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ポルトガルの華麗な過去を、今に伝える・・・壮麗なコインブラ図書館
ポルトガル及びヨーロッパ諸国内で最も古い歴史を持つとされるコインブラ市は、1139年から1255年までポルトガルの首都だったそうです。
時の国王・ジョアン5世は学術肌で、彼の統治下だった1290年、大学がこの市に設立されました。それが、コインブラ総合大学です。それ以降、コインブラは文化的中心地として、ポルトガル国内でも有数のアカデミックな発展を遂げてきました。スペインのサラマンカ大学、フランスのモンペリエ大学に続き、世界で3番目に長い歴史を持つここコインブラ大学には、現在でも常時2万人以上の学生が在籍しているそうです。
(モンデゴ河沿いから見た、コインブラ市の外観)
博学だった国王・ジョアン5世の名を冠した、このジョアニナ図書館は1724年、このコインブラ大学の敷地内に設立されました。バロック調の外観はこの図書館の重厚な歴史を物語るべく、訪れる者だれもを圧倒するに充分な迫力を持ちており、図書館というよりクラシックな大聖堂を連想させる造りが見るものを魅了してきました。
(図書館内には、歴史を感じさせるパイプオルガンも)
図書館内部に一歩足を踏み入れれば、その荘厳な美しさに誰もが息を飲むことでしょう。館内は3部に分かれており、造り付けの書架にぎっしりと並ぶ蔵書数は、25万冊に及ぶそうです。書籍のほとんどが、薬学、地学、史学、人類学、化学、自然科学、哲学など学術関連書籍であり、創立者ジョアン5世が、いかに学術を重要視していたかが計り知れます。
(蔵書のみならず、彫刻が施された書架の美しさも必見)
書架をはじめとする、室内装飾も見事です。東南アジアから取り寄せたといわれる木材を用いて製作された各書架には、煌びやかな金泥細工が細部にわたり施さ れ、天井や壁、柱には見事なフレスコ画が描かれています。これらはすべて、書架にならぶ書籍を際立たせる効果を充分に発揮しているといえるでしょう。
(図書館前では、コインブラ大学生による演奏が行なわれることも)
まさに、図書館と美術館の両方の価値を兼ね備えた建築物、コインブラ図書館。国定史跡に選出され、図書館としての機能を果たすのみならず、多くのツーリストをも惹きつける人気の観光スポットになっていますが、それもこの美しさを持ってすればうなずける話でしょう。
【図書館データ】
●住所
Largo da Porta Férrea
3000-447 Coimbra Portugal
●問合せTEL
+35239 859841
●ホームページ
http://bibliotecajoanina.uc.pt/
●開館時間
月曜日から金曜日まで:9.30 ~ 17.30 週末:10.30 ~ 16.30
ビジターが多い季節(夏期) 週7日9.00 ~ 19.30
●休館日
なし
●入館料
無料
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Kウィレムス
- 2012年からポルトガル南部で、1年の半年を過ごしながら、現地の最新情報を各メディアに発信しています。