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ハノイの旧市街でベトナムらしさを発見
ハノイの旧市街は古き良き町並みが広がる一大観光エリア。ただし、単なる観光エリアではなく、旧市街にはいまも多くのベトナム人が暮らしています。また、ハノイの人々にとってはおいしいと評判のレストランやカフェがあったり、簡単な日用雑貨を買いにきたりと、生活に身近な存在でもあるのが旧市街です。そこで、今回は旧市街を歩いてさまざまな"ベトナムらしさ"を見つけてみたいと思います。
目次
路上屋台は旧市街の宝物
まずはこちら。日本ではほぼ見ることができない「路上屋台」です。食堂が道にはみだすこともよくあります。共通点は「現地人に親しまれている」こと。もしかしたら、読者の中には「お金がない人が行く」と考えている人もいるかもしれませんね。しかし、ちょっと違います。お金の有無関係なく、多くのベトナム人が路上での食事を楽しんでいます。もちろんそれに釣られて外国人観光客も多く見かけますし、ハノイに住んでいる日本人が路上でご飯をかきこんでいる姿も日常です。最近は小綺麗なレストランも多くなってきましたが、食堂屋台はまだまだ廃れることがありません。旅行者にとってはちょっとほっとする光景ですね。
天秤棒&菅笠はベトナムのシンボルでもあります
筆者の知り合いで、日本を全く知らない欧米人にこう言われたことがあります。「日本人は日ごろから着物をきているのかい?」と。あまり知らない国に対しては、どうしてもアナログのイメージしか思い浮かばないもの。ベトナムの印象を質問したとき、「三角の菅笠に天秤棒を肩に担いでいるおばちゃん」というイメージを持っている人も少なくありません。そんなイメージを抱きながらハノイの町を歩いていると、「あちこちイメージ通りのおばちゃんがいた」、「ヤンキースの帽子を被っていなくてほっとしたよ」と安堵の笑みをしてくれるでしょう。ちなみに菅笠が三角なのは、頭が菅笠に密着しないため蒸れにくく、熱を逃がしやすいからだそうです。先人の知恵といったところ。
昔の商店街を思い出す。商店で買い物
押し寄せる合理化の波といいますか、日本では高度経済成長に伴い、商店街は廃れ、大型ショッピングセンターやスーパーマーケットがとって代わり庶民の台所となりました。その波はベトナムにも押し寄せています。しかし、ハノイの旧市街を歩いていると、そんな時代のうねりはまったく見受けられません。人々は個人商店に足を延ばし、店主と雑談をしながら買い物をする。そんな光景をどこでも見ることができます。ベトナム人に、なぜスーパーへ行かないのかという質問をしたところ、「スーパーはいろんなものがありすぎて疲れてしまう」、「私たちがスーパーへ行ったら、このお店潰れてちゃうじゃない(笑)」といった彼らの本音を聞くことができました。洋服は洋服店へ、肉は肉屋、金物は金物屋。これがいまだベトナム人の感覚として残っているため、当分個人商店は安泰かと思われます。
路地裏に佇む秘密のお店
旧市街や町のいたるところには、御覧のような路地がたくさん存在します。ベトナムに長く暮らす在住日本人も、「ベトナムの路地には不思議な魅力があるんだよね」と口を揃えて言います。路地裏は住宅街になっていることもあれば、地元民に密かに人気の町サロンやカフェなどがある場合もあります。静まり返った夜に歩くのは多少物騒ですが、昼間であればそれほど危険もありません。ちょっと怖いかもしれませんが、是非中に入ってみてください。そこには不思議なベトナム世界が広がっているかもしれません。
ベトナムらしさを肌で感じてほしい
今回紹介したベトナムらしい光景は、実際現地に赴いて肌で感じてほしいところです。ベトナムでは何気ない風景、時間も、日本人にとっては「非日常の世界」に映ることもあります。是非その時間を現地人の彼らと共有してみてはいかがでしょうか。
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古川悠紀
- ホーチミンに移住して自由気ままに生きています。ライター業と取材を生活の糧にしているためベトナム全土を駆け回っています。趣味はバドミントン!