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ブラジルのスーパーマーケットって?
ブラジルで生鮮食品や日用雑貨を買う際便利なのが、Mercado(スーパー)である。
もちろん生鮮食品は曜日ごとに各Rua(通り)で行われているFeira(青空市場)を利用するのも良いが、開催曜日が限られている事と時間帯の兼ね合いがあるので都合があえばの話だ。(FeiraはRuaで週に1回、朝早くから午後2時頃まで開催)
ブラジルの大手スーパーPão de açucarはサンパウロに本社を置き、国内に7つのブランドを展開している(国内で1,015店舗を運営)。名前の由来は勿論リオ・デ・ジャネイロの名所パォン・ジ・アスーカルから来ている。各地域によって営業時間は異なり治安の良い場所では24時間営業の店舗もあるが、買い物はなるべく明るいうちに済ませておくのがこの国での良識だ。
まず、中に入るとずらりと野菜や果物が陳列してある、ここで注意したいのは野菜・果物の買い方だ。基本は全てkg単位での計算となるため、たとえば玉ねぎ2個、キャベツ3個を買うときはそれぞれビニール袋に分別して入れることが必要だ。最後にレジでそれぞれのkgを測り合計が出るようになっている。要は同じ野菜や果物は袋に入れてレジに持っていけばよいのだ。スーパーによってはその場でkgを計り、金額をシールで貼ってくれるところもある。このシールがないとせっかく並んだレジでもう一度測りなおしに行かなければならない。日本と違って1パックいくらという概念はないのだ。(そもそも同じ大きさで同じ容量のそろった野菜や果物など無いのだ!)
ヨーロッパからの移民が多いため、チーズの種類は豊富でしかも安い。日本では高級部類に入る品物が安価で買えることはありがたい。そして、チーズのある近くには必ずワインが陳列されている。
嬉しいことにここPão de açucarのVinho(ワイン)のラインナップは、ブラジルのみだけではなく隣国アルゼンチンやチリのワインも取り揃えている。ラベルや種類を見るだけでも楽しくてついつい長居してしまうこのコーナー、この日はアルゼンチンワインがPromoção(バーゲン)でお買い得だったので購入。
空港や土産物屋では高い値段がついてしまうワインもスーパーだと安価で買えるので、利用している旅行者も多いそうだ。(コーヒー豆や石鹸、お菓子なども土産物屋で買うよりは安いので上手く利用しよう)
そして、肉のコーナーは言うまでも無く、分厚く赤身が多い。牛、豚、羊、鳥とそろっている。日本人が好む霜降り肉は、ここでは好まれないので陳列すらない。そしてすき焼き用などの薄い肉もない。頼みたい場合は行きつけの肉屋に行って「Poderia cortar bem fino?」(薄く切っていただけますか?)とお願いしなければならない。そして、この国では薄いという概念は1cmくらいなのだ。それ以下は存在しないようだ。しょうがなく自分で切ることになるだろう。勿論、日本食屋では薄く切った肉やYakult牛といったもともと薄く切ってある高級肉を買うことができる。
日本ではちょっと見ないなぁという代物がBacalhau(干し鱈)とPalmito(ヤシの若芽)だ。このBacalhau(発音:バカリャウ)は日系移民が当時、魚屋で「魚をくれ」といっても通じなかったので「バカヤローもういい!」と腹をたてて帰り際に言ったら、これが出てきたという逸話がある。もともとはポルトガル移民がブラジルに持ってきた食材で、鱈を保存するために塩をつけて干したものだ。ちなみに料理に使う際には、半日掛けて塩抜きしないと食べられないほどしょっぱい。
そしてPalmito(発音:パウミット)はサラダには欠かせない。このパウミット椰子は近年伐採が禁じられている地区もある。なんでも、アマゾンパウミットというオリジナルの種は新芽を採ると枯れ、新たに成木を育てるには10年の年月を要するそうだ。現在、食用には他種の椰子の新芽を用いていることが多いそうだ。(ププンヤやアサイーの新芽など)
日用雑貨も豊富で日本と比べると多様なトングがある。
最後にレジに並んでそれぞれ測ってもらうと必ず聞かれるのが「Nota paulista?」と聞かれる。(サンパウロ州に居るなら)これは税金還付システムの一環で住民だとCPFという11桁番号を言うのだが、旅行者にとってはなんら関係のないことなので「Não precisa」(必要ありません)と答えればよい。ちなみに「Não」だけでも通じる、何も言わないとレジを待たせてしまうので勇気をだして言ってみよう。そして、このスーパーはたまにエコのために買い物袋を支給しない時期もあるので、買い物をする際はバックを持っていこう。ブラジルのビニール袋は粗雑ですぐ破れるので、買い物袋を持っていって損はない。
◆大手スーパーPão de açucarのサイト(前もって品揃えなどを調べる際に便利)↓
http://www.paodeacucar.com.br/
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マンゲイラ靖子
- 2012年よりブラジル在住。 Samba命!リオ1回、サンパウロ6回、(浅草9回)のCarnaval出場経験を持つ。現在は夫と猫3匹とでSP州に暮らし、主に日系コミュニティでの仕事に携わる。 より深いブラジル情報を発信できるよう日々模索中。