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設計はトルコ史上最高の建築家!イスタンブール旧市街に残るモスク3選

記事投稿日:2019/07/11最終更新日:2019/07/11

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世界遺産に登録されている「イスタンブール歴史地区」。ここにはローマ帝国時代の教会がモスクに転用されたものや、当時の皇帝たちのために造られたモスクがいまでもたくさん残っており、旅行中に実際に目にしたり、中に入ったりできます。そんなイスタンブール旧市街に残るモスクの中でも、とりわけ注目に値するのは、やはりミマール・スィナンの設計によるモスク。ガイドブックにはあまり詳しく載っていない、ちょっと穴場なモスクも含め、旅行中に簡単に足を運ぶことができる由緒あるモスクを厳選して3つご紹介します。

目次

ミマール・スィナンとは?

トルコ史上最高の建築家と評されるミマール・スィナンは、オスマン帝国時代に宮廷建築家としてセリム1世、スレイマン1世、セリム2世、ムラト3世の時代に活躍しました。

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建築家として活躍するまではイェニチェリ(常備軍歩兵)として軍歴を積み、遠征ではバルカン半島やメソポタミアあたりまで赴きました。その際に様々な様式の建築物を目にしていたことが、のちに宮廷建築家として活躍する際に大いに役立ったといいます。

スィナンが宮廷建築の局長に任命されたのは、彼が50歳を過ぎてからでしたが、それ以降スィナンは、帝都イスタンブールを中心にモスクやメドレセ(学院)、イマレット(食堂)、キャラバンサライ(隊商宿)、ハマム(トルコ式公共浴場)など、実に400近い建築物の設計を手掛けました。

現在のイスタンブール旧市街(イスタンブール歴史地区)には、スィナンが手掛けたモスクが数多く残っており、私たちもこの目でその作品を見ることができます。

1. オスマン帝国を最盛期に導いたスレイマン大帝のためのモスク

スィナンが手掛けたモスクといえば、スレイマン大帝のために建てられた「スレイマニエ・モスク」ははずせません。

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オスマン帝国を最盛期に導いた壮麗王スレイマンのモスクは、イスタンブール旧市街の丘の上に建てられ、街全体を見渡しているかのようです。新市街側から見る旧市街のシルエットは、このスレイマニエ・モスクなしでは成り立たない、と言ってもいいほど。まさにイスタンブールを象徴するモスクのひとつなのです。ここをモスク建設の場所に選んだスィナンのセンスに感服せずにはいられません。

モスク内部は、スレイマン大帝を思わせるような堂々とした荘厳な空間です。スィナンはモスクのみならず、モスク周辺のメドレセやイマレット、敷地内のスレイマン大帝の霊廟までをも手掛けました。

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Süleymaniye Camii

  • 住所:Süleymaniye Mah, Prof. Sıddık Sami Onar Cd. No:1, 34116 Fatih/İstanbul

2. スレイマン大帝の愛娘ミフリマーのためのモスク

スレイマン大帝と寵妃ヒュッレムとのあいだに産まれた、皇女ミフリマーのための「ミフリマー・スルタン・モスク」もスィナンが手掛けました。実はミフリマーのためのモスクはイスタンブールに二つもあります。一つは、ボスポラス海峡を隔てたアジア側の街ユスキュダルに、そしてもう一つは旧市街のエディルネカプにあります。

「太陽と月」を意味する「ミフリマー」という名前を想像させるような空間が、モスク内部に広がっています。

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モスクに入ると正面にあるのは壁面というよりはおびただしい数のステンドグラス。太陽の光が優しく差し込み、モスク全体を柔らかい光が包み込んでいます。天井から吊るされた電飾の形や絨毯の模様など、太陽や月、星、など壮大な宇宙を思わせるような箇所が至る所に見られ、ミフリマーの女性らしさをも感じさせます。スィナンの想像力の豊かさを思わせるモスクです。

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ミフリマー・スルタン・モスク(Mihrimah Sultan Cami)

  • 住所:Karagümrük Mh 34091 Fatih İstanbul

3. 大宰相として帝国の政権を担ったメフメト・パシャのためのモスク

ソクッル、つまり当時のボスニアのソコロヴィチ出身のメフメトのために造られた「ソクッル・メフメト・パシャ・モスク」は、急坂の途中に建てられているモスクとして有名で、スィナンの技量の高さが評価されている作品です。

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メフメト・パシャは、スレイマン大帝の臨終にも立ち会うほど、当時の国のトップに近い立ち位置で活躍していました。その後、次の代のスルタン(皇帝)セリム2世の時代になると彼の娘と結婚し、スルタンの次に権力を持つ大宰相という地位にまで昇りつめ、帝国の繁栄を支え続けて政権を担った重要人物です。

そんな彼の業績を労うかのように、モスク内には大量のイズニックタイルが使用されており、美しい青の空間が訪れる人々の心に静寂をもたらします。また、このモスクの壁面にはメッカのカアバ神殿の断片が埋め込まれていることも注目に値します。

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ソクッル・メフメト・パシャ・モスク(Sokullu Mehmet Paşa Camii)

  • 住所:Küçük Ayasofya Mh 34122 İstanbul

おわりに

ブルー・モスクの愛称で親しまれるスルタンアフメット・モスクやローマ帝国時代の遺構であるアヤソフィア博物館、スルタンの居城であったトプカプ宮殿など、イスタンブール旧市街には一日では見て周れないくらい魅力的なスポットが密集しています。時間に余裕があれば、ぜひスィナン作のモスクにも訪れてみてください。きっとイスタンブールの新たなる一面を発見できるはずです。

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記事投稿日:2019/07/11最終更新日:2019/07/11

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