北方領土に初上陸!択捉島・国後島は自然の絶景たっぷり!温泉・料理・買い物など知られざるその魅力をご紹介します!

択捉島

2018年10月、ビザなし渡航で「北方四島」に行きました!

択捉島(えとろふとう)・国後島(くなしりとう)・色丹島(しこたんとう)・歯舞群島(はぼまいぐんとう)からなる「北方四島」は、なかなか渡航できるチャンスの無い場所です。今回はその中で、「択捉島」と「国後島」の状況をレポートします。

>>「北方領土」について詳しくはこちらをご覧ください(独立行政法人 北方領土問題対策協会)

目次

<択捉島>

<国後島>

1.1 衝撃の出張命令

9月のある日、上司から出張命令がでました。

「ちょっと10月に出張に出てもらえないか?」

月に2回ほどは出張がある私には日常茶飯事のことなので、二つ返事で

「承知しました。日程を教えてください」と返答しました。

数時間後、パソコンに送られてきた行程表を見てびっくり!!

なんと「北方領土」!しかも5日間。

衝撃の出張命令です。

1.2 根室港から択捉島へ、いざ出発!

えとぴりか 船

台風24号が迫る中、まずは北海道東部の根室港に向かいます。2012年就航の「えとぴりか」という船で出港です。

エトピリカ ロゴ

船名の「えとぴりか」をみなさんご存知ですか?

えとぴりかとは、北海道東部で見られる海鳥です。北方四島、特に歯舞群島や国後島で生息し、絶滅危惧種に指定されている貴重な鳥です。北方領土イメージキャラクターのゆるキャラ「エリカちゃん」も、船内でたくさん見かけました!

船内には大浴場も完備。バリアフリー化されている新型船のため、快適に過ごせます。

船内

通常と異なるところが一つ。実は椅子が固定されています。船が揺れた際に散らばらないよう考えられているんですね。

1.3 難所の海域「国後水道」を越えて

船に揺られること数時間、まずは国後沖で入域検査。ロシアからの検査官が乗り込み、身分チェックです。なぜか緊張感が高まる瞬間です。

船室

その後、一昼夜をかけて択捉島を目指します。

地図上ではとても近く見えますが、途中の「国後水道」という海域が曲者。

とても潮が速く、揺れる難所で、しかも後日聞いた話だと、特に今回は風と波が強く揺れた航海だったようです。船に強いとは言えない私は、ひたすら寝るばかり。ただ、日頃の疲れを癒すにはぴったりでした(笑)

2.1 いよいよ上陸!沖縄本島よりも大きな択捉島

まずはじめに、択捉島に上陸しました。「択捉(えとろふ)」とはアイヌの言葉で「岬の多くあるところ」。温泉が豊かに湧く、沖縄本島より大きな島です。

択捉島

こちらは択捉島の中心「紗那(しゃな)」の街中の様子です。一部くたびれた建物もありますが、想像していたよりきれいな建物も多い!

道路も舗装され、カラフルな建物が目立ちます。

2.2 択捉島は温泉天国!

択捉島には活火山がたくさんあるので、温泉が豊かなんだそうです。

温泉施設

また近年、観光にも力を入れており、温泉施設も新たに誕生!今回見学した施設は最近できたもので、とてもきれいです。

露天風呂

露天風呂もありますが、私たちが通常見るものとは違い「公園に突然お風呂」といった感じ。開放感満点です。

2.3 択捉島の昼食は...魚中心のロシア料理

ロシア料理

市内のレストランで、わたくし初体験のロシア料理。日本人にも好まれる味付けで美味しくいただけます。

特に、スープは魚の出汁がよく出ていて絶品!地域がら、お肉よりもお魚中心のメニューが多いようです。

2.4 絶景の秘湯を求めて出発!

午後からは、秘湯へ向けて出発!指臼岳(さしうすだけ)中腹にある温泉施設を目指します。

悪路

気持ちよく車を走らせていると、途中からものすごい悪路に・・・。だから用意されていたバスがこんなに立派だったのかと妙に納得します。

道路というより、少し大きな獣道(笑)をひたすら進むこと1時間。

池

じゃーん!! 山の中に突然、野性味あふれる池が!

