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息をのむほど美しい海と神殿......ギリシャ旅行におすすめの世界遺産16つ
数千年もの歴史を誇る建造物、美しい街並み、美味しいごはんと気さくな人々など、語りつくせないほどの魅力にあふれた観光大国・ギリシャ。長年の経済不況など何かと話題ですが、ヨーロッパで最も古い歴史を持ち、数々の貴重な文化遺産を保有することから、旅行先としては今もなお絶大な人気を誇っています。そこで今回は、ギリシャ旅行の際に訪れておきたい16の世界遺産をピックアップ! その情報を詳しくご紹介していきます。
メテオラ
ギリシャの北西部のセサリア地方北端にある、高さ20~600mの奇岩群の頂上に建つ修道院群で、世界複合遺産の一つです。現在でも6つの修道院が活動していて、キリスト教の修道士たちが、祈りの日々を送っています。その中の一つ14世紀に標高約616mの岩山に建てられた「大メテオロン修道院」は、最も古い修道院の上最大の規模を誇り、内部ではフレスコ画やイコンと呼ばれる聖画などのビサチン美術を見ることが可能です。麓から見上げたメテオラの景色はもちろん、頂上から見渡す荘厳な絶景は、一生忘れることができない感動を与えてくれるはず。
アテネのアクロポリス
ギリシャに数多く残る遺跡の中で最も有名な「アクロポリス遺跡」。「高い丘の上の都市」という意味を持つ名前の通り、首都アテネの街を一望できる巨大な石灰岩の上に建つ紀元前6000年頃の遺跡群です。プロピュライア、アテナ・ニケ神殿、エレクティオン神殿、ギリシャ最古の劇場であるディオニソス劇場などアテネの黄金時代を象徴する遺跡が数多くありますが、その中でもアクロポリスの中心に建つパルテノン神殿はドリス式建築の傑作と称され、46本の巨大な列柱が重厚で神々しい威厳を放ち、アクロポリスのシンボルにもなっています。
デロス島
ギリシャの首都アテネの東南東150kmに位置する小さな島、デロス島。古代ギリシャ時代には宗教や芸術、文化の中心地として栄えた場所で、ギリシャ神話のゼウスやアポロンが生まれた聖地としても知られています。2,000年ほど前に都市機能が停止してから長きにわたり忘れ去られた荒廃の地でしたが、アポロン神殿や古代劇場、白い大理石造りのライオン像、古代人の住居跡など現代でも古代文化の素晴らしさを存分に楽しむことができる遺跡群として人気観光地です。
デルフィの古代遺跡
眼下にオリーブ畑を望むパルナッソス山麓の渓谷の急斜面に栄えた都市国家、デルフィ。紀元前8年から前6年ごろまでは「大地のへそ(全世界の中心)」と信じられていた場所で、予言の神アポロンが神託を授けていた聖域でした。紀元後に土砂崩れによって街全体が埋まってしまいましたが、1829年に始まった発掘によって、アポロン神殿や宝庫、古代劇場、競技場など数々の遺跡が発見されました。
ミケーネとティリンスの古代遺跡群
ギリシャのペロポネソス半島北東部アルゴリダに位置する都市ミケーネとティリンス。ミケーネはトロイ戦争の英雄アザメムノン王の時代の首都、ティリンスは英雄ヘラクレス誕生の地として有名で、どちらもミケーネ文明の中心地として栄えたと言われています。獅子門、円形墳墓、王宝、アトレウスの墳墓などの遺跡が数多く発掘されていて、巨大な石を積み上げて造られた城壁や地下通路を間近で見れば、高度な石積みの技術が既に存在していたことに驚くはずです。
ロードス島の中世都市
エーゲ海東南に点在するドデカネス諸島で最大の島、ロードス島。14世紀初頭、イスラム軍に追われるようにして聖地エルサレムを去った聖ヨハネ騎士団が占拠した島で、防御を強化するために築いた要塞「騎士団長の館」が一番の見どころとなっています。玉石敷きの通りや、ゴシック建築時代の美しい街並みに中世ヨーロッパの息遣いを感じるはずです。
バッサイのアポロ・エピクリオス神殿
ギリシャ南部ペロポネソス半島のバッサイ山。「岩々の小さな谷間」という意味を持つその山の標高1160m地点に位置するのがアポロ・エピクリオス神殿です。紀元前5世紀半ばに30年の歳月をかけて造られたと言われる神殿でしたが、1765年に発見されるまで長きに渡り忘れ去られた存在でした。さまざまな建築様式を用いて造られていることから、古代建築技術の研究対象にもなっています。アマゾネスの戦う姿や、荒ぶるケンタウロスの姿が描かれた内部の優れた装飾にも注目です。
