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巨大なフードマーケットと住宅が合体!ロッテルダムのマルクトハル
先日、ロッテルダムに用事があったので、オランダ最大の屋内フードマーケット、マルクトハルに寄ってみることにしました。マルクトハルは、ロッテルダムを拠点に世界で活躍する建築家集団MVRDVによって設計された、市のランドマーク的な建物です。2014年にオープンして以来、国内はもとより世界中から観光客が訪れる人気のスポットとなっています。
ロッテルダムのBlaak駅のすぐ近くにそびえ建つ巨大なトンネルのようなマルクトハル。アーチ部分に窓が見えますが、この部分が実際に人が住めるアパート集合住宅となっています。アパートの総数は228戸で、上部のペントハウスの値段はおよそ120万ユーロ(約1億5,650万円)だそう。マーケットの内部には、生鮮食品店が100店舗、食料品店が15店舗、レストランが8店舗あり、まさにフードパラダイスとなっています。
中に入ると・・まず圧倒されたのが、天井を覆う巨大な壁画。色鮮やかに構成されたこの壁画は、オランダ人アーティストのアルノ・クネンとイリス・ロスカムが、マーケットでお馴染みの食料品や17世紀のオランダ絵画からモチーフを取り制作したもので、「コルヌ・コピア(収穫の円錐)」と呼ばれているそうです。
2階には宙に浮いたようなレストランがあり、マーケットを見渡しながらランチやディナー、コーヒーブレイクを楽しむことも出来ます。
アパートの住人もこの壁の窓からマーケットの様子を見て楽しんでいるそう。ちなみにペントハウスの住人は床窓からマーケットを見下ろせるとのこと(!)。設計の当初はこれらのアパートの窓からバスケットを吊るしてお店の商品を買ったり運んだりする、という計画も立っていたそうです。オランダ人らしい遊び心のあるアイデアですが、やはり危ないということで実現不可能になったそう。残念!
マーケットには数ユーロで買える色々なスナック類があるので、気軽に食べ歩きが出来ます。こちらはナッツやドライフルーツ、チョコレートなどを量り売りするスタンド。
普通のスーパーには売っていない珍しいトロピカルな果物を売る果物屋さんも。数ユーロで一切れ食べ歩き用に買う事も出来ます。
ドーナツ屋さんです。とてもカラフルで甘そうなドーナツが一杯!1個1.50ユーロです。
マルクトハル土産のチーズの盛り合わせパックも売っていました。ブルーはラベンダー、赤はトマトペースト、緑はペストで色をつけたチーズだそう。
デルフトブルーをチョコレートにした可愛いお土産もありました。
シーフードスタンド兼レストランも。ムール貝一皿にパンがついて9.95ユーロ、2皿で17.50ユーロなんて、かなりリーズナブルな値段です。
大きなチャイニーズ・スーパーマーケットもあります。日本料理の食材も沢山置いてありました。
こちらはおしゃれなブーケを売るお花屋さん「Kas」。
・・・このような感じで、マルクトハル内部は、基本オーガニック食品が中心で少しアップマーケットなお店が多く、市場にしてはお値段が高いものもありましたが、数ユーロで色々と試し食いすることが出来るので、面白かったです。何しろ、天井画や建築を鑑賞しながらショッピングやお茶するなんて、とても特別な経験でした。
しかし、マルクトハルの裏、一歩外にはこの通り、昔からある下町風情な青空市場があり、地元の人達はマルクトハルで雰囲気を楽しんだ後、こちらでもっと安い食品や日用雑貨を買っているそうです。リンゴやぶどう、野菜など普通にスーパーで売っているようなものは、さすがにこちらの青空市場の方が断然安く、ぶどう2パックで1ユーロなど激安なものも多々ありました。ただ、真空パックチーズや可愛いチョコレートなど日本へのお土産に出来るものはこちらの青空市場には置いてないので、皆さんのお買い物の目的次第で、両方を使い分けすることをお勧めします。
ちなみにこの写真では残念ながら見えませんが、マルクトハルの裏側にはオランダを代表する建築家ピート・ブロムのキューブハウスも建っているので、合わせて観光するのもいいかと思います。
マルクトハル:http://markthalrotterdam.nl
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親松恵子
- 自由の国オランダに魅せられ移住して、気がつけば18年。 現在は、フリーで執筆、翻訳、現地ガイド、各種コーディネーション等、何でもやっています。傍ら自分のアート活動も楽しんでいます。