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復興まだ遠い、南三陸地方を訪れる・・・
2011年3月11日、東日本大震災により甚大な被害を受けた南三陸地方に行って参りました。震災から約7年、東北から離れた地方ではマスコミ等で取り上げられる機会も減り、"もうだいぶ普通の生活に戻ってきつつあるだろう・・・"と恥ずかしながら思っておりましたが、実際現地に行って見ると復興までまだ遠い、と思ったのが第一印象でした。
今回まず訪れた所は岩手県陸前高田市。三陸地方での中核都市で西の唐桑半島と東の広田半島という景勝地を持ち風光明媚な町でした。そこが一転地震の津波により一気にまちが流されてしまいました。岩手県内では一番被害が大きかった所です。町の目抜き通りを通る国道45号線。
元々は道の両側に建物が立ち並んでいたものが、今は土地を造成しているような場所が広がります。ここに来て初めて"残った建物を壊し終わり今から造成という段階で、まだまだもとに戻るまでには時間がかかるだろう・・・"と思いました。震災から7年たってもこの状態ですから、被害の甚大さを身をもって感じます。
震災の象徴、奇石の一本松。殆どの木が津波により流されたにも関わらず、1本だけ奇跡的に残ったことからこの様な名前が付けられました。
元々、三陸地方は観光素材も多く、観光客も多かった所。今は復興の足掛かりとして観光産業に携わる人たちが一生懸命頑張っています。陸前高田を後に大船渡市へ北上します。三陸鉄道南リアス線大船渡駅前には"かもめテラス"があります。
ここは"かもめの玉子"で有名なさいとう製菓さんの建物であり、店内では名物の"かもめの玉子"の他、いろんなお菓子を購入する事が出来ます。お菓子の製造現場も見ることが出来、とても楽しい時間を過ごすことが出来ます。
昼食は三陸の海の幸を頂きました。場所は"海の幸ふるまいセンター"さん。三陸沖の海産物やお土産も販売しており、その場で選んだお魚をお刺身や焼いて食べることが出来ます。この日はホタテと牡蠣を焼いて頂きましたが、身が肉厚でとても美味しかったです。
昼食の後は、三陸鉄道南リアス線盛駅(さかりえき)へ。盛駅から南方面は震災により代替バスとなっています。ここから先は復旧の予定は無く、今後もバスで運行するとの事でした。
盛駅より釜石へ鉄道の旅を味わいます。
盛駅から釜石まで約40km。60分ほどのローカル線の旅。車窓からの景色は太平洋のダイナミックな風景と複雑なリアス式海岸のコントラストが旅情を引き立てます。釜石から先、宮古まではJR山田線で現在運休中。宮古から久慈までは北リアス線として運行され、三陸鉄道は好評を博しています。
2019年ラグビーワールドカップが行われる釜石市。最近社名変更を発表した新日鐵住金釜石製鉄所もあります。
今回、陸前高田市から宮古市まで岩手県の三陸地方を訪問しましたが、復興に対する認識が甘く見る景色全てが衝撃的でした。しかし、この現実を忘れることなく現地の方は一生懸命復興の為、現地を盛り上げる努力を至る所で感じとても感動しました。もう震災から7年、この地方から遠い場所に住んでいると募金意識も低くなり段々記憶から忘れ去られていこうとしています。景色が美しく、食べ物もおいしく、人も優しい岩手県三陸地方。復興の一助になれる様地元の人に喜ばれるような事をこれからやっていきたい・・・と思った今回の旅でした。
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ながさき
- 旅行業界27年目、国内旅行が得意です。