"ブラジルのスイス"として知られるカンポス・ド・ジョルダンに行ってみよう

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ブラジルのスイス?!カンポス・ド・ジョルダン

カンポス・ド・ジョルダン(Campos do Jordão)はサンパウロ市から北東に180キロほどの場所に位置する、ブラジルで最も標高の高い都市です(標高1,628メートル)。

「ブラジルのスイス」としても知られるこの都市には、特に秋から冬にかけて多くの観光客が訪れます。サンパウロ市からのアクセスは車かバスが一般的です。バスは市内の遠距離バス乗り場から日に数本出ており、3時間半ほどで両都市を結んでいます。

車でカンポス・ド・ジョルダンに到着するとまず出迎えてくれるのはスイス風のとんがり屋根のゲート。ゲートを通って市内に入ると建物はほぼ全てスイス風!まるでヨーロッパの街にいるかのような錯覚を覚えます。ここはブラジルの富裕層が豪華な別荘を構えていることでも知られています。サンパウロ州知事の冬の邸宅で、一部はミュージアムとして一般公開されているパラシオ・ボア・ヴィスタ(Palácio Boa Vista)もあります。

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家族連れにおすすめのコテージ

カンポス・ド・ジョルダンは標高が高いので空気がとても澄んでいます。大気汚染がひどいサンパウロから来ると、澄んだ空気の美味しさが身にしみます。かつてこの地には結核の治療病棟があり、結核患者たちが多く訪れました。結核の治療法が進歩すると療養のために訪れる人口は減り、特に1960年代以降に観光産業が街の主要産業となりました。

現在では年間を通して音楽、グルメ、アートなどの様々な催しが行われ、国内はもとより海外からも多くの観光客を引き寄せています。

観光地なので、ホテル、コテージ、B&Bなど宿泊のオプションは数多くあります。豪華別荘を一軒借りることも可能です。ブラジルのスイスでセレブ気分を味合うのも悪くないかもしれませんね!

私が泊まったのはポウザーダ・アウト・ダ・ボア・ビスタ(Pousada Verde Alto da Boa Vista https://www.pousadacamposdojordaoabv.com.br) というコテージです。高台の広い敷地内に数件のコテージが建てられた、とても気持ちの良い空間です。コテージのデッキに出ると、青々と茂る木々と、遮るもののない青空が広がります。宿泊客をお出迎えをしてくれるのは、セントバーナード犬!

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コテージには暖炉が備え付けられています。装飾ではなく、まきをくべて火を焚く本当の暖炉です。私たちが訪れた5月下旬はブラジルでは秋。カンポス・ド・ジョルダンでは朝晩がかなり冷え込んだので、実際に暖炉を使って部屋を暖めました。

このポウザーダ(ポルトガル語で宿の意味)は朝食も充実していて、子供のための遊具も揃っているので家族連れにおすすめです。

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カンポス・ド・ジョルダンに生えているパラナ松とは?

カンポス・ド・ジョルダンの豊かな自然で特に目につくのは、傘のように枝を広げた大木、パラナ松(ブラジル松、とも呼ばれます)。正式名はアロウカリアです。冬はピニョン(pinhão)と呼ばれるパラナ松の実のシーズンで、サンパウロ市内のスーパーでも売られます。実はスープにしたり、お菓子にしたりと、いろんな調理方法がありますが、ただ塩ゆでするだけでも美味しくいただけます。松の実、というと小さいものをイメージしがちですが、ピニョンは大人の親指くらいあり硬い茶色の皮に包まれています。

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市内のレストランでピニョンのガーリックソテーをいただきました。ホクホクしていて、オリーブオイル、ガーリック、イタリアンパセリとの相性も良く、オードブルに最適!

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観光列車に乗ってみよう

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カンポス・ド・ジョルダンで欠かせないのが観光列車、トレン・ド・ミランチ(Trem do Mirante)です。列車は繁華街のヴィラ・カピバリ(Vila Capivari)から発車し、隣町のサント・アントニオ・ド・ピニャル(Santo Antônio do Pinhal)まで30分ほど走行します。市内を抜けるとカンポス・ド・ジョルダンが位置するセハ・ダ・マンチケイラ山脈をひたすら登り続けます。この山脈はサンパウロ州、ミナスジェライス州、リオデジャネイロ州にまたがっています。車窓から見える手つかずの森や鳥を楽しんでいると、時折、視界が広けて眼下に波うつような緑の山脈が広がります。

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終着駅は標高1,161メートルの場所にあります。カフェとお土産屋が併設したこじんまりとした風情ある駅でした。線路が一本しかないため、列車を回転式の線路に載せて二人がかりで手動で列車の進行方向を変えます。

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カンポス・ド・ジョルダンの名物とは?

観光地だけあって、市内には数多くのレストランやお土産店が点在しています。この土地の名物といえば、まずはチーズフォンドュ。どの店でも必ずと言っていいほどメニューに載っています。お次はビールのメーカー、バーデンバーデン(Baden Baden)。カンポス・ド・ジョルダンに工場があり、繁華街のヴィラ・カピバリ(Vila Capivari)にはレストランを構えています。レストランでは新鮮なビールにドイツ料理、そしてもちろんフォンドュもあります(http://www.obadenbaden.com.br)。
店内で売られているオリジナルグッズはお土産として人気です。

そして欠かせない特産品がチョコレート。老舗からヨーロッパで修行を積んだショコラティエの店まで数多くのチョコレートショップがあり、バラエティに富んだチョコを楽しむことができます。

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織田典子

パリで6年半過ごした後、結婚を機に2011年からサンパウロで暮らしています。二女の母。夫と共に立ち上げたEbisu Filmesの映像製作プロジェクトに関わりながら、10年以上続けているヨガを広める活動をしています。

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