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ミシュランの星を取ったレストラン「ベルカント(Belcanto)」
今日はちょっと特別な夜にお勧めのポルトガルのレストランのご紹介。
リスボン、シアード地区にあるレストラン、Belcanto(ベルカント)はぜひとも訪れて欲しい素晴らしいレストランです。ベルカントは1958年にシアード地区の歴史を感じるたたずまいの中オープンしました。2011年にポルトガルの新鋭シェフ、José Avillez(ジョセ・アヴィレス)がベルカントに興味を持ち、キッチンとレストラン全体の改装を手がけ、2012年に新しいベルカントが誕生しました。その後2012年11月にはミシュラン一つ星を獲得。
ちょっと特別な夜だったので、私も初めてこのレストランへ。
入り口でコートを預け、一番奥の窓際の席へ案内してもらいました。奥の席に行く途中にはガラス張りの厨房があり、中の様子が覗けます。実はここ、日本人の料理人もいらっしゃるのです。目が合い、お互い見知らぬ同士なのに自然と会釈しました(笑)とにかくフロアーにもキッチンにも、スタッフの多さに驚きま す。
歴史のある地域に重厚なヨーロッパ独特のインテリア。とても落ち着いた雰囲気が素敵です。
まずはアペリティフにエスプマンテ(ポルトガルの発泡酒)を選び、アミューズが少しずつ運ばれてきました。まず始めは「こちらはカイピリーニャです。お楽しみください」とスマートな女性のスタッフが置いたこの一皿。
カイピリーニャとは、ブラジルでよく飲まれるとても有名なカクテル。通常はカシャッサといアルコール度の高いお酒とライム、きび砂糖がたっぷり入っているのです。でもこれはどのようにして食するのか。。戸惑ったあげく、氷の上に乗っている緑のボールを口の中に入れてみると、中からクラッシュした氷や優しい カイピリーニャが出て来る出て来る。周りの緑はチョコレートのように感じました。始めから驚きの一皿です。
次に出て来たのはオリーブのシリーズ。オリーブの天ぷらにオリーブの球体のクリームのようなスープのようなもの、そしてオリーブのドライ・マティーニ。どれも絶品でした。特にオリーブの天ぷらが美味しかった。カリッと揚げられていて、新しい発見です。
これも面白かったです。バカリャオ(干しダラ)とひよこ豆。普段のその辺の食堂で出て来るポルトガルの庶民的料理のそれとはあまりに違いすぎて、言われるまでわかりません。
途中でパンを出されるのですが、ここのパンももちろん自家製ですごく美味しい!特にオリーブが入ったパンととうもろこしのパンは持って帰りたいくらいでした。バターも3種でましたが、私はシンプルなアソーレスのものというバターが一番好みでした。
この一皿は迫力。お皿をそのまま海を描いているようです。貝類や海藻を使って波や砂や浜辺があり、面白かったです。
これはシメサバの一品。マリネされ、皮を軽く炙った鯖の下は、まさにケチャップ味のソース。個性的でした。
ラム肉の一品。一皿一皿があまりに複雑で細かい説明は忘れてしまいましたが、ソースが素晴らしかったです。個人的にはラムはちょっと苦手な方ですが、これは量も少しだったしソースが美味しかったので美味しく頂けました。
デザートはこれまた素晴らしかった。柑橘の一品です。このまん丸いオレンジ色の球体の中には柑橘(タンジェリンとおっしゃっていたと思います)のムースが、そして下にバターがしっかり効いたビスケットのようなものなどが、そしてオレンジのソルベも添えられていました。すべてが柑橘の味が直球で表現されて いて、まさに旬のフルーツを感じられる一品。ボリュームがあったので、食べた後すごく体が冷えてしまったことだけがちょっと玉に瑕でしたが。。
ポルトガル料理だけど新しくて今の時代を感じる芸術的な料理。まるでアミューズメントパークにいるような気分になるディナーです。皆さんも機会がありましたらぜひ特別な夜を味わってみてください!
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