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【イタリア】作曲家ヴェルディがプロモーション「おらが村のサルーミ」

記事投稿日:2019/11/27最終更新日:2019/11/27

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北イタリア、パダナ平原の中央に位置するパルマは、プロシュット・ディパルマ、クラテッロ、コッパなどで知られる生ハムの生産地です。

冷蔵庫のなかった時代から、霧が出て寒くなり始まる頃に豚を屠畜し、肩、腿、腹、背中、首など部位別にハムを作っていました。「豚は爪以外捨てるところはない」、貧しい農民達は力仕事をするのにエネルギーが必要と、血液まで温めて飲んでいたと言います。作曲家ヴェルディは、この地で生まれ、「我が村の産物」を友人達にプロモーションしていたようです。

目次

ヴェルディの生まれた村

トラビアータ、ナブッコ、リゴレット、アイーダなど多くのオペラを作曲したことで知られる作曲家ヴェルディはパルマで生まれました。毎年9月末から10月にパルマではヴェルディフェスティバルが行われ、街の劇場では、ヴェルディーの作曲したオペラが毎日のように演奏されます。世界中からオペラ好きが集まり、彼の育ったブッセート、そして生家ロンコレ村に行くという聖地参りをする人達で街が溢れます。

ヴェルディが愛したサルーミ

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イタリア語で「サルーミ」は生ハム、加熱ハム、サラミなど、肉を使った加工品の総称です。ですから、レストランのメニューでSalumi misto(サルーミ・ミスト)とあったら、ハム、サラミの盛り合わせの事です。

ヴェルディの生まれた街は、パルマの北のバッサ・パルメンセと呼ばれる地方で、ハムの王様「クラテッロ」の他、サンセコンド村で作られていた「スパッラ・コッタ」、そして様々な「サラミ」の名産地です。ヴェルディは作曲家として知られていますが、晩年は広大な土地を購入して農民に土地を耕させ、農学士としても街を潤していました。農民たちは豚を飼い、その豚から無駄なくハム、サラミを作り、ヴェルディはそれに舌づつみを打っていたのでしょう。

美食家で、自慢のハムを世界中の音楽家、著名人に手紙を付けて贈っていました。その手紙には「どのように調理したら良いか、どのくらいの厚さにスライスして、、、」と細かく説明を付けて、「味わってどうだったか教えてください」と書いていたそうです。

Salsamenteria Baratta (サルサメンテリア・バラッタ)

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ブッセートのメイン通りVia Roma ローマ通りのポルティコ(アーケード)内、ヴェルディー劇場から約300mのところに、1873年開業のヴェルディが通っていた居酒屋があります。店内にはヴェルディーが使っていたピアノ、ヴェルディ直筆のトラヴィアータの楽譜、肖像画など、所狭しと展示されています。

まずチッチョリという豚のハギレを大鍋で炒め、油を絞り取った後の肉が出てきます。ポテトチップスのようにカリッとしていて、ついつい手が伸びてしまう危険なおつまみです。

ワインはこの地方の軽い赤ワイン「フォルターナ」をフォイエータと呼ばれる白いお茶碗でいただきます。昔は、それぞれが自分のお茶碗を持ち込んで自分用に居酒屋においていたらしいですよ。

ここでいただくことができるのは4種類のソースとパン、そしてサルーミ・ミスト、そして食後のケーキだけです。

サルーミと「サルサ」ソースが自慢のお店で、地元で昔から食べられているトマトや人参のレッドソーズ、イタリアンパセリのグリーンソース、ツナとペペロンチーノのソースなどパンに付けていただきます。

それにクラテッロ、ストロルギーノ、ラルド、サラミ、スパッラコッタなどの盛り合わせ。ストロルギーノはクラテッロを作ったときのハギレで作るサラミです。特にスパッラコッタはこの辺りでしかお目にかかることができないものなので、是非試食してください。

Salsamenteria Baratta(サルサメンテリア・バラッタ)

ヴェルディの好物「クラテッロ」と「スパッラ・コッタ」

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クラテッロは、「ハムの王様」として世界的に注目を浴びている生ハムです。

クラテッロ・ディ・ジベッロDOPとして、ヨーロッパから生産地保護保証の認証を与えられ、ポー川沿いの8つの村で、秋から春の寒い間にしか生産することができません。豚のお尻の部分の肉を膀胱の皮に入れて熟成する生ハムです。

スパッラ・コッタは、「サンセコンドのスパッラ・コッタ」とも呼ばれる加熱ハムです。スライスしていただきますが、秋から冬にかけては、お肉のように厚切りにして、湯煎で温め、モスタルダという甘い果物の辛子漬けを付けていただきます。

ヴェルディフェスティバルの時期にパルマにいらしたら、オペラとサルーミを満喫してみてください。

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西村明美
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記事投稿日:2019/11/27最終更新日:2019/11/27

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