公開日:
最終更新日:
花の王国オランダ、秋は両手いっぱいの花摘み
花と密着した文化
オランダは小国ながら、世界で一番大きな生花市場を持ち、花の生産量や輸出では世界一を誇ります。オランダの花といえば春のチューリップがあまりに有名なため、他の花は忘れられがちですが、勿論、この国には一年を通して数多くの美しい花々が咲いています。
花はオランダ人の生活には欠かせないもので、家庭や会社のレセプションには常に花が飾られ、家族や友人を訪問する際には必ずと言ってよいほど花のブーケをお土産にします。
当然のことながら、花にまつわるイベントも多く、年間を通して、花畑でのサイクリングやウォーキング、花のパレード、フラワーショーなどが各地で大小多数開催され、国内外で人気を博しています。
秋の花摘み
さて、そんな花の国での最大の楽しみの一つが、見渡す限り美しい花が咲き乱れる花畑での花摘みです。オランダでは、各地の花畑や庭園で「ブルーメン・プルック・ダーグ(花摘みの日)」という日が設けられ、当日はすべて無料で摘みたい放題の花を、家に持ち帰ることが出来るのです。
私が個人的に毎秋楽しみにしているのが、我が家に近いアムステル川沿いにある「アムステル・スクールタウン」という庭園の「花摘みの日」。この庭園は、市内の小学校の生徒たちが集まり、花や野菜などを栽培するために建てられた施設ですが、秋の「花摘みの日」には一般の人々に庭園が公開され、無料で花を好きなだけ摘むことが出来るのです。
風車の下、秋風に揺れるカカシと色とりどりの花。秋のオランダの素敵な風景です。
秋にはダリア、ホウセンカ、マリーゴールドが満開になる小道。花の香りに包まれ、花を楽しみ摘みながら歩く至福の時間です。
運河沿いにはキンレンカが一面に咲いていました。この花は食用にも使えるので、ケーキやサラダのデコレーションによく登場します。味はちょっぴり辛く、ビタミンCが豊富です。
秋の花の代表、コスモスも満開に美しく咲いていました。一年草なので、どちらにしても摘んで捨ててしまうから摘み放題にしているのでしょうか?とにかく、好きなだけ摘んでいいなんて夢のよう。
そして、長ネギ、巨大ズッキーニ、人参、ビーツ、パセリも好きなだけ。
夢中で摘んだ花束をバケツに一杯持ち帰ることができました。私たちだけで楽しむのは勿体ないので、お隣さん達にもおすそ分けをすることに。
自然の中で童心に帰って花摘みをすることで、身心共にリフレッシュすることができました。「花摘みの日」に偶然オランダに居ましたら是非、楽しんでみてください。
Rankingオランダ記事ランキング
-
親松恵子
- 自由の国オランダに魅せられ移住して、気がつけば18年。 現在は、フリーで執筆、翻訳、現地ガイド、各種コーディネーション等、何でもやっています。傍ら自分のアート活動も楽しんでいます。