滝

うっすら緑がかっているところなんて、中国の秘境「九寨溝(きゅうさいこう)」のミニチュア版といった感じです。

湯量も豊富で、硫黄のにおいが立ち込めていて、まさに「The 温泉」。

【関連記事】中国・九寨溝(神秘の蒼に包まれる "中国最後の秘境")

山の中腹

今回は少し早かったですが、もう2~3週間すると周辺の紅葉も楽しめます。

当日の入浴客はいませんでしたが、現地の方も入りに来る温泉とのこと。入浴には水着が必要なので、次回来るときは忘れないようにしないと。

2.5 豊かな自然の択捉島。山の景色も絶景です

択捉島 紗那を一望

最後は、途中に訪れた山頂付近から。

択捉島一番の町「紗那(しゃな)」を一望し、中央に択捉島最高峰「散布山(ちりっぷさん)」。まるで富士山を思わせる稜線が絶景です。

また、貴重な野鳥もたくさんいるそうなので、北方四島は、鳥好きにはたまらない魅力的な島ですね。

3.1 続いて、国後島に上陸!

国後島

翌日早朝、国後島(くなしりとう)の古釜布(ふるかまっぷ)沖合に到着!

古釜布の沖合

よーく見ると、海鳥がたくさん生息しています!さらに、沖合には沈没船も!

3.2 ヒグマが出ることも...レンジャー同行でハイキング!

案内図

この日は、ストルボフスカヤ自然散策路のハイキングです。片道約4kmの道のりを散策します。

レンジャー

しかも、レンジャーの同行付き!

どうやらヒグマが出没するようで、自由行動はご法度です。

ハイキング

道なき道を進むこと1時間。。。

温泉が湧く川

開けた場所に出てきました。手を入れてみるとなんと・・・温泉!そうなんです、温泉が自噴している川です。

ひとっ風呂といきたいところですが、周りにクマが出るなんて聞いてしまっていると・・・。今回は手だけ温まりました。

海

さらにそこから10分歩くと海に出ます。まさに疲れも吹っ飛ぶ絶景です。

知床半島

海の向こうに見えるのは北海道・知床半島。さらに遠方ですが、景勝地「材木岩」もご覧いただけます。柱状節理がとても美しい絶景です。

そしてさらにさらに驚きが!!

なんと、携帯電話に北海道の電波が入るではありませんか!!

根室を出発して3日間。久しぶりに携帯がスイスイ動くことに感激です!!

3.3 贅沢に海鮮を使った具だくさんのスープで昼食

友好の家

この日の昼食は、日本人とロシア人の友好の家でいただきました。

ランチ

今日のスープは、カニ・エビ・ホタテ・貝などなど、具だくさん。日本で食べたらいくらするんだろうと考えてしまうくらいの豪華なものです。海鮮資源が豊富な地方の、贅沢な料理ですね。

3.4 きらびやかな内装のギリシャ正教会

ギリシャ正教会

こちらは、ギリシャ正教会。2012年に建築されたそうです。

正教会の内部

ご覧の通り、内部はとてもきらびやか!

ちなみに、男性は脱帽、女性はスカーフを借りて髪を隠す必要があります。

3.5 国後島でのお買い物は、、、?

最後は旅のお楽しみ、ショッピングです。

お店

突然ですが、皆さまへ問題です。このお店、どんなお店だかお分かりになりますか?

看板を見ても、外から覗いても、ほとんど分からないため、勇気を出して入ってみると。。。

店内

店内

中は、いたって普通のスーパーでした(笑)

国後島産のお土産は見つけることができませんでしたが、ロシア・韓国・中国産の商品が目立ちます。

どんなものがいいか、目を凝らして探しましたが言葉が読めません・・・。無難にワイン、チョコレートを購入です。

4. 観光地としておすすめできる、択捉島・国後島でした

どちらの島も自然がたっぷり。雄大な景色が楽しめる観光地として、今後ご紹介したい場所です。

近いうちに、多くの方が訪れることができる場所になるといいですね。

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