カンボジア人の重要なタンパク源は淡水魚です
記事投稿日:2017/10/12最終更新日:2017/10/12
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先日の某発表会の後行われた食事会でのメインがこのライギョの塩焼きでした!カンボジアでは国民が摂取する動物性タンパク源の7割から8割を淡水魚から摂取しているという話はよく耳にします。
現在の日本では考えられない様な事ですが、カンボジアは海岸線が約400km程しかなく、内陸がメインの国で、物流システムもまだまだ不完全ですので食材となる魚の多くは海産物ではなく内水面資源である淡水魚たちが主となっています。
そして、私たち日本人もそうですが、動物性タンパク源といえば牛肉、豚肉、鶏肉が主な食材です。今でこそ都会のプノンペンや大きな都市部ではこうした肉が食べられていますが、地方の小さな農村地帯の村ではまだ魚が主役となっています。
僕は魚の調査で全国各地をまわってきましたが、魚調査という事でいつも近くには湖や河川がありますのでなおさら淡水魚を食する機会が多く、中でも漁民たちは朝昼晩の三食で魚を摂取しています。
・・・という感じで(笑)
淡水魚はアンコール王朝時代から現在までまだまだカンボジアの多くの人々にとって欠かせない食材だという事をいつも感じます。
また、反対にかつての日本でも山間部や内陸部ではその地に生息する淡水魚たちが生活に欠かせない時代もあったのも事実で淡水魚が私たちヒトの生活と密接に関わっている存在であった、または存在であるという事を改めてこのライギョを見て感じた日でしたっ!!
そんな事を考えたり想像して食す淡水魚の味はなかなかのものでした!日本でもかつて庶民に愛された淡水魚たちが今も近くの水域でひっそりと生きているはずです。それがフナであったり、アユ、コイ、モロコ、タナゴ、ドジョウ、ナマズ、ウナギ、マス・・・何かの機会にぜひ!食する機会をつくってみてはいかがでしょうか??淡水魚も食材をどう生かすかで海産物とは違った美味しさをもつものが多いでんですよ!
- この記事を書いた人
佐藤智之 - カンボジア淡水魚の分布調査をはじめて15年目になります。その中で体験した出来事を綴ってみたいと思います。最近の熱帯魚の本などでは紹介されない普通の魚たちを見直していただけると幸いです。
記事投稿日:2017/10/12最終更新日:2017/10/12
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