歴史ある空間で現代アート。フィレンツェのストロッツィ宮でインスタレーションに触れる

イタリアのアートスポットと言えばウフィッツィ美術館が非常に有名ですが、同じくフィレンツェにたたずむストロッツィ宮も見逃せないスポット。現代アートがお好きなら、一度は立ち寄って損はありません。

現代アートの展示も積極的なストロッツィ宮へ行ってきました

街中にアートが溢れるフィレンツェ。数あるアートスポットの中でもウフィッツィ美術館が有名ですが、ストロッツィ宮の展示も見逃すことができません。王道ルネッサンスの作品を中心に扱うウフィッツィに対し、前衛的な現代アートの展示も積極的に行うのがストロッツィ宮の展示。

今回は、中国人アーティストの「Ai Wei Wei(※)」のLIBERO展へ行ってきました。(現在は3月10日~7月23日までアメリカ人アーティストのBill Viola(※2)の展示が開催されています)

※編集部註......Ai Wei Wei(アイ・ウェイ・ウェイ 艾 未未)
中国の現代美術家、建築家、社会評論家。現代の中国世相を批評するような作品や活動が多く、その模様を収めたドキュメンタリー映画も公開されました。また、日本でも六本木森美術館で展示が行われたことがあります。

※2 編集部註......Bill Viola(ビル・ヴィオラ)
アメリカの映像アーティスト。スローモーションを駆使した映像技術によって、絵画のように静かに動く映像作品や、スクリーンを用いて対比させる作品などを公開しています。Ai Wei Weiと同じく、日本では六本木森美術館にて個展が開催されました。

ストロッツィ宮の場所について

ストロッツィ宮殿はフィレンツェの中心部、高級ブランドが立ち並ぶエリアにあります。ルイヴィトンやドルチェアンドガッバーナのすぐ近くなので、分かりやすくて待ち合わせにも便利です。

建物は、1489年に銀行家であったフィリッポ・ストロッツィ氏の依頼を受けて、ベネデット・ダ・マイアーノ氏によって設計されました。そんな歴史ある古い建物の中に、現代を代表するアーティストの数々が思い思いにアートの表現をするのですから、鑑賞のポイントも2倍3倍と楽しめます。

それでは実際に、「Ai Wei Wei」の展示がどのような雰囲気だったのかご紹介したいと思います。まずは外壁から驚かされました。無数にゴムボートが壁面を覆っています。これも作品。

写真:yukako

写真:yukako

続いて最初の部屋には廃材の自転車が積み上げられています。自転車だとは思えない異空間が広がっています。

写真:yukako

写真:yukako

大蛇のように見えるのはリュックサック。大きな壁面を利用して展示がされていますので、ダイナミックな迫力を感じさせられます。

写真:yukako

写真:yukako

見入ってしまう壁紙と、壁に垂直に立つテーブル。現代アートは自由な感性で鑑賞できるので、アートに詳しくなくても「おもしろい」「すき」といった感覚で楽しめるのがいいですね。

写真:yukako

写真:yukako

写真:yukako

写真:yukako

写真:yukako

写真:yukako

背後に写っているダンテの肖像はAi Wei Weiのお弟子さんの作品ですが、レゴブロックでできているのでとても面白かった作品のうちのひとつです。

「命がけのアート」と称される作品

国宝級の壷を落として割るというパフォーマンス(その行為自体がアートとのこと)、その壷にラッカーを塗ってしまうこと、など保守的な人から見ると眉をひそめたくなりますが、中国においては彼のような行動をとることは犯罪級の行為だとみなされているので、まさに「命がけのアート」なのです。

(実際に北京空港で勾留されたり、自宅軟禁を受けたりしていたそうです)

写真:yukako

写真:yukako

一見カーペットのように見えたのは陶器でできたお花でした。こちらは、ミュージアムグッズの写真にもなっていて、私もノートを購入しました。旅先で訪れたミュージアムグッズを買うのはスペシャル感があって良い思い出になるのでおすすめです。

写真:yukako

写真:yukako

ぎょっとする蟹の集団や中指を立てた写真も、アート作品のうちのひとつ。

写真:yukako

写真:yukako

写真:yukako

写真:yukako

歴史ある建物の中で、世界的に注目度の高いアーティストの作品を堪能できるということは、とても贅沢な時間の過ごし方です。

イタリアではストロッツィ宮殿だけでなく、様々な建物の中でこうしたインスタレーションが行われているので、旅行前によくチェックしてみましょう。



写真・執筆:Italyii ライター yukaco

イタリア」に興味わいてきた?あなたにおすすめの『イタリア』旅行はこちら

※外部サイトに遷移します

Related postこの記事に関連する記事

Rankingイタリア記事ランキング

ランキングをもっと見る

この記事に関連するエリア

この記事に関連するタグ

プロフィール画像

Italyii(イタリィ)編集部

食・芸術・トレンドなど、さまざまな視点からイタリア旅行に役立つ「いい」情報をお届けする編集チーム「Italyii(イタリィ)」です。ライターから寄せられた各地のレポートを、編集チームが厳選してお届けします。

Pick upピックアップ特集

全国の動物園&水族館 徹底取材レポート特集!デートや家族のおでかけなど是非参考にしてみてください♪

特集をもっと見る

たびこふれメールマガジン「たびとどけ」
たびこふれサロン

たびこふれ公式アカウント
旬な情報を更新中!