速報!2019年最も待望されるエキスポ、ルーヴル美術館のレオナルド・ダ・ヴィンチ展

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<レオナルド・ダ・ヴィンチ『洗礼者聖ヨハネ』© RMN-Grand Palais(musée du Louvre)Tony Querrec>

2019年は、レオナルド・ダ・ヴィンチが亡くなって500年の節目の年です。これを記念し、10月24日からパリのルーヴル美術館で開かれるレオナルド・ダ・ヴィンチ展。あまたあるエキスポの中で、今年最も注目されるこの特別展を紹介します。

すでに入場予約が始まっていますので、ご興味のある方は早めのご予約をおすすめします。

目次

フランスで亡くなったレオナルド・ダ・ヴィンチ

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<レオナルド・ダ・ヴィンチの生まれたアンキアーノの風景 ©Kanmuri Yuki>

レオナルド・ダ・ヴィンチは、1452年、現在のイタリア、フィレンツェ近郊ヴィンチ村近くアンキアーノに生まれました。私も何度か訪れたことがありますが、オリーブ畑を見晴らすようなトスカーナらしさの漂う村です。

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<レオナルド・ダ・ヴィンチ、ロイヤル・コレクションから花のデッサン© Her Majesty Queen Elizabeth II 2019>

レオナルドはフィレンツェで長く活動しましたが、ミラノやローマ、ヴェネツィアにも赴いています。

そのレオナルドが、フランス国王フランソワ1世の招聘を受け、フランスに移り住んだのは1516年のことでした。「フランス国王お抱え筆頭の画家、建築家、技術家」としてロワール川近くのクロ・リュセの館を与えられ、ここで1519年に亡くなるまで、制作活動をつづけました。

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<レオナルド・ダ・ヴィンチが晩年を過ごしたクロ・リュセの館 ©Kanmuri Yuki>

レオナルドの絵画の約3分の1を所蔵するルーヴル美術館

レオナルドは、フランスへ渡る際、3枚の絵画を持参し、最期まで手元に置き続けました。その3枚とは、『聖アンナと聖母子』『モナリザ』『洗礼者聖ヨハネ』で、後にフランソワ1世が買い取ることになります。それ以前に、先のフランス国王ルイ12世がすでに購入していた2枚の絵画『岩窟の聖母』『ミラノの貴婦人の肖像』と合わせると5点になるレオナルドの作品は、現在ルーヴル美術館が所蔵しています。

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<レオナルド・ダ・ヴィンチ『ミラノの貴婦人の肖像』©RMN-Grand Palais(musée du Louvre)Michel Urtado>

レオナルドの作品については、専門家によって意見が分かれるため、現在、世界中で、その手によるものと認定される絵画は、14から17点との見積もりになります。ルーヴル美術館は、そのうち5点を有するわけですから、レオナルドの絵画作品の3分の1を所蔵する計算になります。
また、この5枚以外にも、ルーヴル美術館は、レオナルドのデッサンを22点も保有しているのです。

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<レオナルド・ダ・ヴィンチ、ロイヤル・コレクションからレダの頭部のエチュード ©Her Majesty Queen Elizabeth II 2019

今回の特別展では、これらのルーヴル所蔵作品に加えて、ロイヤル・コレクション、大英博物館、ロンドンのナショナル・ギャラリー、ヴァチカン美術館、ニューヨークのメトロポリタン美術館、フランス学士院などから集められた、絵画や手稿、彫刻、デッサンなど120点近くが展示される予定です。

21世紀の科学が明らかにするレオナルドの技術

ところでルーヴル美術館は、過去10年の間に、レオナルドの作品3点の修復を行いました。今回の特別展では、修復にあたってなされた最新技術による分析の成果も、わかりやすく説明されます。

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レオナルド・ダ・ヴィンチ『聖アンナと聖母子』© RMN-Grand Palais(musée du Louvre)René-Gabriel Ojéda>

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レオナルド・ダ・ヴィンチ『聖アンナと聖母子』のための布描写のエチュード© Musée du Louvre, dist. RMN - Grand Palais Laurent Chastel>

また、21世紀の特別展にふさわしく、ヴァーチャル・リアリティによるモナリザ探訪コーナーも設けられます。

レオナルドの生涯を大きく6つの時期に分けて紹介し、その足跡と技術、生涯に迫る特別展。まさに必見です!会期は、2019年10月24日~2020年2月24日までを予定しています。この機会をぜひともお見逃しなく!

なお、鑑賞にはオンライン予約が必須となっています。早めのご予約をおすすめします。

予約はこちらのページ(英語)から:https://www.ticketlouvre.fr/louvre/b2c/index.cfm/expovinci/eventCode/ExpoVinWeb

予約の際、入場日と、入場時間を選ぶ必要があります。
・入場料:17ユーロ
※18歳以下は無料ですが、無料の場合も、フリーチケットを同サイトで予約しなければなりません。

ルーヴル美術館

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冠ゆき

山田流箏曲名取。1994年より海外在住。多様な文化に囲まれることで培った視点を生かして、フランスと世界のあれこれを日本に紹介中。

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