雨のサンジミニャーノ(演歌ではありません(笑))

冷たい冬の雨が降る1月末のある日。観光向きのお天気ではありませんでしたが、塔の町として有名なサンジミニャーノを訪れました。

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ニョキニョキと天へと伸びる中世の塔が特徴的な街サンジミニャーノ

当時の貴族や大富豪たちが富と権力の象徴として次々と塔を建設し、最も多かった時で70本以上もの塔が摩天楼のようにそびえ立っていたと言われています。現在残っているのはそのうち14本。端から端まで徒歩で歩き回れる小さな街ですが、古い町並みの保存状態が非常に良く、中世の時代に迷い込んだような不思議な気持ちを味わえる魅力的な街です。

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お得な共通券

この日の目的の一つが、美術館巡り。チケットは街の美術館や博物館数カ所の共通券で、大人1人9€。2日間有効です。ドゥオモ広場の脇にチケット売り場があります。

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かつての栄光と繁栄を偲ばせるグロッサの塔

共通券を買って、まず訪れたのはTorre Grossa(グロッサ塔)。グロッサとはイタリア語で大きいという意味で、その名の通りこの街で一番高い塔です。

高さ約54メートル、もちろんエレベーターなどはありませんので、約180段の階段を登って塔の頂上を目指します。階段は比較的登りやすい作りになっていたので幼児連れでもさほど大変ではありませんでしたが、ラスト数段だけ狭く細い梯子になっていたので、年配者や乳幼児連れの人にはちょっとした試練になるかもしれません。

塔の頂上からの眺めは、まさしく絶景!サンジミニャーノの街と南トスカーナ州の豊かな自然とを眼下に見下ろすことができます。冷たい風が吹いていましたが、夢中でカメラのシャッターを切りました。塔に登る際には、カメラの準備をお忘れなく。大きな荷物はチケット売り場の隣で預かってもらえますよ。

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グロッサの塔からの景色を楽しんだ後は、併設されているピナコテカ(絵画館、美術館)を見学。

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グロッサの塔、ピナコテカのお次は、徒歩5分ほどの距離にある別の美術館へと移動しました。

こちらは考古学博物館、サンタフィーナ薬草博物館、現代美術館が一箇所に集まっていて、先程のグロッサの塔と同じ共通券で入場することができます。 ここでの私のお目当ては現代美術館だったのですが、薬草博物館も非常に興味深く面白かったです。数々のハーブを並べた台所の展示は、まるで中世の魔女の仕事部屋のよう。暖かい季節なら併設されている屋外ハーブ園にも入場できるそうです。

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共通券であともう一箇所、美しいフレスコ画があるというサン・ロレンツォ・イン・ポンテにも入場できるのですが、残念ながらこの日は二箇所回ったところでタイムリミット。でも9€でこれだけの展示を見ることができれば十分にお得なチケットだと思います。

この日はたまたまサンジミニャーノの守護聖人の祝日で、街の人々は他所へお出かけしているのか人が少なく、通りもガランと静まり返っていました。夏の日差しが眩しい季節の観光ももちろん素晴らしいのですが、気候が良い季節は観光客が多すぎて、街並みを堪能するのはなかなか難しいものです。冷たい冬の小雨に濡れる寂しい1日でしたが、かつてのサンジミニャーノの姿に思いを馳せ美術館巡りをするには、ピッタリな日だったかもしれませんね。

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佐藤 モカ

イタリア・フィレンツェ在住。作家、フリーライター、マーケティング各種リサーチやコーディネートなど。2013年女児出産、現在育児奮闘中。

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