その歴史、1700年以上。「サンタ マリア イン トラステヴェレ教会」をご存知ですか?

ローマで最も古い教会とも言われる施設。長きにわたる改装が独特の空気をつくりだしています。

西暦221年に起源をもつ教会

カトリックの文化が強いイタリアの中でも、特に古い教会と言われるのがこちらの「サンタ マリア イン トラステヴェレ教会」です。

ローマ帝国の皇帝コンスタンティヌス帝がキリスト教を公認した、いわゆる「ミラノ勅令」の後に聖堂が建てられたとされていますが、教会としての役割から見ると起源はさらに古く、西暦221年の時点で民家の形をとり、キリスト教徒の集まる場所であったそうです。

アーチ状の柱に、切り妻屋根という建築
写真:アーチ状の柱に、切り妻屋根という建築

現在のような姿は、数世紀にわたって改装が行われたためなのだそう。上部には12世紀に描かれたモザイク画が残されており、聖母マリアとその周りに聖女が並びます。

見えにくいですが、よく見ると壁画があります。
写真:見えにくいですが、よく見ると壁画があります。

内装も独特です

カトリックの教会というと、ゴシックやルネサンスの建築が中心というイメージがあります。しかし、サンタ マリア イン トラステヴェレ教会は、古代ローマ時代の遺跡から持ち込んだ柱を用いたロマネスク建築と呼ばれる様式で、どこかエキゾチックな要素も持ち合わせています。

教会と神殿の要素が合わさった、不思議な印象
写真:教会と神殿の要素が合わさった、不思議な印象

床のモザイク模様は、コスマーティ様式と呼ばれる装飾方法。天井には、ドメニコ・ザンピエーリ(ドメニキーノ)が制作した「聖母被昇天」が飾られています。

奥にあるドーム部分の装飾には金箔がふんだんに使われており、ドーム全体が輝いているかのような美しさです。また、ここには「聖母戴冠」「マリアの誕生」「受胎告知」そして「キリスト誕生」など、キリスト教の物語がモザイクによって語られています。

ローマとキリスト教の歴史を知る上では外せない、さまざまな時代の建築様式を取り入れたことで美しくも不思議な存在感を放つようになった教会です。

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写真:Italyii編集部

基本情報

名前:サンタ マリア イン トラステヴェレ教会(Santa Maria in Trastevere)

住所:Piazza di Santa Maria in Trastevere, 00153 Roma

拝観時間:7:30 - 21:00

定休日:ミサが行われている間は見学不可

※こちらの情報は2015年時点のものとなります。ご了承ください。

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