お寺にも干支がある!?ネズミを祀った「ネズミ寺」チェンマイ郊外ワット・シー・ジョムトーンにお参りして運気を高めよう!

タイの人たちは日本人の血液型占いと同じように、干支によって性格や運勢を占ったり、干支から連想される顔つきや体型を笑いのネタにすることで盛り上がったりします。

ここチェンマイを初めとする北タイには、「今年の干支寺」や「自分の生まれ年の干支寺」にお参りすれば運気が高まるという"十二支守護仏塔信仰"があり、占いのときとはまったく違う真剣な表情で干支寺参りをする姿が見られます。

目次

チェンマイから車で約1時間の「ネズミ寺」へ開運祈願

私が訪れた正月4日、今年の干支寺であるワット・シー・ジョムトーンは、遠くからやってきた白衣の巡礼やチェンマイ周辺からの参拝者であふれ返っていました。

thai2001-02.jpg

thai2001-03.jpg

人々は「ネズミの守護仏塔」前でひざまずき、前で重ねた両手に額をつけるようにして三拝します。

それからロウソク、線香、お花をバナナの葉で包んだ三点セットを手にして、お経を唱えながら仏塔の回りを時計回りに3回巡ります。

thai2001-04.jpg

thai2001-05.jpg

また、仏塔門脇には2匹の黄金色ネズミ像が合掌姿で立っており、人々はこのネズミの耳に口を寄せて、お祈りの言葉をささやきます。

thai2001-06.jpg

この仏教風習は「プラタート・プラジャム・ピークゥート(生まれた年に属する仏塔)」というタイ語にもとづいています。

もともと、チェンマイを中心とするラーンナー(北タイ)地域における仏教信仰の一形態で、「人の運命は生まれた年の干支に支配されており、自分の属する干支守護仏塔に詣でると大いに運気高まる」と信じられているのです。

そして、タイ全土およびインド、ミャンマー、天上界を含む広大な宇宙空間に点在する12の干支仏塔のうち、このチェンマイ周辺に6つもの干支寺が集まっています。

ワット・シー・ジョムトーン

  • 住所:Ban Luang, Chom Thong District, Chiang Mai 50160

愛犬家なら行かずにはいられないワット・ゲーガーラーム

チェンマイ市内に戻った翌日、今度はワロロット市場のピン川対岸にある「戌寺」を訪ねました。

「戌寺」は本来、天上界にあるとされています。でも、それでは誰も参拝することができません。そこで、このワット・ゲーガーラームが代替寺として選ばれたわけです。

境内にある白い瀟洒なチェディは、タイ人の間では「戌の守護仏塔」として知る人ぞ知る存在。

thai2001-08.jpg

thai2001-09.jpg

thai2001-10.jpg

ワット・ゲーガーラーム

  • 住所: Wat Ket, Mueang Chiang Mai District, Chiang Mai 50000

名刹ワット・プラシンの仏塔は「龍蛇神」

「辰寺」のワット・プラシンには、ネズミ寺や犬寺のような目立つ像などはありません。

僧侶に訊いたところ、象の上半身と一体化した黄金色の仏塔に他ではあまり見られない「鱗の紋様」が描かれており、その仏塔自体が空に駆け上る「ナーガ(龍蛇神)」の姿を象徴しているのだとか。

thai2001-11.jpg

thai2001-12.jpg

ワット・プラシン

遺跡のようなワット・ジェットヨートはコブラの巣窟?

「巳寺」は本来、仏陀が悟りを開いたインドのブッダガヤにあるのですが、それでは容易に訪ねることができません。

そこで「代替寺」として認定されているのが、遺跡のようなたたずまいを見せるワット・ジェットヨートです。

ブッダガヤ寺院を模したとされる境内には大きな菩提樹も茂り、実に閑静な雰囲気です。しかし、様々な仏が浮き彫りにされたレンガ色の仏塔前礼拝所には無数のコブラの置物が奉納されて、本家ブッダガヤにも負けないような信徒たちの熱気が満ちていました。

thai2001-13.jpeg

thai2001-14.jpeg

ワット・ジェットヨート

「酉年」生まれはランプーンのワット・ハリプンチャイへ

チェンマイ市街地からクルマで約30分。ランプーンにあるワット・ハリプンチャイの仏塔の美しさはあまりにも有名です。

けれど、この有名な仏塔が「酉寺」であることは観光客にはほとんど知られていません。

私が訪ねた正月7日、すでに新年の熱気は冷めたかと思いきや、守護仏塔の回りには引きも切らず参拝者が詰めかけ、無心で祈りを捧げていました。

thai2001-15.jpeg

thai2001-16.jpg

ワット・ハリプンチャイ

最後に

チェンマイ市内ではもうひとつ、有名な山上の寺ワット・プラタート・ドーイステープが「未寺」に指定されています。でも、私が調べた限り境内に羊(タイでは山羊)の像などは見当たりませんでした。気になる方は、ぜひその目で確かめてみてはいかがでしょうか。

タイ」に興味わいてきた?あなたにおすすめの『タイ』旅行はこちら

※外部サイトに遷移します

Related postこの記事に関連する記事

Rankingタイ記事ランキング

ランキングをもっと見る

この記事に関連するエリア

この記事に関連するタグ

プロフィール画像

クンター吉田

チェンマイ在住の物書き&プランナー。「チェンマイわいわい映画塾」主宰。趣味:北タイ温泉探訪バイク・ツーリング。

Pick upピックアップ特集

全国の動物園&水族館 徹底取材レポート特集!デートや家族のおでかけなど是非参考にしてみてください♪

特集をもっと見る

たびこふれメールマガジン「たびとどけ」
たびこふれサロン

たびこふれ公式アカウント
旬な情報を更新中!