【人形浄瑠璃 文楽】 普段は入ることができない舞台裏へ潜入!!

文楽へ行こう!

大阪が世界に誇る伝統芸能『人形浄瑠璃文楽』。 皆さまご覧になったことがありますか?

近松門左衛門作の「曾根崎心中」が有名ですよね!簡単に言うと、太夫さんの語りと三味線が阿吽の呼吸で奏でられ、人形遣いさんがそれに合わせて人形を操るという、3つが一体となり成立している芸能です。2003年にはユネスコ無形文化遺産に登録され、今では海外の方も沢山鑑賞されています。

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先日、国立文楽劇場で行われている初春大阪文楽公演の観劇と舞台裏を見学できるツアーに参加してきました!

この公演は、「六代目 竹本織太夫襲名披露公演」でもあるのですが、なんと! 舞台裏の説明は主役の織太夫さんが直々にご説明してくださいました! 最後には記念撮影まで!本番前にこんなことをしてくださるなんて感動しっぱなしです☆その時の様子を少しずつですが書かせていただきます。

いざ! 潜入!

舞台裏が大好きな私は、ずっとハイテンション♪ 楽屋入口! ここから普通は絶対に立ち入れない場所です。

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入り口には狐さんがいらっしゃいました。 下のお人形は、公演開始前に三番叟(さんばそう)を舞うお人形でした!三番叟(さんばそう)とは、厄除けの意味や、神様にこれから舞台が始まりますので宜しくお願い致しますという様々な意味があるのだとか。

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そして、皆様の楽屋前を通り奥に進むと下手入口手前にお人形がズラリ! 主役級のお人形は人形遣いさんの楽屋にいるようですが、こんな風になっているなんて知りませんもんね! すでに感動★

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ここでお人形の説明を人形遣いさんから受けます。

首を動かしている紐は、クジラのヒゲだそうで、滅多に切れないそうですが、切れたら首がずっとダラーンとなってしまう仕組みで、人形の毛は、人毛やヤク(チベットにいるウシ科の動物)でできているそうです。お人形は、大体2・3kgだそうですが、重いと10kgほどになるのだそうです! 10kg・・・凄い。。。

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舞台へ! 竹本織太夫さん登場!

ここからは、竹本織太夫さんの説明です!

下手入口には人形遣いさんの高下駄が! 平行四辺形のような形です。舞台の前に手すりがあるので、そこに人形の足がくるよう下駄で調整しているそうで、下駄の高さは、人形遣いさんの身長や使う人形の身長に合わせて作るそうです!

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下駄の裏にはわらじが。 これは、すべりを良くするためや舞台のちょっとした段差に引っかからないようにするためなのだとか。最近のわらじは弱いらしく、1公演持たないのだそうです。こんな所にまで時代の波が!

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そしてついに舞台へ!

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すごーい★ こんな段差があるなんてー! そして舞台に立っている自分にもビックリ!ナルホド!ここが手すりと呼ばれる所なのですね!!

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家紋の説明もしてくださいました!

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こちらの鏡餅が置かれている所に、太夫さんと三味線の方が座られます!

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絶対に見られない光景の数々!

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上手には、文楽の中枢 「床」が!

床とは、太夫さんと三味線が座っている場所です。 鏡餅が置かれていた場所の裏です。 ここは女人禁制なのだとか。

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そして入り口には神聖な場所なので盛り塩があり、まかれるのでザラザラしています。 盛り塩の横にはお水と白湯が常に用意されていて、口をゆすいだりしているそうです。(相撲と同じだそうです!)

舞台と客席の境目もテンションあがるー!

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公演で登場する際、太夫さんと三味線はくるっと回って登場するのですが、これは「文楽まわし」と言い、奈落の底で手動で回しているそうです。そして、通常の舞台ではモニターがあり、どこからでも舞台全体の様子が見られるようになっていますが、文楽の舞台は一切モニターがありません。それは、太夫さんがすべての合図を出すからだそうです。私は人形遣いさんを見がちでしたが、太夫さんが中心だということが良く分かりました!

色々使っているものも見せてくださり、座り方まで教えていただきました!ずっと正座は疲れるので、尻ひきという椅子をつかって、クラウチングスタートのような体制でいるそうですよ!

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そして発声の際、お腹に力が入るようにするため、おとしという袋を入れたり腹帯で強く締め付けているそうです! 本当に知らない事だらけ!

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昔の紙は丈夫で薄くてめくりやすいそうです!

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絶対こんな風に歩けません!

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最後は記念撮影

舞台にも立たせていただき、記念撮影まで! 本当に素敵なツアーでした。

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ありがとうございました! 行ってらっしゃーい☆

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そして、最後は竹本織太夫さんの奥様で歌手の増田いずみさんからも、文楽の見方や会場での過ごし方、家紋の意味や公演の見どころなどを少しお話ししていただきました。

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終了後はロビーへ戻り、ツアーに付いている<お弁当・お茶・和菓子・織太夫さん襲名記念手ぬぐい>をいただいて公演を待ちました♪

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中身はこんな感じです!

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増田いずみさんも本当に有名な方で、文楽のいろはを下記セミナーで講師として教えてくださっています!私もお話を聞きに行きたくなりました☆(不定期開催です)

阪急たびコト塾 (別サイトへ遷移します。)
http://www.hankyu-travel.com/tabikoto/

資料展示室

1階には資料展示室があり、今回の企画展示は「八代目竹本綱太夫・六代目竹本織太夫」でした。ゆかりの品々や横綱からいただいた暖簾も展示していました!

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※ 特別に許可を得て撮影しております。


文楽の歴史や基本的知識も得ることができますので、ご覧になってから公演を観ると感動もひとしおです!

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※ 特別に許可を得て撮影しております。

公演鑑賞!

会場へ入ると...織太夫さん♪ もう大ファン!

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※ 舞台は特別に許可を得て撮影しております。


そして始まると...圧倒されます!(あのお人形、三番叟 舞ってましたよー!)

織太夫さんの声のボリュームと表現力、三味線の音色の美しさ、人形の動き! 人形は1体を3人の方で動かしています。(頭と右手、足、左手)

顔の付け方(角度)なんて人間より美しいですし、指先までしなやかで。。。どこをどうやったらあんなに3人の息がピッタリになるのか・・・凄いとしか言いようがありません!いや、3人プラス太夫さんと三味線もですね!!なんといっても、江戸時代の方が同じものを観ていたのかと思うと、少し感慨深くなりました☆

1階ロビーには大阪で有名な太郎さんもいらっしゃいます! たまーに登場するみたいですよっ♪

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文楽、是非とも一度はご覧になってください! 本当に素晴らしいです!

幼い頃に観た文楽は、首が川に流れていった記憶しかなかったですが・・・大人になって観ると、奥深く後世にまで絶対に残していってもらいたいものだと思いました。

文楽、いかがだったでしょうか?次回の大阪公演は4月開催ですが、2月は東京、3月は地方公演と、日本各地で行われているので、皆さま是非ともご覧になってみてくだい★

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