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カメラを守れ! 海外旅行でカメラを盗難から守る方法
外務省が公開している海外邦人援護統計によると、渡航者のトラブルで最も多いのは窃盗被害で2位は忘れ物・落とし物。その中でも、盗まれやすいものの代表格はカメラです。値が張る品物であるということもありますが、旅行の思い出が写った写真も失われるショックは計り知れないものがあります。この記事では、海外旅行におけるカメラ盗難防止対策をいくつかご紹介します。
海外でカメラを盗まれやすい理由とは?
カメラがなぜ犯罪者のターゲットになるのか? それは説明するまでもなく価格です。一眼レフの売れ筋機種では30万円ほどの市場価格がつけられる高級品であるカメラは、奪い取った後に現金化することができます。観光客が手持ちするようなタイプだと軽量で、奪取や逃走が容易であることも狙われる一因です。
海外でカメラを持っているとスリや盗難に遭いやすい
日本ではあまり意識することがありませんが、カメラを構えたり、テーブルの上に置いたりすること自体が犯罪被害者となるリスクを高める行為です。カメラ以外のものも盗難されやすくなるということです。
犯罪者にお金を持っていると思われてしまうため
カメラは経済力を推し量る一つの指標として犯罪者に目を付けられ、カメラ以外の金品も狙われる元となります。日本とは比べ物にならないくらい治安が悪い国では、自分がお金持ちに見えないかどうか再確認しておいたほうが良いでしょう。
撮影に夢中になっていると隙が生まれるため
ファインダーを覗いているときに注意散漫となってはいませんか? 両手でカメラを構えた際にカバンを足元に置いたりしていませんか? 観光スポットではほんの一瞬の隙を狙っている盗っ人が周囲にうじゃうじゃいると心得てください。
海外旅行でカメラを盗難から守る方法
それでは、大切なカメラを奪われないように自分でできる工夫を考えてみましょう。
常に肌身離さずに持っておく
まずはカメラから目を離さないということが大切です。常に自分の体と密着させておきましょう。ただし、ストラップを首からかけるのは危険です。日本では考えられないことですが、窃盗犯にナイフで切りつけられることもあり、ストラップを狙われたときに首の頸動脈が傷つく恐れがあります。
ワイヤーロックを活用する
ワイヤーロックと呼ばれる盗難防止用の商品があります。三脚用のネジ穴に対応したロックが便利です。撮影時はカメラとズボンのベルト穴をワイヤーで繋いで行うといいでしょう。
カメラバッグは使わない
高級な機材をお持ちの方は愛用しているカメラバッグがあるかもしれませんが、国外での利用は避けたほうがいいかもしれません。明らかに中身がカメラだと分かる荷物は置き引きなどに狙われやすく、危険です。
カメラバッグを持ち歩かない代わりに、エアークッションやタオルなどを使って、カメラやレンズを守りつつ、収納できるかばんを見繕っておきましょう。
ロゴを隠す
一般的に人気の高いカメラブランドは、盗難転売市場においても人気です。人気カメラブランドを使っているのなら、カメラ本体に刻印されているロゴは見えないようにテープなどで隠します。意外に忘れがちなのがストラップです。こちらにもメーカーのロゴが縫い込まれていたりするので、そうではないものに差し替えましょう。
治安が悪い場所には行かない
カメラ盗難に限らないことですが、海外ではガイドブックなどで治安が悪いとされているダウンタウンなどには足を踏み入れないのが原則です。それ以外に、日本人の感覚では安全とされている空港や駅構内、列車内などは気がゆるみがちになってしまいますが、不特定多数のいる場所なので注意しましょう。
単独行動の際はカメラをバッグから出さない
カメラは撮影するときだけ取り出すようにしましょう。撮り終わったらすぐにカメラをしまいます。不用意に機材を露出すると、それだけ犯罪に巻き込まれる確率が高くなるのです。同伴者がいる場合は、見張り役としてカメラに気を配ってもらえるようお願いしてください。
万が一盗難されたときのために考慮すべきこと
勝手の分からない海外での盗難の不安を少しでもなくすために、渡航前に準備できることをまとめてみました。
保険に入る
海外旅行傷害保険は契約していますか? クレジットカード付帯の盗難保険に入っている方も多いと思いますが、持参するカメラが携行品損害補償などでカバーされるか事前に調べておくといいでしょう。たいていの保険会社では、サービスデスクなどの電話番号を用意しているので、それもメモしておきます。現地の警察に盗難届けを出すなど、補償手続きを進めるための具体的なアドバイスをもらえる場合があります。
盗難紛失防止タグをつける
IoTなどの技術を利用したタグをつけるのも一つの手です。キーホルダーや名札くらいの大きさの紛失防止タグが市販されています。タグが一定距離を離れるとスマホに通知が飛んできたり、移動時の場所がトラッキングされます。万全ではありませんが、盗まれたカメラからタグが外されるまでの足取りは把握できるので、捜索時の手助けにはなります。
撮影した写真をクラウド上に保存する
カメラ本体を失うのもショックですが、旅行の思い出を写した数々のショットが消失するのも残念です。最近ではWi-Fi機能付きのデジカメも普及しているので、撮影した写真は順次クラウドサービスにアップしておけるようにしましょう。
一眼レフのカメラ(高価なカメラ)は持って行かない
カメラ盗難防止における最大の防御はカメラを持参しないということです。しかし、それではいくらなんでも寂しいので、リスクを天秤にかけた上で妥協できる価格帯のコンパクトデジタルカメラなどを持っていくのはいかがでしょうか。
スマホのカメラ性能が飛躍的に向上した現在でも、良い写真を撮りたいという理由で一眼レフカメラなど高価なカメラを海外旅行に持っていく方もいるでしょう。盗難事件に遭遇すると、失ったものの対価だけでなく、旅行中の気持ちまでどんよりとしてしまいます。大切な機材を守るためにも、万全の備えで渡航し、楽しい思い出をたくさん写真におさめて無事に帰国してくださいね。
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