昭和30年代の商店街が、廃校となった小学校の中に復活！

こんにちは！たびこふれ編集部のシンジーノです。

岩手県花巻に「オトナの秘密アジト」あり！

その"オトナの秘密アジト"は岩手県花巻市で廃校となった花巻市立前田小学校の中にあります。
その名も「昭和の学校」！

本当の意味で下駄箱です。

入口入ってすぐ右に駄菓子屋があります。実際に買えますよ。

ハンドルで絞る洗濯機（右にかごが付いてるやつ）子供の頃、家にもありました。

このミゼット、ちゃんと走るそうです。

なぜ「昭和の学校」は廃校の中に作られたのか？

その答えは次の白板に書いてあります。

こちらが「昭和の学校」校長先生の照井　正勝さんです。

この学校は照井校長と女性スタッフの2人だけで運営されています。照井校長は、もともと学校の先生だったわけではなく、若い頃から20種類以上の仕事をされていたそうです。いつの頃からか地元花巻の地域起こしをしたいと思うようになりましたが、資金が少なかった為、空き施設の有効活用を思いたったそうです。この昭和の遺産達は20年以上かけてたったひとりでコツコツと収集してきて、現在10万点が展示されていますが、実際には20万点以上コレクションがあるそうです。開校当初はお客さんや応援者も少なく、運営が苦しい時期もあったそうですが、口コミなどで広まり、繰り返し来校する人たちも増えて最近ようやく軌道に乗ってきたそうです。

では学校の廊下を歩き始めてみましょう。

う～ん、なんとも学校っぽいですね。見学順路はこの最初の通路でいつも渋滞が起こるようです。通路の両側に昭和が詰まっています。・・・しかし・・・これも序章に過ぎないことが後でわかります。

ここ、ちょっと苦い薬の匂いがするんです。本物の薬が置いてありました（売ってはいません）

昭和といえばホーローの看板ですね。

量が多くて展示しきれないそうです。（たしかにちょっとごちゃごちゃしてる（笑））

昭和30年当時の価格例です。

これで終わりか？と思いきや、「昭和の学校」のメインは2階にありました。2階に上がってみましょう。

2階には商店街が20軒以上連なっていました。

正に「3丁目の夕日」のような世界が広がっていました。

小路の突きあたりにはラーメン屋が・・・

カメラ屋さん。これだけでひとつの博物館になりそうです。

ブロマイド屋さんです。

お茶屋さん

割れたガラスをテープで貼ってましたね～。映画黄金期のポスターも。

邦画の対面には洋画のポスターも。

こんなたばこ屋さん、ありましたね～

雑貨屋さん。おばあちゃんが出てきそうです。

お茶の間とちゃぶ台といえば・・・「巨人の星」ですよね。

床屋さん。これを見て横溝正史の金田一耕助シリーズを思い出すのは私だけ・・・？

瀬戸物屋さん。

これは・・・小間物屋？

昔はスーパーなんかなくってこんな雑貨屋さんでなんでも売ってましたね。

洋品屋さんです。カンコー学生服、懐かし～い！

「つるしの服」って言ってましたね。既製品とか古着の意味ですよね。

本屋さんです。こういう本の置き方、されてた、されてた！

レコード店です。

照井校長が「この学校をやっていてよかったなあ」と感じる時は、お客さんが団体で来られて見学中に、2階から笑い声が聞こえることがあるそうです。きっとお友達同士で、あの頃の懐かしい気持ちにもどって笑いが起こるのでしょう。ある時はシニアのお客さんが来られた時、2階のステレオで舟木一夫の「高校三年生」をかけたりすることもあるそうです。そうしたらお客さん全員で大合唱になるそうです。お客さんがこの「昭和の学校」を楽しんでくれている、そう感じる時、「この学校を作ってよかったなあ」としみじみ感じるそうです。

この場所で「高校三年生」かけたそうです。涙ものです。

展示物が多くて時間内に見ることが出来ず、一旦は団体ツアーで来て、後日自分だけで訪れるリピーターも増えているようです。また懐かしい昭和というと50代以上というイメージがありますが、20代～30代のお客さまも増えているそうです。

また照井校長は地域がもっと賑やかになるようにと、新たな取組みもされています。それは地元の子供たちが遊ぶことができる「沢」を作っているそうです（それも自腹で）照井校長がひとりで立ち上げたこの「昭和の学校」これからもずっと続いてほしいと思います。私もどっぷりの昭和の空間に浸って豊かでしあわせな時間を過ごすことができました。照井校長、ありがとうございました！

照井校長のメッセージです。

玄関の自動販売機も昭和の学校ヴァージョンでした。

昭和の学校の公式サイトはコチラ