワ市でなくモスクワ州になります。

どうやって行くの?

最寄り駅のピャトニツコエ・ショッセはモスクワ北西部の地下鉄駅の終点です。中心部の地下鉄駅から青い地下鉄へ乗り換えて乗車することになりますが、中心部西部のキエフ駅から乗車するだけでも、36分ほどかかります。滞在している場所によっては、2019年11月21日にオープンしたМЦД(エム・ツェー・デー)のD2という地上を走る電車に乗って、ボロコランスカヤ駅で青い地下鉄に乗り換えをすると便利な場所もあります。このМЦДですが、新型車両でゆったり座れて、揺れず、静かで乗り心地がとてもいいです。車内はこんな感じです。

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6分間隔で朝5時30分から深夜1時まで運行しています。МЦДから地下鉄へ乗り換えるときに、トロイカカード(日本のSuicaみたいなもの)を利用していると、МЦДから地下鉄への乗り換え時に追加料金を払うことなく、地下鉄と同じ料金で乗車することができます。
しかし、ひとつ注意することがあります。モスクワの地下鉄は日本と違って、駅に入るときだけカードをタッチします。どこまで地下鉄で行っても同一料金なので、駅から出るときは、カードをタッチする必要はありません。
しかし、МЦДは、駅から出るときにカードをタッチしなければいけません。もしタッチをし忘れると、カードにロックがかかり、その後、使えなくなるようです。ロックを解除するためには、切符売り場で150ルーブルを払わないといけなくなるため、МЦДに乗った時は、駅から出るときに忘れずにタッチをしてください。

最近のモスクワの地下鉄は、拡張工事が盛んに行われています。ガイドブックに載っている路線図は古い可能性があるので、モスクワ地下鉄のホームページもご確認ください。

>モスクワの地下鉄の詳細はこちら(外部サイトへ)

言語は、ロシア語のみですが、「Download Moscow Metro map」と英語で書いてある部分があるので、そこをクリックしてダウンロードしてください。路線図は、ロシア語は黒字、英語は灰色の文字で小さく書いてあります。見やすい大きさにカラー印刷して旅行時に携帯していると便利です。

最寄り駅のピャトニツコエ・ショッセ駅に着いたら、その後、741のバスに乗車して終点まで行きます。バスは、15分間隔くらいで運行しています。乗車時間は5分くらいです。気候がいい時期だったら、地下鉄駅から歩いていくこともできます。2.9kmで、35分ほど歩きます。しかし、モスクワ州に入った途端、歩道がなくなり、舗装されていない部分を歩いたり、墓地への入り口付近で酔っ払いと遭遇したりしたので、歩いていく場合は十分に気を付けてください。バスが今どこを走っているかもスマートフォンで見ることができます。モスクワは慢性的に交通渋滞が発生しているため、バスの動きを知ると、旅行中の時間節約になります。

741以外のバスだと、1016、32-、575もありますが、これは、大通りに面した墓地の入り口で降りることになり、そこから墓地まで1.3kmほど歩きます。

バス以外では、マルシュルートカという乗り合いタクシー164к、570、575、876кも走っています。こちらも大通りに面した墓地の入り口で降りることになり、墓地まで1.3kmほど歩きます。マルシュルートカは、トロイカカードを使えず、現金での支払いになり、ふつうのバスより料金が高くなります。運賃は直接運転手に手渡します。マルシュルートカは、マイクロバスのようなものだったり、ワゴン車を大きくしたようなものだったりと小型のバスです。
車内では丁寧に停留所の案内があるわけではないため、ロシア語が全く分からず、土地勘がなくて乗車するには勇気がいると思います。もし、市民の日常を垣間見たければ、ミーチノ墓地と紙に書いて乗ってみてください。運転手や乗客の皆さんが、降りる場所を親切に教えてくれます。観光客が多く訪れる場所ではないため、英語でのコミュニケーションは難しいと思って乗り込んでください。

放射線量は大丈夫なの?

