「美術館」と言うと敷居が高い上にちょっと退屈......というイメージを持つ人も少なくありませんが、日本全国にはロケーションや建築などに恵まれた個性豊かな美術館がたくさんあります。

芸術に馴染みのない人や、初めの人でも楽しめるように展示方法を工夫しているところも多く、これまで抱いていた美術館のイメージが覆されるはず。

そこで今回の記事では、全国にあるおすすめ美術館とその魅力を紹介していきます！

東北のおすすめ美術館

東北には江戸後期の浮世絵師・歌川広重の作品を数多く収蔵している「広重美術館（山形県）」や、スペインの巨匠サルバドール・ダリの作品約350点を収蔵している世界で3館目の常設美術館「諸橋近代美術館（福島県）」などのほかにも、個性豊かな美術館がたくさんあります。

1.　青森県立美術館

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日本最大級の縄文集落跡「三内丸山縄文遺跡」の隣にあるのが、建築家・青木淳氏が設計した「青森県立美術館」。

若者を中心に絶大な人気を誇る奈良美智氏や棟方志功氏、寺山修司氏など、青森県出身の芸術家の作品が一部屋ずつ展示されています。

見どころは常設展示室から続く屋外トレンチに設置された奈良美智氏の作品「あおもり犬」。高さ8.5mの巨大な白い犬はポストカードなどで目にしたことがある人も多いはず。展示されている作品はもちろん、建物や空間からもアートを感じられる美術館です。

2.　十和田市現代美術館

photo by Sorasi photograph

青森県立美術館と並ぶ青森の2大アートスポットのひとつ、「十和田市現代美術館」。草間彌生氏やロン・ミュエクといった世界的に有名なアーティストの常設展示作品が鑑賞できる美術館です。

「アートを通した新しい体験を提供する開かれた施設」というコンセプトの通り、奈良美智氏、チェ・ジョンファなどの現代アート作品が屋外に多数展示されているのが特徴です。

関東のおすすめ美術館

東京、神奈川をはじめとする関東には、建築的にも価値のある美術館や大自然のロケーションを活かした美術館まで、多様な美術館が数多くそろっています。

3.　国立新美術館

六本木にある日本を代表する美術館のひとつです。日本で5館目の国立美術館として2007年にオープンしました。

建築家・黒川紀章氏が設計を手掛けていて、建築物としても圧倒的な美しさを誇ります。コレクションは収蔵せず、国内最大級の展示スペースでは、多彩な展覧会が次々と企画されているのも特徴です。

4.　東京都庭園美術館

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「東京都庭園美術館」は、アール・デコ様式が美しい「旧朝香宮邸」を活かしてそのまま公開している都立美術館です。

ルネ・ラリックやアンリ・ラパンが手がけた玄関や大客室、大食堂などのモダンで優美な内装が訪れた人を魅了します。

5.　21_21 design sight

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六本木の複合施設「東京ミッドタウン」内に作られた、デザイン専門の美術館です。建物の設計を手掛けたのは世界的な建築家・安藤忠雄氏で、三宅一生氏、佐藤卓氏、深澤直人氏といった日本のデザイン界を牽引する3人をディレクターとして迎えて、デザインへの理解と関心を育む展覧会などを行っています。

6.　箱根 彫刻の森美術館

1969年に創設された野外美術館です。箱根の雄大な自然に囲まれた7万㎡の広大な敷地には、ロダン、ムーア、ミロといった巨匠の作品が約120点展示されていて、森林浴を楽しみながら芸術作品と触れ合えます。ピカソ館をはじめとする5つの室内展示もおすすめです。

7.　馬頭広重美術館

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日本を代表する建築家・隈研吾氏が手がけた、栃木県那珂川町の町立美術館です。浮世絵師・歌川広重の版画や肉筆画をはじめ、川村清雄などの作品が展示されています。

地元産の八溝杉を使った格子で包まれた建物と、周辺の自然との調和は見事な美しさです。

関西のおすすめ美術館

関西には赤レンガのレトロな建物が登録有形文化財にも指定されている「姫路市立美術館」や、建築家・黒川紀章氏が設計した「入江泰吉記念奈良市写真美術館」の他にも、見応え満点の場所が多数存在します。

8.　国立国際美術館

「国立国際美術館」は、大阪の文化や芸術の中心地「中之島」にある、世界的に珍しい完全地下型の美術館です。

入り口にある銀色のゲートは「竹の生命力と現代美術の発展・成長」をイメージしていて、斬新な外観が目を引きます。

9.　アサヒビール大山崎山荘美術館

photo by Lisa Pinehill

京都府と大阪府の境にある天王山の山腹に位置する美術館。大正から昭和にかけて活躍した実業家・加賀正太郎氏が建てた「本館」、世界的建築家・安藤忠雄氏が設計した「地中館」と「山手館」の3つの建物で構成されていて、クロード・モネの「睡蓮」をはじめ、多数の近現代美術が展示されています。

四国のおすすめ美術館

日本屈指のアートスポットとして世界的にも注目されている四国。瀬戸内海に浮かぶ島々は「瀬戸内海国際芸術祭」の舞台にもなっていて、アート施設や作品に触れ合うことができる人気のエリアです。

10.　地中美術館

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香川県直島にある巨匠・安藤忠雄氏が設計した「地中美術館」。構想の段階からアーティストが意見をぶつけ合いながら作り上げた美術館で、自然の景観を損なわないような工夫が随所に凝らされており、建物自体が芸術作品といっても過言ではありません。

11.　豊島美術館

photo by Kentaro Ohno

建築家・西沢立衛とアーティスト・内藤礼が手掛けた、香川県豊島にある美術館です。丘陵地の棚田の中に建てられた白いドーム状の美術館は、上空から見た形状が水滴をモチーフにしていて、海外からも高い評価を受けています。

九州のおすすめ美術館

九州には世界唯一のアジア美術専門の美術館や、世界各国の彫刻作品を五感で楽しむことができる野外美術館など、バリエーション豊かな美術館がたくさんあります。

12.　長崎県美術館

photo by nachans

「長崎水辺の森公園」に隣接した美術館です。ピカソやダリの作品をはじめ、長崎ゆかりの美術やスペイン美術のコレクションが多数収蔵されていて、館内のミュージアムショップではスペイン国立プラド美術館グッズが国内で唯一販売されています。

日本各地には、収蔵品はもちろんのこと、建造物にも工夫を凝らした魅力的な美術館が点在しています。上記の内容を参考にして、ぜひ日本のおすすめの美術館に足を運んでみてくださいね。