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イタリア・フィレンツェで初「気球の祭典」開催!
10月〜11月の週末、2週間(4日間)に渡ってフィレンツェで初となるイベントが開かれました。 Festival delle mongolfiere(フェスティバル・デッレ・モンゴルフィエーレ)、気球フェスティバルです。
フィレンツェ市民の憩いの場であるカッシーネ公園内にある、ヴィサルノ競馬場で開催された気球フェスティバル。
初開催ということもあり、知名度もあまりなかったはずなのですが、いざ行ってみると会場の外に長蛇の列ができるほどの盛況ぶり。確かに秋に屋外で過ごせる大型イベントは他になかなかありませんが、まさかこれほどの行列ができるとは、主催者側も予測していなかったと思います。私たちは初日の土曜日に行きましたが、翌日は更に長い行列ができていたようです。
会場の中に入ると、大きな4個の気球がお出迎え。
イベントの目玉は何と言ってもこの4つの気球に乗る空の旅です(別料金)。秋晴れの空にカラフルな気球が映えます。
この日は日中太陽の当たる場所ならジャケットなしでも過ごせるほど暖かく、屋外でゆったり座って気球を眺めるのにもってこいのお出かけ日よりでした。翌日以降は天気が崩れてしまったので、私たちはとてもラッキーだったと言えます。秋冬の屋外イベントに参加する時は、細かい天気予報チェックが欠かせません。
特に、気球は天気まかせの乗り物。穏やかな晴天だったこの日も途中で風が吹き始めると気球が転倒してしまって、しばらく中止になるアクシデントもありました。
今回のイベントは、リゾットフェスティバルとの同時開催。
お米の生産で有名なポー川地域のレシピで、15€でリゾット全種類食べ放題というリゾット祭り。ただし、お米はすぐお腹がいっぱいになってしまって15€ではお得感が少ないし、残念ながら予想外の人出に運営が追いついていないようで、食券を買うにも料理を受け取るにも長い行列ができていて、食べ放題を楽しめる空気ではありませんでした。食べ放題ではなく一皿だけリゾットを買いましたが、味はとっても美味しかったです。
この他にも企画のミスと思える点が幾つかあり、それは来年以降の改善に期待したいです。原因はやはり入場者が予想以上だったことだと思われますので、スタッフの増員やトイレの増設などで、よりストレスレスに楽しめるイベントになると思います。
屋内では凧作りのアクティビティが開催されました。
自分で色を選んで、絵を描いて、棒を固定して組み立てます(参加料2€材料費込み)。
小さな子供でも少し親が手伝ってあげれば、十分に立派な凧ができました。作った凧は、屋外の広い芝生ですぐに凧揚げして遊ぶことができます。風が吹くと気球は飛びませんが、凧を飛ばすには最適。気球が飛ばない間は、凧揚げで楽しむことができます。 他にも、屋内にレゴブロックで遊べるコーナーがあって、待ち時間などにブロック遊びで時間を潰せるようになっていました。この点は、風や雨天にも対応した運営の企画努力が見受けられます。
長い長い行列を待ち、遂に、私たちの気球体験の番がやってきました!
気球はどれもしっかりと地面に固定されているため、空の旅とは言っても上下に数分移動するのみです。それでも、待った甲斐は十分にありました!
自由に移動するタイプとは違ってこのタイプならば、保護者がいれば小さな子供も搭乗することができます。 天気が穏やかな時ならば特に危険はなさそうに見えるのですが、ちょうど私たちの番が来た時に風が強くなってきてしまい...なんと乗った気球が風に吹かれて転倒してしまいました。思わぬアクシデントと激しい揺れに、ちょっとしたスリルも体験。幸い高所恐怖症ではないので、スリルもオマケとして楽しんで、運を天に任せて一度籠から降ります。
風が収まるのを祈りながら待ち、再び気球を膨らませて、夕方太陽が沈むのと同時に再チャレンジ!今度は風に煽られることもなく無事に飛んで、私たちの乗った籠がゆっくりと上へと上昇しました。
下から見ていたよりも、ずいぶん高い位置まで登るんだなという印象を受けました。会場を見下ろすことができるだけでなく、カッシーネ公園全体の様子や、ドゥオモやヴェッキオ宮殿などフィレンツェ旧市街の観光名所も意外に近くに見ることができました。
私は固定されていない気球で自由な空の旅をしたことがあるので気球自体は初ではありませんでしたが、夕焼けの光を受けたドゥオモの天蓋をこんな場所から眺められるとは、新たな感動がありました。これは他ではできない体験だと思います。
フィナーレは、光と気球のショー。
日がすっかり日が暮れた18時からは、更に気球の数を増やして、音楽に合わせて気球に火を灯す幻想的な光のショーが行われました。ウィー・ウィル・ロック・ユーなどの名曲に合わせて、会場は大盛り上がり。
混雑はしたものの盛況だった気球フェスティバル。ぜひ来年、今年の経験を活かしてより素晴らしいイベントになって、フィレンツェに帰ってきてもらいたいと思います。
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佐藤 モカ
- イタリア・フィレンツェ在住。作家、フリーライター、マーケティング各種リサーチやコーディネートなど。2013年女児出産、現在育児奮闘中。