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地元の人との交流を楽しむ!アムステルダムのフォンデルパーク
フォンデルパークは地元の人にも観光客にも愛されている、アムステルダム最大の公園です。緑豊かな自然環境、由緒ある建造物、イベントやアクティビティなど、フォンデルパークの魅力をご紹介します。
目次
アムステルダムの緑の空間
フォンデルパークはアムステルダム中心部にある都市公園で、年間来園者数は1,000万人にのぼります。ランニングやヨガ、犬の散歩などで習慣的に足を運ぶ人もいれば、コンサートやワークショップ、結婚パーティーなどの機会に利用する人もいます。繁華街のライツェ広場やミュージアム広場に隣接しているため、観光客にも人気のスポットです。
型にはまらないのがダッチスタイル
フォンデルパークの人気の理由は、自由な雰囲気です。サイクリングやマラソン、サッカー、テニスなどのスポーツはもちろん、ピクニックにパーティー、スケッチ、釣り、乗馬、写真やダンスのレッスンまで、アイディアの数だけ楽しみ方があります。
木と木の間にスラックラインを張って綱渡りをしたり、晴れの日には水着で日光浴をする人もいます。冬になれば凍った池が天然のスケート場になり、スケートやソリ、アイスホッケーをして遊べます。
凍った池でスケートを楽しむ人たち
フォンデルパークはオランダの国家遺産
1865年に開園したフォンデルパークには、歴史的建造物が数多く点在しています。旧公園管理事務所や、池面に浮かぶ優雅な音楽堂は、公園デザインを手がけた建築家ヤン・ゾッハーが設計したものです。
19世紀建造の橋や、南口の錬鉄ゲートも、オランダの国家遺産(Rijksmonument)に指定されています。
用途を変えて新しく甦った国家遺産もあります。かつての公園管理人宿泊所は幼稚園に、家政学校はユースホステルに、上流階級の娯楽施設パビリオンはレストランやメディアセンターに改装され再利用されています。
1881年建造のフォンデルパーク・パビリオン (Vondelparkpaviljoen)
自然と人間との調和を実現
生い茂る木々、小道、池、季節を知らせる花たち。フォンデルパークの自然は、散策するたびに新しい表情を見せてくれます。野生動物の生息地や繁殖地も保護され、キツツキやクロウタドリ、ウサギ、ハリネズミ、蝶、カエル、サラマンダー、カメ、魚と、様々な生き物が暮らしています。
春先になると、日本では珍しいエジプトガンやバンの子育ても眺められます。住みよい環境のせいか、野生化したインコが樹洞に住み着いたり、都会で探すのが難しいはずのシュバシコウ(赤いクチバシのコウノトリ)までもが営巣しています。
2018年にはシュバシコウに5羽のヒナが誕生しました。
地元の人と交流できる場所
フォンデルパークでは年間を通して数多くのイベントが開催されています。ウォーキングやワークアウトのグループレッスンが行われていたり、約20kmをインラインスケートで走る「フライデーナイトスケート」のスタート・ゴール地点にもなっています。
スケッチや写真撮影のワークショップもあり、Vondel CSのメディアカフェで開催されている展覧会では、オランダのアートシーンに触れられます。
近年では毎年11月2日の万霊節に、ロウソクを灯した小船を池に浮かべる、灯籠流しのようなイベントも開催されています。誰でも無料で参加できるので、オランダの「送り火」に興味のある方はぜひ足を運んでみてください。
園内がフリーマーケットで埋め尽くされる4月27日の国王誕生日や、野外劇場のライブミュージックやダンスを無料で楽しめる5月から9月は、フォンデルパークが最も賑わう季節です。
近くのマーケットで食材を買ってピクニックをしたり、フットサルに飛び入り参加したり、芝生に寝転がって青空を眺めたり、地元の人と一緒に自由な時間をすごしてみてください。
国王誕生日のフリーマーケット
フォンデルパークへのアクセス
住所:Vondelpark, 1071 AA Amsterdam
トラム1,2,5,7,11,12,19番 Leidseplein下車徒歩4分
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Kayo Temel
- オランダ在住。アムステルダムの美術アカデミーで絵画を学び、イラストレーターとして活動中。20年の在蘭経験を活かして、オランダを満喫するためのローカルな情報をお届けします。