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女神ディアナがモチーフの幻想的な装飾が美しい、アンリ2世の愛妾ディアーヌの城「アネット城」
Bonjour!
ヨーロッパでやってみたい事といえば古城めぐり!フランスではパリ周辺のベルサイユ宮殿やフォンテーヌブロー城をはじめ、ロワール川渓谷のシュノンソー城やアンボワーズ城など、一度は訪れてみたい美しい古城がたくさんあります。今回はそんなフランスの古城の中でもパリから日帰りで行けるちょっぴりユニークなお城、アネット城(château d'Anet)を紹介します。
※当記事は、2018年5月に執筆したものです。
目次
- アンリ2世から愛妾ディアーヌ・ド・ポワチエに贈られたアネット城
- 20才年上にも関わらずアンリ2世を虜にした美魔女ディアーヌ・ド・ポワチエ
- 幻想的な女神ディアナのモチーフが見どころのルネッサンス建築
- おまけ。アネット城の真正面でゆったりランチできる穴場レストラン
アンリ2世から愛妾ディアーヌ・ド・ポワチエに贈られたアネット城
アネット城はその名の通り、パリから車で2時間程度の所にあるアネット(Anet)の街にある小さなお城です。元々は城塞だったのですが、16世紀半ば当時のフランス王アンリ2世(Henri II)によって愛妾ディアーヌ・ド・ポワチエ(Diane de Poitiers)に贈られます。その後、文化的センスの高いこの愛妾の手によって改装されたため、アネット城は小さいながらも独特のファンタジーのような雰囲気を持つお城となりました。
(閑静なアネットの街。人も少なくゆったりした時間が流れる。)
20才年上にも関わらずアンリ2世を虜にした美魔女ディアーヌ・ド・ポワチエ
ディアーヌ・ド・ポワチエはとても美しい女性だったそうです。さらに政治にも参加するほどの強く賢い女性でアンリ2世からは絶大な信頼を寄せられており、正妻カトリーヌ・ドゥ・メディシスは長年嫉妬に苦められたのだとか。この辺りの愛憎劇は日本の有名クイズ番組で特集された事もあるので知っている方もいるかもしれませんね。
そんな王をも虜にした美貌のディアーヌ・ド・ポワチエですが、年齢はなんとアンリ2世より20歳も年上でした。しかしながら年をとってからも金を水に溶かして飲むなどの美容法で美しさを保っていたそう。現代でいうところの美魔女ですね。
ちなみに現在のフランス大統領夫人も大統領より20歳以上年上。今も昔もフランス人の年の差恋愛への抵抗のなさは変わっていませんね!
(ディアーヌ・ド・ポワチエがモデル?アネット城庭園の美しいディアナ像)
幻想的な女神ディアナのモチーフが見どころのルネッサンス建築
元々は王の家庭教師だったディアーヌ・ド・ポワチエが愛妾となったのは彼女が39歳の時。その翌年からアネット城の改築に取りかかります。ディアーヌ・ド・ポワチエは芸術への造詣が深く改築には当時の最高の建築家を起用して行われました。
ディアーヌ(Diane)とは英語ではディアナ(Diana)。つまり、ローマ神話に出てくるディアナ神の事です。ディアナ神は狩猟と月の神なので通常猟犬や鹿を従え弓を持った姿で描かれます。ディアーヌ・ド・ポワチエは自らを神話のディアナになぞらえ、アネット城のデザインにはディアナ神や雄鹿、猟犬の他、ディアナ神のシンボルである三日月を用いました。三つの三日月を組み合わせたディアーヌ・ド・ポワチエのシンボルマークは城内のあちこちで見ることができます。
これらの神話モチーフの効果でアネット城はどこかファンタジーのお城のような不思議な雰囲気を醸し出しています。
(遠くからでも目を引く城門の大鹿と猟犬。かなりファンタジックなデザイン。)
(正門上部にもディアナ神と大鹿のレリーフが。この大鹿はアンリ2世を表しているという説も。)
正門をくぐり中庭へ。中庭では礼拝堂や広大な庭園、居城の一部を見ることができます。居城はかつてはU字型だったそうですが、フランス革命等で破損され現在は一部が残るのみとなっています。アネット城の内部見学は時間の決まったガイドツアーという形で行われています。入口で入場料を払い、礼拝堂や庭園を見学しながらぶらぶらしているとすぐにガイドツアー出発の時間になりました。
城内ではかつてのディアーヌ・ド・ポワチエの寝室やサロンをガイドの説明付きで見学する事ができます。また展示されている日用品や肖像画、書簡を見ながらガイドが当時のエピソードと共に楽しむ事ができます。内部での写真撮影は禁止されているので写真はないのですが、ルネッサンス様式のとてもゴージャスなお部屋でした。
(写真右手が居城。居城はフランス革命などで破壊されており現在は一部が残るのみ。)
(敷地内にある礼拝堂は厳かな雰囲気。)
(天井と床のデザインが一対となった美しい礼拝堂は一見の価値有り!)
おまけ。アネット城の真正面でゆったりランチできる穴場レストラン
アネットは小さな街ですのでゆったりとした午後を過ごす事ができます。そんな午後のランチにぴったりなのがレストラン ル・マノワール・ダネット。こちらでは地元の市場で仕入れた食材を使ったランチコース(27€(=約3,300円)〜)をアネット城の真正面のテラス席で楽しめる穴場です。アネット城を訪れた際には是非立ち寄ってみてくださいね。
(アネット城真正面の特等席テラスでゆっくりランチコースが頂けます)
アネット城(château d'Anet)
2 Place du Château, 28260 Anet
レストラン ル・マノワール・ダネット(Le Manoir d'Anet)
3 Place du Château, 28260 Anet
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N.L.Paris
- パリ在住約10年。美味しいものとお酒が大好き。超B級グルメから高級店まで地道に研究しています。グルメ情報メインのブログ&インスタも。→→→ nightlifeparis.hatenablog.com
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