一発必中!流鏑馬(やぶさめ)を観に行きました!

目次

武士の嗜み 流鏑馬

逗子海岸でおこなわれた流鏑馬(やぶさめ)を観てきました!逗子海岸の流鏑馬は鎌倉幕府の行事記録の吾妻鏡に正治2年(1199年)に源氏二代将軍頼家が小壺の海辺で「笠懸」を射させたという記録があるそうです。笠懸とは?と思ったので流鏑馬について少し調べてみました!

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笠懸と流鏑馬の違い

現在でも日本各地の神事として行われている流鏑馬は距離2町(約218m)の直線馬場を全力疾走させながら3つの的を連続して射抜くもので、 元々は武芸の鍛錬として行われました。

笠懸は的の配置に左右、高低、大小と変化を付けた的を馬を疾走させつつ射抜くもので、流鏑馬と比べると笠懸はより実践的だったようです。流鏑馬・笠懸・犬追物の騎射弓術を総称して騎射三物と呼ばれています。

流鏑馬の歴史

流鏑馬は平安時代から存在し鎌倉時代に盛んに行われましたが,戦乱の時代になると鉄砲の伝来により戦い方に大きな変化があったことも要因となり廃絶してしまいました。その後、徳川三代将軍家光が犬追物の絵図などの記録をもとに行ったり、八代将軍徳川吉宗が文書や絵など各地を調べて,流鏑馬、笠懸、犬追物等の騎射の型を新たに考案したりと流鏑馬の伝統は継承され続けられたものでは無く,再三にわたって断絶しその度ごとに新たに考案されたものになります。

逗子の流鏑馬も2017年で26回目の開催となり、800年の伝統の再現として現在に受け継がれています。

いざ、出陣! ~武者行列の出陣式~

逗子では流鏑馬だけでなく、武者行列もおこなわれていました。

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出陣式とは武士の士気を高揚させるための儀式で出陣前に武将が列座し,打ち鮑・勝栗・昆布で三献の儀式が行われます。

まず大将は鮑をつまんで盃に三度に分けて酒を注いだのを三度に分けて飲み干す。次にかち栗を口に入れ、二の酒を同じように飲み干す。最後に昆布を口に入れて三の酒を飲み干す。「敵を打ち、勝ち、よろこぶ」といいた意味があり、まさに験担ぎ!受験前にカツ丼を食べるみたいな事が昔から行われていたとは!こんにちでは神前式や仏前式の婚礼で行う三三九度はこれをひき継いだものだそうです。

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逗子では日米親善流鏑馬騎射会が行われた歴史もあり、武士の中に外国籍の方もいました。

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武者行列はこのあと逗子市内を練り歩き、流鏑馬会場に合流します。流鏑馬会場では解説とともに流鏑馬がおこなわれるので理解もより一層深まります。

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馬場に入場してきました!かっこいい♪

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シャッターチャンス★天長地久の式(てんちょうちきゅうのしき)

騎射に先立って行われるもので「天下泰平、五穀豊穣、国民安堵」を祈念する儀式。乗馬して左に3回、右に2回馬を回し、馬を止めて鏑矢(かぶらや)を弓につがえて、満月のように弓を引き、天空と大地を射るしぐさをします。まさにシャッターチャンス!

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所定の位置について馬場内の安全を確認できたら扇を高くかかげます。流鏑馬開始の合図とともにカメラを準備♪5~6名で1組となって2組に分かれて奉射が行われます。1回目が式の的、2回目が檜板の的、奉射の成績上位者により競射が行われます。競射では、三寸の土器を的に用いるのでより一層難易度があがります。

奉射 ~式の的~

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おおぉぉーっ!お見事!

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奉射 ~檜板の的~

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板の的は当った瞬間の板の割れる音が会場に響いて、式の的と比べると迫力満点です!

競射 ~土器の的~

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スタートラインから一の的までは25m、一の的から二の的、二の的から三の的までの距離はそれぞれ65mとなっているそうです。全力馳走している馬上で65mの間に次の的を射る準備を整えなくてはいけない訳ですが・・・

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連射して撮っていますがフレームアウトするまでに次の矢の準備がされているのには驚きですね!かつての武士には的を正確に射抜く技量だけでなく早打ちの技術も求められていたことでしょう!

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的中したあとは、なんとなく誇らしげな感じがしますね。

流鏑馬はドコで観るべきか?

大迫力の流鏑馬!どのあたりで観覧するか?迷うところですね!

一の的は馬がまだスピードに乗りきっていないぶん的中率が高く、二の的はバランスがよい場所で有料観覧席もここに配置されていました。三の的は最もスピードに乗り迫力ありますが、的への的中率が低くなります。今回は二の的の辺りで観ていましたが、今回はどの的も見事な命中率でした!

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弓を射る間は手綱を離しているので疾走する馬を手放しで御しながら小さな的を射抜く技術!馬に乗ったことのある方はわかると思いますが揺れる馬上で手綱を離して弓を射る!800年前の武士は甲冑をまとっていたわけですから騎射弓術の高さが伺えます!今年は多くの的中が出ましたが、年によっては当たらないこともあるそうです。

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流鏑馬で射抜かれた的は一発必中の縁起物とされており、受験生にも人気があるとか。販売された当り的の収益は次の年の運営費に充てられるそうです。これからもこの美しい伝統を受け継いでいってほしいですね。

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会場が海岸だったこともあり、視界を遮るものもなくとても観覧しやすかったです。

美しく迫力のある流鏑馬を目の前で堪能でき大満足!またぜひ観に行きたいです!

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