Bonjour!

パリでは年明けから雨が降り続きセーヌ河の増水が問題になっています。さらに先週は大雪が降り31年ぶりの積雪となりました。日本でも一部報道されましたが、実際に現地がどうなっているのか気になる所ですよね。今回はそんな現在のパリの状況をお伝えします。

通常より4メートル以上も上昇しているセーヌ河の水面

セーヌ河の増水は特に日本でもニュースになっていたので目にした方も多いのではないでしょうか。1月末には通常より4メートルも水面が上がったそうです。現在は少し落ち着きましたが、2月に入った現在も水位は高いままですので、早く水が引く事を祈るばかりです。

この増水の影響で1月末、ルーブル美術館とオルセー美術館は地下展示の一部を閉鎖していたようですが、現在は通常営業に戻っています。

セーヌ河クルーズは1月中旬の頃は一部の会社が区間を限定して行っていたのですが、現在はその会社の便も欠航となっています。（このまま水が引けば2月15日より運行再開との情報あり。）

メトロ、バス、電車への影響は特にないようです（※）。

（ノートルダム寺院の塔から見たセーヌ河。橋が橋脚まで水に漬かってしまっている。）

（区間限定運行のセーヌ河クルーズ船より。河川敷が浸水しているのが見える。）

（水面と橋の間がクルーズ船がギリギリ通れる程度に。）

12cmも積もった雪にパリの子供達は大喜び。しかし交通機関は...

そして2月上旬、パリとパリ近郊では5年ぶりの大雪が降りました。雪はその日の夜から一晩中降り続け翌朝には約12cmの積雪に。パリ近郊では20cm以上積もった場所もあるそうです。気象当局によるとこのような積雪はなんと31年ぶりなのだとか。珍しい光景に子供達は大喜び。スリップに怯えて徐行するドライバー達を尻目に雪合戦に熱中していました。

この雪でパリ市内のバスは運行を全面休止。また大渋滞が発生し数千人が車内で夜を明かすなどの事態も。エッフェル塔も雪の為一時閉鎖されました。

一時は混乱しましたが、現在はパリ市内ではほぼ雪は溶け公共交通機関も通常通りに戻っています（※）。パリ近郊ではまだかなり雪が残っている場所もあるそうなので引き続き注意が必要です。

（一面銀世界になったパリ！）

（坂道の多いモンマルトルでは通行人も車も苦戦。）

そんな交通機関の混乱にも負けず、雪を楽しむ人々

様々な問題があったとはいえ数十年ぶりの雪景色。せっかくの雪のパリを堪能するため、モンマルトルの丘にあるサクレクール寺院まで出かけてみました。同じ考えの人は意外にたくさんいるようで、サクレクール寺院前の広場は子供連れや犬の散歩など近所の住民で賑わっています。そんな中「おや？」と思うものを目にしました。

うれしそうにスノーボードを持って小走りに先を急ぐ2人の若者です。スノーボード？いやいやまさかそれはないだろう、と思いました。いくら雪が積もっているとはいえここは大都市パリですし、それにたかが10cm程度の積雪でスノボはできないのでは？いぶかしく思いながら何となく後を追って行くと...。

なんと、パリを一面に見渡せる丘の傾斜を利用した公園で勝手にスキーを楽しむ人々が！！この公園では夏は巨大スクリーンが設置され無料の映画が上映されたり、スケボーのジャンプ台が作られコンテストが行われたりと様々なイベントが行われる場所です。しかしスキーまでできるとは思いませんでした！

実はこの公園は雪で立ち入り禁止だったためすぐに警察が来ておひらきとなったのですが、それまでの間若者達が元気にスノーボードやスキーを楽しんでいました。

（先ほどの若者も準備万端。ベンチをジャンプしたり、かなりの腕前。）

セーヌ河増水や大雪でなにかと慌ただしかったパリですが、現在は何とか通常通りに戻っているようです（※）。とはいえ、雪が降るほどの寒さは変わっていません。パリを訪れる際にはしっかりと防寒して来て下さいね！

※2月13日現在の情報。最新情報はオフィシャルサイト等で要確認。