1986年当時は、線量計の針が振り切れるほど、ご遺体の汚染が激しかったため、鉛の棺に入れて埋葬されました。そして、今でこそ、地下鉄駅もできていますが、当時は、地下鉄駅もなく、非常に行きにくいモスクワ州の墓地に埋葬されました。亡くなった方は、ウクライナの人が多く、チェルノブイリ原発付近からミーチノ墓地までは約1,000kmも離れています。事故当時は、ソビエト連邦という同じ国でしたが、今は、ロシアとウクライナに国が分かれ、2014年のウクライナ危機もあり、ロシア人とウクライナ人は両国の行き来が難しくなっています。チェルノブイリの英雄としてお墓がありますが、ご遺族もなかなかお墓まいりができないくらい遠いところに消火活動に従事した英雄の方々が眠っています。

原発事故からまもなく34年たつ現在もどのくらいの汚染か分からないため、念のために線量計を持って、お墓に行きました。チェルノブイリの英雄のお墓付近は、最高で0.23シーベルトでした。通常よりも数値は高めです。

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墓地の入り口から入って、まっすぐ歩いて行くと、教会があります。

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その教会の手前にチェルノブイリの英雄のお墓があります。墓地の案内板も入り口にありますが、チェルノブイリの英雄のお墓は、すぐに分かるところにあります。

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お墓には顔の彫刻があり、生年月日と没年月日が書かれています。一番若い消防士は、1963年生まれで、事故当時は23歳という人がいました。また、女性のお墓も1つありました。たびこふれの記事で、何度もロシアの著名人のお墓の写真を掲載していて、日本のお墓と違って、彫刻があったり、写真があったりとそれぞれ個性的なお墓が多いロシアですが、チェルノブイリの英雄のお墓は、顔の彫刻があるだけで、とてもシンプルです。

基本情報

  • 住所:Pyatnitskoe shosse, 6th km, Moscow, Moscow region, 125310
  • 電話番号:8 (495) 592-53-56
  • 毎日:9:00~19:00
  • 最寄り駅:ピャトニツコエ・ショッセ(青い地下鉄終点)で下車後、741のバスに乗車。終点で下車。
  • HP:https://митинское-кладбище.рф/

ロシアの祝日について

チェルノブイリの英雄のお墓とは関係ないですが、初めての海外旅行時に失敗したことがあります。

初めてなので、ツアー旅行に参加し、年末年始のツアーでした。元日に自由行動が設定されているツアーで、行きたい所、見たい所がありましたが、元日なので、お店も博物館も閉まっており、高いお金を払って海外旅行へ行ったのに、満足に観光できなかった苦い思い出があります。

それ以後、博物館の開館時間、祝日と休日をよく調べて、ツアーの時期をよく吟味するようになりました。個人旅行でも、休館日に当たらないようによく調べるようになりました。休日ならではのイベントを楽しみに行くのならいいですが、そうでない場合、休日を知っておくと旅行計画を立てるときに役立ちます。

ロシアの祝日は以下のようなものがあります。

  • 1月1日~6日 新年休暇
  • 1月7日 降誕祭(ロシア正教のクリスマス)
  • 1月8日 新年休暇
  • 2月23日 祖国防衛の日(男性の日)
  • 3月8日 国際婦人デー
  • 5月1日 春と労働の日
  • 5月9日 戦勝記念日
  • 6月12日 ロシアの日
  • 11月4日 民族統一の日

これらの祝日が土曜日と日曜日に当たった場合は、振替休日になります。この振替休日ですが、日本だと祝日の直近の月曜日になることが多いですが、ロシアは違うときがあります。他の祝日と休日と組み合わせるとちょうどいい連休ができるところに振替休日をもってきます。毎年10月に翌年の祝日が発表になります。

例えば、2020年の場合で考えてみると、1月4日と5日の祝日が土日と重なります。この振替は、5月4日と5日になり、5月1日から5月5日までが5連休となります。

この振替の仕方は、年によって変わるので、10月に祝日が発表されたときにホームページを見て、旅行の予定を立てるのがいいです。

ロシア正教のクリスマスは1月7日なので、12月25日を過ぎた年末も年始も華やかなイルミネーションとともに、クリスマスツリーも楽しめます。冬のロシアは、日没も早く、寒いですが、街のイルミネーションを楽しめます。1月1日は博物館やお店なども閉まるところが多いですが、2日からは博物館やお店も開いています。

5月9日の戦勝記念日に向けての準備のため、モスクワの場合、4月下旬から赤の広場、レーニン廟などが閉鎖され、観光できなくなります。リハーサル時は、戦車が通る道路は通行止めとなります。バスやタクシーでの移動ができなくなる場所と時間があるので、それも注意が必要です。タイミングがあえば、パレードの予行演習を遠目から見ることができますが、赤の広場に入れなくなるため、赤の広場とレーニン廟が目的でロシアへいらっしゃる方は、4月下旬から5月9日までの期間は気をつけた方がいいです。

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