お酒好きな方は必見!意外と知られていないワイン以外のイタリアお酒事情!

イタリアといえばワインで有名ですが、陽気でお酒好きなイタリア人は昔から沢山の種類のお酒を家庭で手作りしたり、購入したお酒をコレクションしたりしています。食後コーヒーを飲んだ後に好みのお酒を選び、食後酒として飲むのが一般的です。スーパーでもワインと同じ様にとても沢山の種類のお酒が陳列されています。

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レストランはもちろん、上の写真の様に各家庭でも沢山のお酒をコレクションし、食後にキュッと飲むのがイタリアンスタイル。とにかく"食"を楽しむイタリア人は、特に沢山食べた日は"食後一杯のお酒"が消化を助けてくれるんだとか。

お酒の種類といっても沢山あり、イタリアでも北から南で飲まれているものも違えば、造られているお酒の製造過程も違います。

今回は数えきれない程沢山あるお酒の中から、イタリア人に愛される特に有名なお酒をご紹介致します。

目次

イタリアで知らない人はいない北イタリア発祥のお酒【グラッパ/Grappa】

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グラッパとはイタリア国内で生産されているブランデーの一種で、ぶどうの搾りかすを発酵させたものを元とした蒸留酒です。

なぜ北イタリア発祥なのか?グラッパはぶどうの搾りかすを使用しているとご説明させて頂きましたが、昔北イタリアでは貧しい農民がワインを作って出来た搾りかすを蒸留し、グラッパを作って飲んでいたと言われています。よって北イタリアでは農民の地酒として飲まれていたことから発祥の元と言われています。

現在グラッパはイタリア全土で作られていますが、西北にあるバッサーノ・デル・グラッパ/Bassano del Grappaと言う町が特産品としてグラッパが有名で、グラッパ博物館もあり多くのグラッパファンの観光地としても有名です。

グラッパはアルコール30〜60度の強いお酒ですが、よく食後酒として老若男女と幅広い年齢層でイタリア人からこよなく愛されています。

レモン風味でスッキリとした口当たり南イタリアマンマのお酒【リモンチェッロ/Limoncello】

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南イタリアは暖かい気候でレモンの生産で有名です。昔、マンマ(ママ、お母さん/Mamma)が家の庭になったレモンを使って作られていたのがリモンチェッロ誕生のキッカケと言われています。

リモンチェッロはレモンの果皮と砂糖で造られたアルコール30〜40度の果実酒で、グラッパ同様に食後酒として飲まれています。イタリアのリモンチェッロは日本の梅酒をイメージして頂けたら、分かりやすいかもしれません。アルコール度数は高いもののスッキリと甘い口当たりで、暑いイタリアの夏場にはキンキンに冷やしたリモンチェッロが人気の食後酒として飲まれてます。

中にはクリームタイプのリモンチェッロもあり、甘くてクリーミーな口当たりでアルコール20度前後まで下がるので、普通のリモンチェッロと比べると飲みやすくなります。

「万能の薬箱」と言われる薬草ベースのお酒【サンブーカ/Sambuca】

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ハーブ類から造られているアルコール30〜40度の蒸留酒です。原料はエルダーの花(エルダフラワー)やリコリス、アリスなどのハーブ類から造られているので、甘いと言うよりかほろ苦い口当たりです。

コーヒー文化のあるイタリアはエスプレッソコーヒーにお酒を入れて飲むカフェコレット/Caffe correttoと言われる飲み方があり、イタリア人がサンブーカをエスプレッソコーヒーに入れて飲んでいるのをよく見かけます。アルコールと相性の良いコーヒーにサンブーカを入れると、ほろ苦さの中にほのかに甘味があり後口スッキリとする、また新しい味になるので興味のある方は試してみて下さい!

コレット/Correttoとは直訳すると『正しい』と言う意味ですが、カフェコレットをイタリアンスタイルで訳すと『コーヒーを修正する、適合させる』と言うちょっと粋のある意味になるます。

トスカーナ地方の代表的な食後酒【ヴィンサント/Vin santo】

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ヴィンサントとは干しぶどうから造られる甘いデザートワインです。トスカーナ地方では"聖なるワイン"と言われ、香ばしい香りで口当たり甘く、また酸味もありデザートと一緒に飲む食後酒としてとても人気です。

またトスカーナ地方で誕生した伝統的なお菓子、カントゥチーニ/Cantucciniはアーモンド風味の硬いビスコッティの一種で、トスカーナ地方に住むほとんどのイタリア人はこのカントゥチーニをヴィンサントに浸して食べながら飲み楽しんでいます。ヴィンサントをたっぷり染み込ませたカントゥチーニと一緒に飲むヴィンサントはまた格段に美味しくなるので、トスカーナ地方に来られた際は一度試してみてはいかがでしょうか?

ちょこっとイタリア語講座:食後酒をオーダー

イタリアに来られるお酒好きな方や興味のある方は、ぜひ本場の食後酒を試してみて下さい!食の都イタリアで沢山食べた日は食後酒が消化を手助けしてくれるかもしれません。食後酒はレストランやバール(軽食喫茶店)で気軽にオーダー出来て、またオーダー方法はシンプルでとても簡単です!

「グラッパ一杯お願いします。」
「ウナ・グラッパ・ペルファヴォーレ/Una grappa per favore.」

食後酒をオーダーされる際は"グラッパ"をお好きな食後酒の名前(リモンチェッロやサンブーカなど...)に変えてオーダー出来ます!

お話好きなイタリア人はもしかしたら陽気に話しかけてくるかもしれませんが、そんな時は"笑顔"で会話は成り立つでしょう!何事もチャレンジで、もっと深くイタリアを知るとまた新しい発見があるかもしれません!

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※この記事は2019年6月に公開したものです。2021年4月に一部修正しました。

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Sachi

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