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【スペインバル】ビール、ワインのつまみには「カタツムリ」をどうぞ。美味しくて爪楊枝が止まりません!!
目次
スペインのバルで出てくるカタツムリとは?
フランスのレストランでは、ブルゴーニュ産の大型カタツムリの「エスカルゴ」が、高級料理としてメニューに載っていますが、スペインのバルで出てくるカタツムリは、皆さんもご存知の、葉っぱや塀にへばりついている普通のカタツムリです。
雨上がりの日などに、片手にスーパーのビニール袋をぶら下げて、棒で草むらをかき分けている人がいたら、それはきっとカタツムリを探しているに違いありません。
今回は、マドリード旧市街の南にある凱旋門、トレド門(Puerta de Toledo)からすぐの所に位置するバル「ロス・カラコーレス」(Los Caracoles)に行って来ました。
1813年から1827年にかけて、フェルナンド7世の命により造られたトレド門から、マヨール広場(Plaza Mayor)に向うトレド通り(Calle de Toledo)に入って、10メートルほど行った左手にあるバルです。
店内に入ると、壁には昔の闘牛のポスターや表彰状が額に入って飾られています。
1982年に創業し、市民に親しまれているロス・カラコーレスは、平日の午前中はまだ閑散としていますが、蚤の市ラストロ(Rastro)からも近いので、毎週日曜は扉が開け放され、人が歩道まであふれ出ています。
奥にちょっとしたテーブル席がありますが、ほとんどの客は手前の椅子もないカウンターのスペースで、わいわい言いながらカタツムリを食べるのです。カウンターの中のごっつい顔のおじさん2人が客の応対をしますが、愛想は決して悪くありません。
カウンターの片隅には大きなガスコンロが置かれ、真ん中に木のしゃもじを突き立てた、まるで洗面器のような鍋に、スパイスをきかせたカタツムリがじっくりと煮込まれています。日曜になると、このガスコンロが3台、4台と置かれます。
小皿に盛られたカタツムリを食べるには、少し前まではワインのコルクにいっぱい刺さった針を使っていました。危険ということで針は禁止になり、爪楊枝が使われます。
「角出せ、槍出せ、頭出せ♪」槍は出ていませんが、頭と角が出ています!恨みがましくこちらをにらんでいるようで、手を延ばすのに勇気がいります。
食べるときは優しくゆっくり
爪楊枝を身に刺して引っ張るだけだと、身が途中で切れてしまいます。「このヘタクソが!」「ほら、回して、回して!」と周りから罵声が飛んできますよ。
殻を持った手と、身を刺した爪楊枝を持った手を、逆方向に根気よく、ゆっくり優しく回していくと、最後はつるりと出てきて、くるりと身にくっつきます。そう、サザエの身をきれいに出す時と同じ要領です。
シンプルな味付けからアレンジしたものまで
スペインのバルに入ると、オリーブ漬けやオムレツは、必ずといっていいほど置いてありますが、カタツムリはどこのバルでも食べられるというものではありません。
また、カタツムリを出すバルでも、味付けはバルそれぞれ違います。ニンニクや唐辛子が入っていたり、生ハムを入れるバルもあります。
今回のロス・カラコーレスは、カタツムリの旨味を損なわないよう、シンプルに粉末のパプリカ中心の味付けです。
Los Caracoles
■営業時間 : (火~金)9:00-15:30 / 18:30-22:30 (土)10:00-16:00 / 19:00-23:00 (日)10:00-15:30
■定休日 : 月曜
■住所 : Calle de Toledo, 106, 28005 Madrid
■電話 : 913-664-246
■HP : https://loscaracoles.negocio.site/
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佐々晶子
- 30年間スペインのマドリッド暮らしで、観光ガイドをしています。ガイドブックには載っていない、パック旅行では行かない、私も知りたい、そんないいこと、いい所を皆さんにご紹介。