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スペインの田舎町、チンチョンでのんびり過ごそう
マドリーの南東約50kmに位置し、人口5000人の小さな町チンチョンに行ってきました。
9年前にマドリーからお昼ご飯を食べに行ったことがあり、その時に「また来たい!」と強く思った町です。有名な観光名所があるわけでもないのに日本のガイドブックにも紹介されていることからも、やはり人を惹きつける魅力を持っていることがうかがえます。今回はしっかり1泊して来ました。
泊まったホテルはこちら。ホテル・コンデサ・デ・チンチョン。http://www.condesadechinchon.com/
ゴヤが描いた薄幸のチンチョン伯爵夫人マリア・テレサがホテル名の由来だそうです。スタンダードツインの部屋はやや狭かったものの明るく清潔でバスルームも広く、また美しくこじんまりしたカスティーヤ式中庭が素敵なホテルです。何よりこの値段なら文句なし。
ほかには17世紀の修道院を改装して国営ホテルにしたパラドールもあります。宿泊しなくとも、レストランやカフェだけの使用も可能ですよ。
さて、チンチョンといえばマジョール広場。
緑に塗られた木製のバルコニーを有する3階建ての建物に囲まれたこの広場は、中世から既に町の中心でした。もっとも古い建物は15世紀のものだそうです。建物は現在市役所や観光案内所のほか、何軒ものレストランやバル、お土産屋さんに使われています。チンチョン名産のアニス酒もにんにくもここで買えますし、バルコニーで食事をとれるレストランも。パン屋さんにはアニス風味のアニスパンもありました。広場自体は今でも闘牛や宗教行事、各種イベント等に使用されています。
この広場での闘牛シーンは、1956年のアメリカ映画『八十日間世界一周』に使われたとか。
広場を見下ろす高台にそびえ立つのは、16世紀に建てられた聖母被昇天教会。うまくミサの時間にあえば、教会内にあるゴヤの描いた聖母被昇天の絵を見ることができます。私は今回も目にすることができませんでした。高台からは町が一望でき、町を挟んで反対側にある高台のチンチョン城跡まで見渡せます。見晴らし台には、15世紀に建てられた時計塔も。
16世紀後半に建てられたチンチョン城はルネッサンス様式だったそうですが、現在原型は留めていません。お城のまわりをぐるっと回ると、ところどころにオリーブ畑のあるカスティージャ地方のパノラマが楽しめます。お天気がいいと遠くにマドリーが見えるんですよ。
マドリーからは337番のバスで約45分。平日は1時間に2~3本、土日祝日でも1時間に1本程度運行しています。町に着いたらまず広場のテラスでビールを飲み、町を散歩してから広場で郷土料理に舌鼓を打ち、パラドールの内庭回廊に面したカフェでお茶を飲む、と、日帰りでも十分に楽しめます。1泊するならライトアップされた夜の広場でゆっくりアニス酒やワインを傾けたいですね。
小さな田舎町で1日をのんびりと過ごしてみませんか?
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