アトス山
ギリシャ北東部、エーゲ海に突き出したアトス半島の先端にそびえるギリシャ正教の聖地「アトス山」。標高2033mの高さは「神に最も近い聖なる山」とされていて、女人禁制の山になっています。中世からの自然が手つかずのまま残り美しい景観を作り出していますが、一般人の立ち入りが厳しく制限されているため、簡単に観光できない世界遺産としても有名です。入山するにはアトス山ビザを取得する必要があるため、事前にしっかりと調べていきましょう。
アスクレピオスの聖地エピダウロス
ギリシャ南部ペロポネソス半島の東、サロニコス湾に面した古代ギリシャの湾岸都市、エピダウロス。アポロンの息子で医療と健康の神アスクレピオスの生誕地とされていて、かつては医神信仰の聖地として多くの巡礼者で賑わっていました。医療施設、宿泊施設、公共浴場、劇場や闘技場、アスクレピオス神殿など数多くの古代遺跡が残っています。
ミストラ遺跡
ギリシャ南部ペロポネソス半島のスパルタ郊外にある中世都市で、高低差のある山の中腹に教会や城塞、修道院、民家など13世紀の遺跡が数多く残されています。交通の便が悪いため、山歩きをするつもりで準備をして訪れましょう。
オリンピアの古代遺跡
オリンピック発祥の地として有名なオリンピア。その活気を伝える数々の遺跡が残る地域です。紀元前456年に完成したと言われるゼウスの神殿や、紀元前600年ごろに完成した最古のドリス式神殿の一つであるヘラ神殿をはじめ、スタジアムや闘技場など、広大な敷地に残る遺跡からは古代に繰り広げられたオリンピックの熱気が感じられます。
聖ヨハネ修道院と黙示録の洞窟の歴史地区
エーゲ海南東部に浮かぶ小さな島、パモドス島。イエス十二使徒のひとりである聖ヨハネが、神の啓示を受けて黙示録を書いた洞窟のある場所とされていることから、キリスト教徒の篤い信仰を集める聖地としても有名です。城壁に囲まれた修道院や黙示録の洞窟など、島全体が神聖な空気であふれています。
初期キリスト教とビザンチン様式の建造物群
ギリシャ第二の都市、テッサロニキ。アレキサンダー大王の妹にちなんで名付けられたこの街には、アギオス・ディミトリオス聖堂、オシオス・ダヴィド聖堂、アギア・ソフィア聖堂をはじめとする、ローマ帝国と東ローマ帝国(ビサチン帝国)の時代に建築された数々の建造物が残っており、歴史を肌で感じることができます。
コルフ旧市街
ギリシャ北西部イオニア諸島のコルフ島にある主要都市。ビザンチン帝国やベネチア共和国、フランス、英国など数多くの国に支配された歴史を持ち、ビサチン時代の城壁やベネチア時代の新要塞など、建築物にもその複雑な歴史を感じることができます。細い道が入り組んだ迷路のような街路も特徴です。
サモス島のピタゴリオンとヘラ神殿
サモス島の首都、ピタゴリオから南西に6キロほど離れたところにある町、イレオン。全能の神ゼウスの妻ヘラが誕生した地とされていて、紀元前8世紀にはヘラを祀る最初の神殿が建てられました。その後水害などで幾度となく建て直しが行われましたが、後にゲルマン人によって大部分が破壊されてしまいます。現在は円柱1本と祭壇、小さな聖堂、柱廊、彫像の土台などだけになってしまいましたが、残された遺跡の数々からは都市国家サモスの歴史が感じられるスポットです。
ダフニ修道院群、オシオス・ルカス修道院群、ヒオス島のネア・モニ修道院群
東ローマ帝国時代中期に建てられたギリシャ正教の3つの修道院から構成される世界文化遺産です。ビザンチン時代中期のモザイク画が残るダフニ修道院、ビサチン様式のドームを持つ十字式聖堂のオシオス・ルカス修道院、聖母マリア図で有名なネア・モニ修道院など、それぞれ異なる魅力にあふれています。
日本からギリシャ行きの直行便がないため、フランスやオランダなどで乗り継ぎが必要です。フライト時間は17~20時間ほどかかりますが、「行ってよかった!」と思える感動に必ず出会えます! 思いっきり観光したい!という方にはサントリーニ島やミコノス島などの島もおすすめ。ギリシャ旅行の際には、こちらでご紹介した観光スポットを参考にして、素敵な旅のプランを考えてみてはいかが?
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